日本を代表するアレンジャー、船山基紀氏。その功績を収めたCD 「船山基紀 サウンドストーリー ~時代のイントロダクション~」 が昨年、リリースされました。

4枚組のCDで、全72曲 (メドレー曲のそれぞれを1曲として計算すると76曲) というとてつもない数の曲が収録されています。

ご紹介すると・・・

 

【Disc.1】

 1.勝手にしやがれ/沢田研二 (1977)

 2.ごめんなさいねママ/石井まゆみ (1975)

 3.あんたとあたい/赤ずきん (1975)

 4.ハート泥棒/キャンディーズ (1976)

 5.ほろ酔い/菅原政美 (1976)

 6.パールカラーにゆれて/山口百恵 (1976)

 7.愛は歩み始める/福沢良 (1976)

 8.帰っておいで/未都由 (1977)

 9.クラップ・ユア・ハンド/ファンキー・ビューロー (1977)

10.めぐり逢い/西島真知子 (1977)

11.あまったれ/アパッチ (1977)

12.迷い道/渡辺真知子 (1977)

13.飛んでイスタンブール/庄野真代 (1978)

14.かもめが翔んだ日/渡辺真知子 (1978)

15.夢想花/円広志 (1978)

16.さよならの鐘/夏木マリ (1979)

17.女になって出直せよ/野口五郎 (1979)

18.大都会/クリスタルキング (1979)

 

【Disc.2】

 1.ハッとして!Good/田原俊彦 (1980)

 2.風と大地の子守唄/黛ジュン (1980)

 3.イルミネーション/鈴江真理 (1980)

 4.ヒロミ/原田潤 (1980)

 5.ROBOT/榊原郁恵 (1980)

 6.女たちよ/田中健 (1980)

 7.恋人よ/五輪真弓 (1980)

 8.ラビアンローズ/高橋沙羅 (1980)

 9.ヤング・ボーイ/河合奈保子 (1980)

10.恋人たちの港/平尾昌晃・秋篠美帆 (1981)

11.E気持/沖田浩之 (1981)

12.メモリーグラス/堀江淳 (1981)

13.お嫁サンバ/郷ひろみ (1981)

14.少女人形/伊藤つかさ (1981)

15.真っすぐララバイ/三原順子 (1981)

16.悪女/中島みゆき (1981)

17.TAHARA DISCO (メドレー) /田原俊彦 (1981)

   1.悲しみ2 (TOO) ヤング

   2.恋=Do!

   3.キミに決定!

   4.ハッとして!Good

   5.ブギ浮き I LOVE YOU

18.スローモーション/中森明菜 (1982)

 

【Disc.3】

 1.Romanticが止まらない/C-C-B (1985)

 2.Mission In The Midnight -私を愛したスパイ- /三田寛子 (1982)

 3.煙草/古手川祐子 (1982)

 4.月曜日はシックシック/三井比佐子 (1982)

 5.哀愁のオリエント急行/つちやかおり (1982)

 6.ドラマティック・レイン/稲垣潤一 (1982)

 7.ト・レ・モ・ロ/柏原芳恵 (1984)

 8.ティーンエイジャー・ソルジャー/中村容子 (1984)

 9.迷宮のアンドローラ/小泉今日子 (1984)

10.透明なオレンジ ~愛のオレンジラインより~ /安田成美 (1984)

11.摩天楼ブルース/東京JAP (1984)

12.ディセンバー・メモリー/荻野目洋子 (1984)

13.フリージアの雨/荻野目洋子 (1985)

14.青い風のビーチサイド/松本典子 (1985)

15.仮面舞踏会/少年隊 (1985)

16.21世紀まで愛して/水谷麻里 (1986)

17.セシリア・Bの片想い/山瀬まみ (1986)

18.紫外線/沢田玉恵 (1986)

 

【Disc.4】

 1.淋しい熱帯魚/Wink (1989)

 2.派手!!!/中山美穂 (1987)

 3.SHADOW DANCER/池田政典 (1987)

 4.UBU/伊藤美紀 (1987)

 5.SHOW ME/森川由加里 (1987)

 6.すてきなジェラシー/松本伊代 (1987)

 7.センチメンタルは嫌い/仁藤優子 (1988)

 8.New ジャングル “Dangerous Night”/ジェイク・H・コンセプション (1988)

 9.いちごがポロリ/本田理沙 (1988)

10.愛が止まらない ~Thrn it into love/Wink (1988)

11.バツグンの気持ち/円谷優子 (1989)

12.Dang Dang気になる/中村由真 (1989)

13.一番哀しい薔薇/Wink (1990)

14.水平線でつかまえて/三浦理恵子 (1991)

15.悲しみを選んで/瀬能あづさ (1991)

16.In Salah -赤い砂-/貴島サリオ (1993)

17.ジェットコースター・ロマンス/Kinki Kids (1998)

18.AMBITIOUS JAPAN!/TOKIO (2003)

 

・・・という曲構成です。

このことからもお判りのように、大多数が1970年代から1990年代にかけてのアイドルの楽曲で揃えているわけですが、特に西城秀樹、ジャニーズ系、Winkには力を入れていたようです。

でね、このCDで納得いかないことがあります。お察しのこととは思いますが、この中に我らが真子さんの楽曲が1曲もセレクトされていないんです。調べたら、船山氏が手がけた真子さんの楽曲は8曲。大半はカップリング曲なんですけど、 「プリティー・プリティー」 と 「めまい」 は言わずと知れたヒット曲。何故、この2曲を収録曲に加えなかったのか、レコード製作会社に猛抗議したい (しないけど) 。

私が真子さんにハマったきっかけが 「めまい」 だというのは、弊愚ブログでも諄いほどお伝えしましたけど、あのアレンジだったから衝撃が走り、ぶっ飛び、琴線に触れたんだと思います。別のアレンジだったらそのままスルーして、真子さんのファンにはならなかったかもしれません。そういう意味では、船山基紀氏に足を向けて寝られません。勿論、作詞を手がけた有馬三恵子氏や作曲を担当した川口真氏もそうですが、やはり一つの歌として完成させたのは船山氏ですので、恩人に匹敵すると思っています。だからね、この功績CDに 「めまい」 は収れて欲しかったなって悔やまれます。

 

アレンジャーって料理人みたいなもので、予め用意された材料 (作曲家が持ってきた旋律のみの曲) を味付けして仕上げるのはアレンジャーの仕事です。揚げるにしても炒めるにしても焼くにしても蒸すにしても、その調理法によっては味が左右されるだけに、アレンジャーの任務は重要です。ヒットするかしないかはアレンジャー次第という論もありますしね。

 

もうちょっと著名な曲があれば買おうかなって検討したんですけど、殆ど知らない曲ばかりなので、却下と相成りました。