おはようございます。
出版から5年遅れではありますが、「碓氷と彼女とロクサンの。」を購入しましたので、早速拝読致しました。

 



まず表紙を飾る赤髪の女の子、Rail Wars!の桜井さんか?と思いきや、見た目も性格も全く別の人です。

温厚な性格で、夏綺さんの持つ夢、しぇるぱ部所属の理由には、読者としてとても理解でき、共感できる部分を感じます。


ヒロインの夏綺さん、碓氷峠鉄道文化むらでの乗務回数を考えますと、恐らく「優秀機関士」にあたることでしょう。
 

また、主人公である真君、同じ男ととして羨ましすぎる程に、普通の高校生としてはまず絶対あり得ない「あんなこと」や「こんなこと」、さらには「そんなこと」を経験しています。

 

本編の前半部分は、何度読んでも思わずニンマリしてしまう部分が多く、女装させられても頭と心は立派なオトコなのが印象的です。

そんな主人公の真君とヒロインの夏綺さんの近くにいるサブキャラクターは、どれも個性豊富な人ばかりです。
恐ろしいぐらいに豊富な人脈と強靭な統率力を持つ部長の明日香さん、その参謀役で部長をバックサポートする朱鷺音さん、Rail War!の札沼さんに負け劣らぬ音鉄でメカニックのみすずさん…

特に明日香部長の交渉力の粘り強さには脱帽!

でも、この作品のハイライトは何と言ってもロクサンのハイスペックぶり、碓氷峠、そして仲間を信じ不可能を可能にしようとする想いの3つではないでしょうか。

著者もイラストレーターも真摯に旧信越本線と向かい合っている上、解説部分もとても丁寧に書いてあると思います。
挿入絵の枚数は、Rail Wars!より多いように思えます。

 

ライトノベルとしては鉄道系と恋愛系を兼ね備えた一冊であり、感情移入しやすく、思わず碓氷峠鉄道文化むらに行きたくなるぐらいの熱量を持っています。

 



碓氷峠、EF63、ライトノベル。その単語に1つでも興味をお持ちでしたら絶対に読むべき1冊です。