小田急・伊豆急~JR東日本~JR東海もOK IC定期券「エリアまたぎ」区間を設定



JR東日本・JR東海・JR西日本の本州3社は1月19日、IC定期券のサービス向上をダイヤ改正にあわせ3月13日に実施すると発表した。各社のICカードのサービスエリアにまたがるIC定期券の発売や、新幹線定期券の交通系ICカードの発売、在来線IC定期券による新幹線乗車サービスの利用可能区間の拡大を行う。

沼津駅の構内にはICカードの「またぎ利用」ができない案内掲示が多数ある。【撮影:草町義和】

JR本州3社の場合、交通系ICカードのエリアはJR東日本のSuica(スイカ)、JR東海のTOICA(トイカ)、JR西日本のICOCA(イコカ)に分かれている。複数のエリアにまたがってICカードを利用することはできず、エリアをまたぐIC定期券も発売されていない。

3月13日以降は小田原(スイカエリア)~熱海~沼津(トイカエリア)間や彦根(イコカエリア)~米原~大垣(トイカエリア)など、運賃計算距離が300km以内の区間ならIC定期券を購入できるようになり、自動改札機で改札を通れる。

また、スイカエリアとトイカエリアをまたがる定期券は、小田急電鉄か伊豆急行との連絡定期券も、連絡運輸範囲内などの条件を満たせばIC定期券として購入できる。

ただし、モバイルSuicaではエリアをまたぐIC定期券を購入できない。また、エリアをまたぐIC定期券で定期券の区間外を乗車する場合、自動改札機を通ることができず、自動精算機などで精算する必要がある。

このほか、トイカのサービスエリアをJR東日本との境界駅である熱海・国府津と、JR西日本との境界駅である米原まで拡大する。イコカのサービスエリアも関西本線・亀山~加茂間が新たに加わり、亀山駅でトイカのエリアを接続する。ただし定期券ではなく乗車券としてICカードを利用する場合、境界駅を越えて複数エリアをまたいで利用することはできない。

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