大井川鉄道の運休・代行輸送「5段階」に 災害復旧に加え安全対策強化や踏切工事も



大井川鉄道(静岡県)は1月15日、災害復旧工事などに伴う大井川本線の運転計画を発表した。同社が昨年2020年12月に発表した計画(1月4日~3月19日)が一部変更される形。3月19日まで5段階に分け、運休区間の拡大と縮小を繰り返す。

大井川鉄道の大井川本線を走る普通列車。【撮影:草町義和】

まず第1段階の2月7日までは、終点寄りの下泉~千頭間を運休。第2段階の2月8~28日は、起点寄りの金谷~新金谷間も運休する。第3段階の3月1~5日は、大井川本線の全線を運休。全線で代行バスを運転する。

その後は順次運転を再開。第4段階の3月6~12日は新金谷~下泉間を再開し、第5段階の3月13~19日は金谷~新金谷間も再開する。残る下泉~千頭間は3月20日に再開の見込みだ。いずれの運休区間もバスによる代行輸送が行われる。井川線の千頭~井川間と路線バスの寸又峡線・閑蔵線は所定ダイヤで運転される。

大井川本線の3月19日までの運転計画。【画像:大井川鉄道】

大井川本線は昨年2020年7月、大雨の影響で大井川の護岸が損傷し、下泉~田野口間(金谷駅から28.8kmの地点)が不通に。8月28日に運転を再開したが、仮復旧で本格的な復旧工事は行われていなかった。そのため大井川鉄道は下泉~千頭間を運休し、本格的な復旧工事を行うことを計画した。

しかし、2020年7月の大雨による土砂崩れで一時運休した金谷~新金谷間についても「より一層の安全対策を施すため」一時的に運休することに。これに加えて合格駅近くの踏切拡幅工事も実施することになり、3月1~5日に全線運休することになった。

SL列車「かわね路」は当初、新金谷~家山間のみ運転し、家山~千頭間は代行バスを運転する計画だった。しかし、緊急事態宣言の発出やGo To トラベル事業の一時停止に伴い、現在は運休が続いている。