今回は東急池上線・多摩川線で活躍する1000系1500番台(従来型スカート・登場時)です。
パッケージ
東横線から池上線・多摩川線に転属した1500番台が製品化され早4年。
2017年はヘッドライトが白色LEDになった現行版、2018年はヘッドライトがシールドビームだった時代の登場時と池上線のHMをつけた編成、2021年は鉄コレで登場予定と販売機会が多い車種ですね。
スカートが従来型(1501~1503F)と強化型(1504F以降)の2種類があり、それぞれ発売されました。
この販売に合わせて分売品で両方のスカートパーツが発売されました。
商品情報
・品番:30761
・4両ブックケース入り
・デハ1503-デハ1603(M)-クハ1703の3両セット
・動力はコアレスモーター、トレーラー車はピポット台車を使用
・電球色LEDライトユニット搭載の登場時仕様
・ステッカーなし
・1箱19900円+税
・2018年9月発売
レビュー
〇五反田・多摩川寄り先頭車 デハ1503
デハ1503
五反田・多摩川寄りの制御電動車デハ1503です。
元は日比谷線乗り入れ用として活躍していた1003Fのクハ1003を改造した車両で、編成短縮化に伴い制御電動車化されました。
帯色の変更、行き先表示の白色LED化、内装更新や機器の移設が行われました。
正面
行き先表示(池上線)、運行番号(01)、車番(1503)、ワイパーが印刷済み。
ライトユニットは先述の通り電球色のLEDが搭載されています。赤帯だった部分に新7000系をイメージした色合いの帯が入り、車番が種別表示器の部分に移動したので印象がかなり変わりましたね。
ボディは新規金型で作られており、東急線のワンマン区間でのいたずら防止のため撤去された手すりの痕も表現されています。
側面
側面です。車番と社紋が印刷済み。
行き先表示器や優先席表記などはないので正面の物とともに別売のGMステッカーやサードパーティーの表記類を使う必要があります。
新7000系をイメージした色合いの帯になり、従来の赤帯があった部分のほかにドア横に三日月型の模様が入るようになりました。
表記類
表記類はとてもきれいに印刷されていて、少し短い帯、号車札の部分が抜かれているのもいいですね。
妻面
妻面は扉なしでコック・銘版・手すりがモールドで表現されています。
屋根
屋根、クーラー、無線アンテナは従来品の物。
アンテナとクーラーは未塗装取り付け済みとなっています。
〇中間車 デハ1603
デハ1603
中間車デハ1603です。
元はデハ1203でブレーキ関係以外の床下機器を交換した車両です。デハ1503とユニットを組む電動車となり、パンタグラフが下り方に1基追加されました。
妻面(上り方)
上り方(五反田・多摩川寄り)の妻面は扉ありで、パンタ関係の配管がモールドで表現されています。
妻面にはガラスパーツが入らないのは今までの物と同じ。
側面
側面表記類は先頭車と同じ。動力ユニットが搭載されています。
床下機器は新規品で、主制御器、断流器、フィルタリアクトル、トランスリアクトル、HBが搭載されています。
7000系と同等の機器が搭載されていて、18m級車両に搭載されているのでとても密ですね。
鉄コレにも転用できるいい部品です。
妻面(下り方)
下り方(蒲田寄り)にはパンタグラフが増設されたため、妻面にも配管が追加された姿が表現されています。
1523、1524Fを作る時はこの車両を流用すると作りやすいですね。
屋根
屋根は新規金型部品でパンタが増設された姿となります。
パンタはPT71Dが搭載されています。
パンタ(上り方)
上り方は元々菱形パンタグラフが搭載されていたため、改造時にシングルアーム式に交換されました。
それに伴い変更された配管もモールドで表現されているうえに、ヒューズ箱もついに東洋タイプが取り付けられてカッコよくなりました。
既存の1000系は9000系と同じ部品が取り付けられていたため形状が丸みがある日立タイプ
でしたが、今回はちゃんと角形の東洋タイプが取り付けられました。
白く色差ししてあげるといいかもしれませんね。
パンタ周り(下り方)
下り方は増設されたため、新たにパンタ台、避雷器、ヒューズ箱、配管が追加された姿が表現されています。
ヒューズも東洋タイプのMFが取り付けられ、パンタはPT71Dが取り付けられています。
こう見るとめっちゃ配管が複雑なんですね。
〇蒲田寄り先頭車 クハ1703
クハ1703
蒲田寄り先頭車のクハ1703です。
元はクハ1103で、こちらは制御車のままとなります。内装更新や機器移設が行われ、床下にCP関係機器が取り付けられました。
正面
表記類はデハ1503と車番以外は同じ。
スカートは1500番台製品化に伴い新しいものになり、連結器周りの胴受けパーツがスカート取り付けベースとなっていて、グレーのスカートパーツを交換することで従来型と強化型に変更することができるようになっています。TNカプラーを取り付けるようにシャーシにポン付けできるのもいいですね。
上り方と下り方それぞれ作り分けられています。
側面
表記類は同じ。
床下機器は新規品で、改造に伴い機器移設や配列が変わっていてデハ1250形などから移設されたCP関連機器や配管が組み替えられたコック群、タンク類が取り付けられています。
実車は一部新品の機器が搭載されていましたね。
バルクでこの床下機器が結構使えて、9000系のクハ用床下機器が古いままで似ていないので、これのCP周りを移設すると結構いい感じになります。
妻面
妻面は扉付きになります。
屋根
屋根はデハ1503と同じです。
1編成導入
前々から欲しい商品でしたが、他にねらい目の物を買っているうちに資金的に手が回らない商品でしたが、今年のタムタム超特価品コーナーに7000円しない金額で販売されていたので即購入となりました。
先輩にもらった1000系をベースに元から池多摩に投入された1000系から改造された1524F※1を作っており、ノーマルの1500番台※2としては今回初となります。
今度鉄コレから発売されるという事なので、そちらもちょっと買ってみたいなと思っています。
塗装も造型もGOODですが、一部未塗装のままの部品や表記類が付属しないのが痛いところですね。
実車は日比谷線乗り入れ解消後に余剰となった1000系を編成短縮した車両で、床下機器はブレーキ装置やCP周り、蓄電池以外は大体7新000系に準拠したものがついていて、内装は更新されましたが車内表示器が種車のままなので、同時期の他社の更新車に比べるとちょっとだけ見劣りする感じですね。
1501~5、7、8Fの7編成が改造されて登場しています。J-TRECと東急テクノシステムでそれぞれ改造されました。
※1…池多摩(目蒲)直接投入車は上り方からクハ1000-デハ1200-デハ1300で、それを改造した1524Fは上り方からクハ1524-デハ1624-デハ1724になります。
※2…日比谷線乗り入れ車から改造した車両は新7000系に編成構成を合わせるために、上り方からデハ1503-デハ1603-クハ1703になります。
1501~8F(1506Fは譲渡の為欠番)と1523、24Fは同じ1500番台ですが形式が異なる車両となっているので非常にややこしいです。さすが魔改造ステンレスカーの巣窟。