奥羽本線の赤岩駅、3月に廃止 板谷峠「4連続」の一つ、2016年12月以降は全列車通過



JR東日本の仙台支社は1月20日、すべての列車が通過している奥羽本線(山形線)の赤岩駅(福島市)について、3月12日限りで廃止すると発表した。かつて「4連続スイッチバック駅」を構成していた駅が廃止されるのは、これが初めて。

奥羽本線(山形線)の福島~米沢間。庭坂~板谷間の赤岩駅が3月12日限りで廃止される。【画像:国土地理院地図/加工:鉄道プレスネット編集部】

赤岩駅は1910年に開業。福島・山形県境の板谷峠に近い山間部にあり、利用者は非常に少なかった。山形線と線路を共用している山形新幹線の列車は、すべて通過。山形線の普通列車のみ停車していた。

2012年12月以降は冬季に限り、すべての列車が通過するように。2016年は11月30日限りで普通列車の停車を終了し、翌12月1日から冬季通過期間に入ったが、そのまま全シーズン通過(2017年3月)となっていた。

列車はすべて通過するものの無人駅のため改札がなく、ホームは事実上、終日開放された状態だった。JR東日本は1月20日の発表をもって駅構内を立入禁止とした。

板谷峠の前後にある赤岩・板谷・峠・大沢の4駅は、かつて勾配を緩和するためスイッチバック方式を採用しており、四つのスイッチバック駅が連続する区間として知られていた。1990年、奥羽本線の新幹線直通化(山形新幹線)工事にあわせて4駅ともスイッチバックを解消し、ホームが移設された。