【2021春臨】185系はダイヤ改正以降も走る!?踊り子号は?JR東日本・春の臨時列車プレスリリース

武蔵小杉駅4番線に停車中の185系臨時快速足利藤まつり3号桐生行き(2017/5/5)

武蔵小杉駅4番線に停車中の185系臨時快速足利藤まつり3号桐生行き(2017/5/5)
今年もGW期間に「あしかが大藤まつり号」が185系6両編成で運転される

先日、JR東日本よりプレスリリース『春の増発列車のお知らせ』が掲出された。時勢的に不透明なところもあるため詳細発表が見合わされている線区も若干あるが、ゴールデンウィークをはじめ3〜6月に運転される臨時列車が例年のように発表された形となる。

プレス内では、ここ数年185系で運転されてきた「ムーンライトながら」の車両老朽化に伴う運転終了という記述もあった。その一方、踊り子号から185系が撤退するダイヤ改正以降も185系6両編成で運転される臨時列車が存在することも確認できた。

本記事では、185系で運転される列車を含め、プレス内で個人的に気になった列車をいくつか取り上げてみたい。

踊り子号の多客期臨時51〜58号はE257系9両で同様の設定

伊豆急下田駅2番線に停車中のE257系踊り子58号東京行き(2020/8/8)

伊豆急下田駅2番線に停車中のE257系踊り子58号東京行き(2020/8/8)

3月のダイヤ改正185系が運用を退きE257系に統一される踊り子号だが、昨年末のプレスリリースを見る限りでは、少なくとも定期列車については現状の踊り子号の運転時刻から大きな変更は無い模様であった。踊り子4・15号(既にE257系運用)の停車駅が増えるなど微小な変化はあるが、ダイヤはほぼ同様である。

そして今回のプレスリリースには、ゴールデンウィークの5連休中にのみ運転される踊り子51号〜58号の記載があった。これらの列車は、2020年度のゴールデンウィーク(緊急事態宣言下により運休)や夏季・冬季の多客期に運転(されると発表)された踊り子51号〜58号と実質同じ列車であると思われる。中には伊豆急下田駅の発着時刻が最大15分程度移動する列車もあるが、東京駅発着時刻には変化がない。

この他、踊り子11号・17号・14号・20号のゴールデンウィーク期間中の運転日が掲載され、やはり伊豆急側の数分程度の時刻違いを除いて現ダイヤと同様のスジを走ることがわかる。また、サフィール踊り子3号or5号・4号についても、ほぼこれまで同様に週5回程度の運転(連休中は土休日なので毎日運転・ゴールデンウィーク明けの平日に1週間程度運休あり)で設定される。

運転頻度の多い臨時列車は未掲載、時勢次第で追加か?

ただし今回のプレスリリースには、踊り子1号・2号・6号・9号・12号あたりのような「土休日運転」の踊り子号が掲載されていない。またそもそも、踊り子11号・14号を除けば(ダイヤ改正前および)ゴールデンウィーク期間以外の期間の運転日は提示されていない。

ここ1年間の状況を振り返ると、昨年5〜6月頃には踊り子号が「定期列車以外運休」となっていた期間もあり、また運転日直前(1週間前〜)に臨時列車を追加設定するような場面もあった。おそらくそれらと同様、先の読めない現時点では3〜4月の詳細を見合わせているものと思われる。

ダイヤ改正以降の修善寺我孫子への臨時列車は記載無し、どうなる?

なお、今回のプレスリリースにおいては、ダイヤ改正後(3/13以降)の「修善寺発着」「我孫子発着」の列車が記載されていない。

修善寺発着の踊り子号は定期列車2往復の他、現状は土休日設定の踊り子9号・12号、(主に)土曜設定の踊り子17号、(主に)日曜設定の2号がある。これらの列車は伊豆急下田方面へは毎週土休日運転の列車であり、先述のように時勢次第で追加設定されると思われる列車に相当するため今回は掲載されていないと考えられる。なお、踊り子17号のゴールデンウィーク期間中(土曜日を含む)の運転日は提示されている。

また、今まで185系7両編成で設定されてきた我孫子発着の「111号・114号」が設定されていないのも気になるところだ。我孫子発着踊り子号の東京以南は踊り子11号・14号としてより頻繁に週末に設定されることがあるが、今まで我孫子発着の列車が設定されていたような日程に、既に踊り子11号・14号の運転日が明記されているのである。3月や6月の週末に関しては、他の臨時列車の記載が無いにも関わらずである。これは、暗に我孫子発着の踊り子号の設定が打ち切りになると読み取れなくも無いが、夏季以降の設定の可能性も含めまだ何とも言えないところではある。

今年も185系6両編成で運転!「あしかが大藤まつり号」「鎌倉あじさい号」

185系6両編成の「快速 桐生」方向幕(2017/5/5)

185系6両編成の「快速 桐生」方向幕(2017/5/5)

特急・踊り子号からは完全引退となる185系であるが、6両編成・全車指定席の快速として運転される機会は本年のダイヤ改正以降も存在することが明らかになった。

春季の設定列車は、ゴールデンウィーク付近に運転される「あしかが大藤まつり号」のうち上野・大船発着便、6月第1〜3週の週末に運転される「鎌倉あじさい号」が該当列車である。この2列車は、昨年も185系6両編成で運転されている。つまり、引き続き東京・横浜周辺や桐生、青梅などの地では185系の走る姿が見られるということになる。

今回これらの列車に設定されたということは、約1年後、秋以降に「ホリデー快速あたみ」「成田山初詣号」などとして185系が運転される可能性も今のところは高そうではある。

サンライズ出雲91号・92号も例年通りGWに設定、ただし発売見合わせ

東京駅8番線に停車中の285系(7両編成)サンライズ出雲91号出雲市行き(2019/1/3)

東京駅8番線に停車中の285系(7両編成)サンライズ出雲91号出雲市行き(2019/1/3)

また、多客期のみ運転されるサンライズ出雲号の増発便・サンライズ出雲92号・91号も、例年通りゴールデンウィークの運転予定が記された。92号は出雲市発4/29・5/4、91号が東京発4/30・5/5に運転される。

ただしプレスリリース内に「※ サンライズ出雲92,91号につきましては、発売を見合わせます。発売の開始もしくは運休につきましては、別途お知らせいたします。」との注記がある。昨年も緊急事態宣言下(ゴールデンウィーク中)では運休になり、また旅客の回復が不十分であった夏季には設定されなかったという経緯もあり、今回も様子見ということだろう。

なお、もし予定通り発売・運転され、春から再び山陰コースとなるWEST EXPRESS 銀河も予定通りの日程で運転される場合、5/6早朝に大阪駅で銀河号とサンライズ出雲91号が比較的近い時間帯に停車することになると思われる。

その他・まとめ

以上、JR東日本の春季臨時列車の設定について、特に個人的に気になった3点程度に言及してみた。

プレスリリース全体について言えることとしては、東北地方など東日本管内各地の臨時列車はほぼ例年通り提示されつつある一方、新幹線の臨時列車の詳細については記載が無いなど、やはり現時点で首都圏が緊急事態宣言下にあるなど時勢の影響が表れていると言える。

また全国ベースでも、JR西日本では臨時列車の詳細発表や発売が見合わされ(『春の臨時列車の計画および指定席発売見合わせについて』)さらに新幹線臨時列車や在来線特急の減便も再度行われるなど、現時点では旅客の回復が見込めるのがまだまだ先であることが伺える。

ひとまずは、ゴールデンウィーク頃までにはJR東日本をはじめ全国各地の臨時列車を楽しめるような状況になっていることを願いたいところである。