関東鉄道のキハ700、キハ800と記事を書いてきたので、次はキハ900だろうと思われた方が多いかと思いますが、その通りです。
キハ700、キハ800いずれも「結果として」通勤輸送用となりましたが、キハ900(写真1~3)は初めから3扉ロングシートの通勤輸送用として製造されました。正面は国鉄キハ35と似ていることで有名ですが、幌座がないためすっきりしていますし、台枠部にはアンチクライマが取付けられているため、下半分は逆にちょっと重く感じます。
屋根上のグローブ形通風器とその数も国鉄キハ35と同じですね。
さて、写真4は国鉄キハ35です。製造初年はキハ35が1961年でキハ800と同じ、国鉄キハ30とキハ36は1962年、キハ900は1963年という具合で、まさに同世代です。
しかし、キハ900の側面は国鉄キハ35(写真4)とは大きく異なります。むしろキハ800を3扉化したような感じです。
写真5は関東鉄道のキハ300です。これまた国鉄のキハ30とよく似ているなと思われるかもしれませんが、実は元国鉄キハ30です。キハ900はたった2両で終わってしまいましたが、国鉄解体後にキハ30、キハ35、キハ36が大量に関東鉄道にやってきたのです。キハ900が化けて量産されたような感じです。
●キハ900の略歴
1963年 キハ901~902として新製
1995年 廃車
キハ700、キハ800がいろいろ改造されたのに対し、キハ900は大きな改造もされず、通勤輸送に徹していました。
以上
ちかてつの
さかてつでした…