緊急事態宣言発令中に天候不順も加わり撮影に出かけない中、書く題材を求めて勝手にコラボシリーズです。
フランス某企業の企業城下町クレルモン=フェランのLRTです。2006年秋の開業なのでかれこれ15年も経つということのようです。
特徴的な案内軌条はこれです。……と言ってもあちらとこちらを両方読んでいる可能性があるのは当事者本人同士だけだと思われるので、ここで「これです」と言ってもあちらで疑問に思った方がこれを見ていることはなさそうではありますが^^;。改めてこちらだけ読んでいる方々に、上の画像のLRTで運用される車輌は道路に埋設された所謂レールの断面を持った案内軌条をVの字に車輪で挟むことにより進む方向のガイドとする仕組みを持ったLRVです。荷重を支えている車輪は後ろに写る空気入りゴムタイヤです。駆動も……とここまで書いて自信がなくなりましたが、勾配を上ることができることが特徴のひとつとなっているので、空気入りタイヤの方で駆動はしていると思います。案内軌条の車輪の方に動力がいっているのかどうか……。
この展示は、クレルモン=フェランを本拠地とする某企業の運営する博物館にあるのですが、案内軌条の断面が明確ではありません。おそらく赤で写真に描き加えて補足したような断面のレールが埋設されているはずです。そしてそれを挟む案内輪に関してあまり考えたことがなかったのですか、確かにトレッドには"複合材"(平たく言えばゴムになるのでしょう)が貼られているようです。これは、乗ってみたり、走っているところをみても、そういえば、継ぎ目の振動なども伝わって来ず、金属同士が接触することで発するきしみ音も無いので、そういうことに効いているのか、となんとなく納得できます。
敷設されたレールの様子と車輛です。因みに知り得る限りフランスのトラムと地下鉄は右側通行で、SNCFのような本線は左側通行になるようです。走行用のゴムタイヤの位置から見て、ゴムタイヤの乗る部分は路面が補強されているようですが、重量車輛が走る道に轍ができるように、レールで荷重を支えていないこの方式の弱点としてタイヤが当たる部分の路面が摩耗することが挙げられるようです。
このLRTが売り込み用の実験線とはいえ、一時期日本にも敷設されていたとうことは驚きです。このコロナ禍でいつになるかも知れませんが、今度またクレルモン=フェランに行く機会があればじっくり見てみようと思います。
一方、最近見たり乗ったりした日本のLRVといえば函館市電の9600形になります。
最近と言っても、見たり乗ったりしていたのは10年ほど前の数回のことになりますが。この9600形「らっくる号」はアルナ車両(アルナ工機と書きかけて、あ!20年も前に変わったんだ!と気付く^^)製のリトルダンサー・タイプC2ということになるようですね。新しい路面電車なんてつまらない……と食わず嫌いをせず、リトルダンサー縛りで全国の車輌を撮り集めてみる、とか面白いのかもしれません。少なくとも、この「らっくる号」のシンプルさを見た時に悪くないなという感想を持ちました。
ちなみに函館市電が新車で超低床式の9600形導入を始めたきっかけは、800形から改造の部分低床車8100形ででバリアフリー対応しようとしたところ、運用上いろいろ不都合な部分が出たため8100の増備を中止したことによるようですね。バックがアレですが、8100形の写真はこれしかないので^^
LRTを正しく理解できているかどうかさておき日本のLRTのひとつを有する広島電鉄です。
LRTAという英国の協会で日本のLRTと定義される路線はいくつかあるようですが、そのうちのひとつは広島電鉄の宮島線になるようですね。といいいつつ写真は軌道線(通称市内線)を走る宮島線直通列車になっていますが^^撮影したのは1980年の3月です。1980年3月は写真上の「3両連接車」と書かれた3000形が、三連接式に改造され間もなかったころになるようです。この連接車に象徴されるような運用をもった路線がLRTなのかと思ってしまいますが必ずしもそうではないのかもしれません。3000形は市内線専用に運用変更されたもののまだ何編成か現役で活躍しているようですね。
LRTとLRV、なかなか難しいです。LRVはそれっぽい車輛のことを指していれば当たらずしも遠からずのようですが、LRTが難しいですね。LRTAの定義はあるものの江ノ電が属していて富山港線が属していないとか肌感に合わないところもあります。LRTAが定義しているかどうか一旦置いてトラムトレインとLRTで線を引くとするとクレルモン=フェランの路線は結構専用軌道の距離もあるのであれはLRTかなという気もします。専用軌道が併用軌道に直通していることはLRTであるかないかに直接関係なさそうなので、低床式がLRTと直接関係ないような気もします。LRTAは宮島線をLRTとして定義づけていますが、かつて通称市内線と直通できない高床車が走っていたことも知った上での定義なのでしょうか。もし今も市内線に直通できない車輛、運用が残っていてもLRTとなったのでしょうかね?
フランス某企業の企業城下町クレルモン=フェランのLRTです。2006年秋の開業なのでかれこれ15年も経つということのようです。
特徴的な案内軌条はこれです。……と言ってもあちらとこちらを両方読んでいる可能性があるのは当事者本人同士だけだと思われるので、ここで「これです」と言ってもあちらで疑問に思った方がこれを見ていることはなさそうではありますが^^;。改めてこちらだけ読んでいる方々に、上の画像のLRTで運用される車輌は道路に埋設された所謂レールの断面を持った案内軌条をVの字に車輪で挟むことにより進む方向のガイドとする仕組みを持ったLRVです。荷重を支えている車輪は後ろに写る空気入りゴムタイヤです。駆動も……とここまで書いて自信がなくなりましたが、勾配を上ることができることが特徴のひとつとなっているので、空気入りタイヤの方で駆動はしていると思います。案内軌条の車輪の方に動力がいっているのかどうか……。
この展示は、クレルモン=フェランを本拠地とする某企業の運営する博物館にあるのですが、案内軌条の断面が明確ではありません。おそらく赤で写真に描き加えて補足したような断面のレールが埋設されているはずです。そしてそれを挟む案内輪に関してあまり考えたことがなかったのですか、確かにトレッドには"複合材"(平たく言えばゴムになるのでしょう)が貼られているようです。これは、乗ってみたり、走っているところをみても、そういえば、継ぎ目の振動なども伝わって来ず、金属同士が接触することで発するきしみ音も無いので、そういうことに効いているのか、となんとなく納得できます。
敷設されたレールの様子と車輛です。因みに知り得る限りフランスのトラムと地下鉄は右側通行で、SNCFのような本線は左側通行になるようです。走行用のゴムタイヤの位置から見て、ゴムタイヤの乗る部分は路面が補強されているようですが、重量車輛が走る道に轍ができるように、レールで荷重を支えていないこの方式の弱点としてタイヤが当たる部分の路面が摩耗することが挙げられるようです。
このLRTが売り込み用の実験線とはいえ、一時期日本にも敷設されていたとうことは驚きです。このコロナ禍でいつになるかも知れませんが、今度またクレルモン=フェランに行く機会があればじっくり見てみようと思います。
一方、最近見たり乗ったりした日本のLRVといえば函館市電の9600形になります。
最近と言っても、見たり乗ったりしていたのは10年ほど前の数回のことになりますが。この9600形「らっくる号」はアルナ車両(アルナ工機と書きかけて、あ!20年も前に変わったんだ!と気付く^^)製のリトルダンサー・タイプC2ということになるようですね。新しい路面電車なんてつまらない……と食わず嫌いをせず、リトルダンサー縛りで全国の車輌を撮り集めてみる、とか面白いのかもしれません。少なくとも、この「らっくる号」のシンプルさを見た時に悪くないなという感想を持ちました。
ちなみに函館市電が新車で超低床式の9600形導入を始めたきっかけは、800形から改造の部分低床車8100形ででバリアフリー対応しようとしたところ、運用上いろいろ不都合な部分が出たため8100の増備を中止したことによるようですね。バックがアレですが、8100形の写真はこれしかないので^^
LRTを正しく理解できているかどうかさておき日本のLRTのひとつを有する広島電鉄です。
LRTAという英国の協会で日本のLRTと定義される路線はいくつかあるようですが、そのうちのひとつは広島電鉄の宮島線になるようですね。といいいつつ写真は軌道線(通称市内線)を走る宮島線直通列車になっていますが^^撮影したのは1980年の3月です。1980年3月は写真上の「3両連接車」と書かれた3000形が、三連接式に改造され間もなかったころになるようです。この連接車に象徴されるような運用をもった路線がLRTなのかと思ってしまいますが必ずしもそうではないのかもしれません。3000形は市内線専用に運用変更されたもののまだ何編成か現役で活躍しているようですね。
LRTとLRV、なかなか難しいです。LRVはそれっぽい車輛のことを指していれば当たらずしも遠からずのようですが、LRTが難しいですね。LRTAの定義はあるものの江ノ電が属していて富山港線が属していないとか肌感に合わないところもあります。LRTAが定義しているかどうか一旦置いてトラムトレインとLRTで線を引くとするとクレルモン=フェランの路線は結構専用軌道の距離もあるのであれはLRTかなという気もします。専用軌道が併用軌道に直通していることはLRTであるかないかに直接関係なさそうなので、低床式がLRTと直接関係ないような気もします。LRTAは宮島線をLRTとして定義づけていますが、かつて通称市内線と直通できない高床車が走っていたことも知った上での定義なのでしょうか。もし今も市内線に直通できない車輛、運用が残っていてもLRTとなったのでしょうかね?
コメント
コメント一覧 (2)
コラボ記事、ありがとうございます(^^;
そうそう、この車両です。私が実験線でこの車両に試乗できたのは単なる偶然で、仕事でその製鉄会社に行ったときに、「せっかくなので、乗ってみますか?」ということで、乗せてもらったのです。フランス人のエンジニアがいろいろと説明してくれましたが(英語で)、私の語学力不足で半分も理解できませんでした。が、案内車輪のトレッド面は金属ではなく、何かゴム状のものでコーティングされている、ということはぼんやりと理解できました。それにしても、この写真をお持ちとは・・・。
LRTの定義は国によってまちまちで、実は統一的な世界基準というものがありません。日本では「普段は専用軌道を高速で走行し、市街地では併用軌道に乗り入れることのできる次世代交通システム」というような定義づけが専門家の間でなされています。「次世代」というのが運賃収受システムなどソフト面も含めての話になるので、そうなると「次世代」という点で江ノ電は外れ、逆に富山港線はLRTになります。
LRVは、LRTで運用できる車両、ぐらいのイメージでいいかと思います。低床車であるかどうかは厳密には問われていませんが、これも「次世代」を考えると低床車が必要条件になるのではないでしょうか。
ところで、英語の語尾の「ーer」とか「ーor」などを日本語表記するときに「ー」を付けない話ですが、昔の自分の記事を読むと表記が混在していることに気づきました。以来、元エンジニアらしく(?)、付けないことで表記を統一することにしました。しかし、仕事向けの文章では「ファインダー」などと表記しないと違和感を覚える依頼者もいらっしゃるので、仕事では「ー」を付ける文章を書くという、ちょっと面倒なことになってます(^^;
「勝手にコラボ」失礼いたしました^^
クレルモン=フェランのLRTはゴムタイヤだからという先入観もあるのでしょうが、ぐんぐん坂を良く登るという印象です。山坂の多い街なのですが、併用軌道では既設の道路の坂で車と一緒になって登っています。その勾配が鉄輪で登れない勾配なのか否か正確には判断できませんが、なんとなく無理なレベルではないかと感じます。
LRTは、市内線に直通している広電宮島線を好例として理解していれば、大きく外れた理解にはならないのですね。古くは京阪のびわこ号60型がLRVの元祖でしょうか^^コロナ禍になってリモートで済ませていますが、宇都宮も良く行く街です。宇都宮駅からH社の研究所へ行くには工業団地をぐるっと迂回していくLRTが本当に有効な交通手段になるのだろうかと疑問に思えるほど所用時間がかかりそうです。それよりなにより、少なくとも数か月前は本当に計画通り開業できるのか心配になる工事の進捗状態でした。……と、思って今みたら開業が一年後ろ倒しになっていました^^
「−」ですが、大学を卒業したころは、「−」をつけることに違和感を感じるぐらいつけないことに慣れていて、つけることに抵抗すら感じていました。しかし、もう今では世間の大勢に日和り放題です^^