車両規格の変更が終了し、あとはホームドアの設置が進められるであろう日比谷線。

今のところ(当記事アップの時点)、秋葉原と虎ノ門ヒルズの両駅が稼働中、上野駅が筐体設置済み・未稼働となっています。

 

というわけで、1月11日、上野駅の状況を見て参りました。

こちらの写真、中目黒行きの電車が発車するところですが、ホームドアは閉じていません。

 

このまま電車は発車していった

 

電車が発車した後で、筐体だけを撮影。

 

透明部分が多くなっている

 

かなり透明の部分が多くなっており、ホームドアにありがちな圧迫感はかなり軽減されています。このようなホームドアは、最近の東京メトロの主流となっている感もあります。

 

角度を変えて、反対側のホームを入れて撮影。反対側のB線ホームでも、筐体の設置は完了しています。

 

A・B線とも未稼働

 

これから両者ともホームドアが稼働するのでしょう。いや、今日(1月19日)もしかしたら稼働しているかもしれません。そうなると現状と当記事が齟齬をきたしていることになりますが、それは「令和3年1月11日」の記録ということでご容赦を。

 

ところで、上野駅はこれまで写真をご覧いただいてお分かりのとおり、上下線…もといA・B線(東京メトロでは営団時代から上り・下りを使わずA線・B線という呼び方をしている。建設が進められた方向へ向かうのがA線、その反対がB線)のホームがずれています。なぜこうなったのか。

それは、南千住から茅場町までは、18m車の6連対応でホームが建設されたから。八丁堀から中目黒までは、当初から18m級8連対応で建設されました。これはなぜかというと、日比谷線と相互直通運転が予定されていた東急東横線と東武伊勢崎線(現東武スカイツリーライン)とでは、前者からの入れ込みの方が多いという需要予測に基づいてのこと。八丁堀の茅場町方に折返し線がありますが、あれは東横線からの直通電車が八丁堀で折り返すことが想定されていたものです。

それが、あにはからんや、現実に日比谷線が開業して東急・東武との相互直通運転を開始してみると、東武からの入れ込みの方がはるかに多くなり、輸送力増強の必要に迫られました。そこで北千住-茅場町間の各駅ではホームを延伸したのですが、用地の関係で上野や入谷などは、このように上下線が食い違った形態になっています。

ちなみに、日比谷線の列車の全編成8連化が成ったのが昭和46(1971)年ですから、今年で満50年になります。

上野駅の食い違ったホームは、日比谷線の輸送力増強の歴史でもあります。