いつも当ブログをご訪問頂きましてありがとうございます。
緊急事態宣言下で、おとなしく週末を過ごす予定です。
そんな中悲報が飛び込んでまいりました。
JR東と東海が「ムーンライトながら」の運転終了発表。
運用にあたっていた185系がこの3月で引退することもあり、去就が案じられていましたが、やっぱりか~。
大垣夜行時代から続く、主に学生の貧乏旅行のお供にどうしても欠かせない車両だったのですが…。
コロナ禍の中なので、春の運転も無い中ひっそりと終焉を迎えてしまうのでしょうか。
本日は準備をしておりませんでしたので、いつの日か大垣夜行・ムーンライトながらへのFarewellをBトレでやってみたいと思いつつ、こちらの車両のBトレインショーティーをご紹介したいと思います。
京阪電気鉄道 9000系 旧塗装 です。
旧塗装、という事でグリーンのツートンカラーというご存知の方にはおなじみの旧京阪スタイルの塗色です。
が、この車両には水色の帯が巻かれているのが非常に目を惹きます。
この帯にはどのような意味があるのでしょうか。
京阪9000系は、従来の京阪通勤車と同じく3扉車ではありますが、車内はセミクロスシート仕様となっています。
通勤車として急行/普通運用に入りながらも、ラッシュ時の特急運用にも入る『特急兼用車』として製造されました。
元々は京橋-七条間ノンストップだった京阪特急が、ラッシュ混雑緩和や競合路線への対抗の為、朝ラッシュ時に中書島や枚方市に停車するようになります。
この9000系は枚方市が朝の特急停車駅に追加された際にデビューし、朝は特急、それ以外は急行・普通で運用する目的で投入されました。
オールロングシートの他の車両と区別をするためでしょうか、9000系には青い帯が巻かれるようになりました。
これまで京阪特急は2扉で独特の特急色に身を纏った特急専用車両が充てられてきましたが、戦後すぐの京阪特急創世記以来の一般色車両定期運用を持つこととなりました。
前面形状は6000系以来の形状を踏襲し、非貫通型としながらも、大阪・京都で地下区間を走行することから、前面のお顔半分ほどの大きさの非常扉を設けています。
この非常扉がとても印象に残るデザインです。
車体はアルミ製ですが、京阪も阪急と同じくメンテコスト削減のための金属地金そのままの外観を採用せず、塗装車体となっています。
長らく特急/急行・普通と多目的に活躍してきましたが、車内のセミクロスシートが、8000系等と違い転換クロスシートではなかったことや、ロングシートが車端部だけでなくドア付近にも一部ある独特な座席配置が不評だったとの事で、試験的にオールロングシート化に変更が行われます。
決定的だったのは中之島線開通と同時に投入された3000系(2代)が3扉ながら転換クロスを備えた車両としてデビューしたことで、9000系の担ってきた8000系特急の補完の役割は3000系(2代)に移ることになりました。
これを機に9000系は、オールロングシート化と共に、8両固定編成から一般車運用の標準である7両固定編成に減車されます。
名実ともに一般車化した9000系ですが、1編成だけが8両編成を保っており、今でも特急運用に就く事があるそうです。
時代と共にその役割と装備を激しく変化させた京阪9000系。
京阪自慢の複々線に旧世代から現行世代までのお顔の変遷をBトレで並べて眺めつつ、9000系旧塗装車の特急から普通までの八面六臂の活躍を思い起こしてみたいと思います。
↑↑ご紹介済み車両をまとめた索引ページを設けました↑↑
ご紹介順にたどりたい方はこちらから~百々怒涛のブログ~鉄道コム