去年の暮れからぼちぼち描いていた117系ですが、流石に年明けてからも全く音沙汰が無いみたいな話もアレなので投げてみます

117系は国鉄末期、153系の置き換え用として関西地区の一般種別列車のサービス向上を目指して投入された形式です。関西地区において並行他路線などと競合すべく設定された種別である「新快速」を中心に導入され、京阪神エリアの顔的な存在となっていたほか、東海地区でも導入が行われています。
現在では湖西線や草津線の普通列車や、岡山地区の快速サンライナーなどで運行されています。

117系-14
1:国鉄時代
1979年の登場からJR移行後直後まで見られた形態です。
関西地区の117系は増解結運用を行う想定だったため、国鉄では初めて新製時から電連と自動解結装置が設置されていることが特徴です。東海地区投入分にはこれが無く、関西地区の117系との最も大きな違いとなっています。


117系-6
2:福知山色
1988年に福知山線に運用線区が拡大する際、同線で運用される117系の塗装を変更したものです。福知山線向けの塗装ですが、原色と同じように本線の新快速などでも運用されています。
この塗装は主に混雑対策で一部をロングシート化した300番台に対して塗られた物ですが、少数ながら0番台でもこの塗装が存在します。というかTOMIXが「117系300番台 福知山線色」として製品化予告された時の写真は0番台(クハ117-1)でした。


117系-4
3:京都総合運転所所属車
主に京都地区の湖西線や草津線などで運用される車両です。
8連がT編成、6連がS編成という編成分けが行われており、0番台、100番台、300番台が混在しています。京都地区転用にあたって、転入当時は福知山線色だった車両も順次国鉄色に塗り替えて運用されました。
国鉄時代との主な違いは一部編成の霜取りパンタ増設が最も大きいですが、それ以外にも前面だと列車無線アンテナの設置、乗務員室内機器類増設、スカートの編成番号表記などが異なっています。


117系-2
4:キトT1編成(国鉄色)
トップナンバーであるTc1を含む8両で構成される編成です。
0番台と100番台で構成されており、主に団体用として使用されています。また、団体用として運用するために車いす対応トイレが編成中に2カ所増設されているのが大きな特徴です。なおこのうち、敦賀/米原方面の先頭車であるTc117-1はM台側の裾にジャンパ栓台座金具の準備工事が行われているという形態差が存在しています。


117系-11
5:キトS2編成(国鉄色)
300番台のみで構成される6連です。
霜取り用パンタが増設されている特徴がありますが、その他にも敦賀/米原方面向き先頭車のTc117-307が方向幕の枠まで塗られてしまっている特徴があります。


117系-9
6:京都地域色
2012年から順次塗り替えられた単色塗装です。現在はS99編成を除く全車がこの色になっています。あり得ないほどにダサい


117系-8
7:キトT1編成(京都地域色)
先の団体用T1編成の現在の姿です。
最後まで国鉄色を維持していましたが結局緑単色に塗り替えられ、現在はC台側に編成番号ステッカーが貼り付けられた形態になっています。2020年に京都鉄道博物館で展示されました。


117系-12
8:キトS2編成(京都地域色)
先の方向幕まで塗ったS2編成Tc117-307の現在の姿です。
全検時に床下全てがグレー床下化され、大きく印象が変わりました。また単色化はその前回の検査で行われていますが、その際に塗り替え前と同じように方向幕の枠まで緑に塗ってしまったため間抜けさが他の編成より3割ぐらい増しています。


117系-19
9:新和歌山色
よく「オーシャン色」と呼ばれる紀勢エリアの117系です。4連5本が存在しました
2000年から同地区への転属が始まり、2001年から順次この色に変更されました。ちなみに、車体中央に巻かれている帯の色は白では無く白に近いラベンダー色となっています。


117系-18
10:和歌山地域色
2012年から順次水色一色に塗り替えられた姿です。
パッと見先の新和歌山色から白帯を省略しただけに見えますが、微妙に水色の色味が異なります。2019年に同地区から117系が撤退し、2020年までに全編成が吹田に回送されたことで塗色消滅と思われましたが、このうち0番台4両が京都支所に転属。この色のまま間に緑2両を挟んでS99編成を組成したため現在もこの塗色は残っています。


117系-17
11:SG003編成(和歌山地域色)
和歌山地区のうち、最初に単色化された編成です。
塗り替え開始当時、105系の窓周り以外は全て単色に塗ることとされていたため、最初に塗り替えられたこの編成だけ前面窓周りの黒色塗装が無い形態差があります。この時あまりにもダサいと思ったのか、次に塗り替えられた編成からは上のように窓周りが黒く塗られました。確かにあり得ないほどクソダサい。



というわけで結構製作に時間をかけてしまった117系の話でした。
117系-13
部品構成的には全車全形態の117系が作成できるようにはしていますが、いかんせん精神力と労力が先に枯れてしまっているので中々に全車揃う日はこなさそうな気がします。出来は本当に満足なんですけどね…