厄神駅【兵庫県】(加古川線。2018年訪問) | 『乗り鉄』中心ブログ(踏破編)

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今回の【駅】コーナーは、
兵庫県加古川市北部の郊外に位置する加古川線の主要駅で、車庫が併設されている関係で約半数の列車が当駅止まりになるほか、2008年までは三木鉄道三木線が分岐していた
厄神駅 (やくじんえき。Yakujin Station) です。
 
尚、駅名の「厄神」は駅の約2.3km南東に鎮座する宗佐厄神八幡神社が由来で、宗佐厄神八幡神社で毎年2月18日、19日に行われる厄除大祭の時は多くの参拝客で賑わいますが、厄神駅と八幡神社を結ぶバス路線は存在せず、徒歩でのアクセスになりますので要注意です(厄除大祭時は土山駅前から臨時バスを運行しています)。
 
 
駅名
厄神駅 (駅番号なし)
 
所在地
兵庫県加古川市 
 
乗車可能路線
JR西日本:加古川線
 
隣の駅
加古川方……神野駅 
谷川方………市場駅 
 
訪問・撮影時
2018年3月
 
 

 

厄神駅は地平駅で、かつては北側に木造駅舎がありましたが、1999年に橋上駅舎へと改築されました。橋上駅舎は南北自由通路を兼ねています。
改札口のある橋上階との間には階段とエレベーターが設置されていますが、改札階とホームを結ぶエレベーターが未設置のため、駅舎はバリアフリーに対応していません。その代替として、駅外とホームを直接結ぶスロープが設置されていますが鉄扉により普段は通行できず、事前に連絡が必要です。
写真は北口で、木造駅舎跡に出入口が建てられました。1階部分にはトイレがあります(多機能トイレはありません)。
また、橋上駅舎の左側には2階建ての事務所(旧:加古川鉄道部)があります。
そして駅前広場は写真左奥の駅舎から少し離れた場所にあります。ロータリーを有しており、三木鉄道代替バス乗り場、有料駐車場、無料駐輪場が併設されています。
 
 

北口駅前の様子です。北を望む。後方に橋上駅舎があり、右手に駅前広場があります。
駅前は住宅地になっています。駅前道路沿いにはかつて複数の商店がありましたが、いずれも廃業しているようです。
直線距離で約350m先には加古川が左右方向(東西方向)に流れています。
 
 

こちらは駅の南東側に位置する東口です。西を望む。左側には後述の南口が見えます。
南側には建屋がなく、通路のみとなっています。
東口にはエレベーターがありませんが、すぐ近くの南口に設置されているエレベーターを利用可能です。
エレベーターはあくまでも南北自由通路の設備として設置されていて、列車利用時には使えないです(車いすで乗降時は前述のスロープを利用)。 
 
 

東口駅前の様子です。東を望む。後方に東口があります。
こちらの東口には小さなロータリーを有する駅前広場が整備されていて、周囲に無料駐輪場と交番があります。
東口に路線バスの停留所はありません。
駅東側も住宅地ですが、少し離れると田園風景が広がっています。商店は見られません。
 
 

こちらは駅の南側に位置する南口です。北を望む。
駅南側を東西方向に延びる生活道路に面して階段の出入口があり、奥にエレベーター出入口があります。
エレベーター乗り場がある突き当たりを右へ曲がると前述の東口に到達します。
 
 

南口駅前の様子です。東を望む。左手に南口があります。
駅前にはとても駅前道路とは思えない生活道路が東西方向に延びています。商店は見られません。
また、前述の宗佐厄神八幡神社は南口から前方(東)へ歩き、約2.3kmで到達します。
徒歩では少々しんどいので参拝にはタクシー利用が賢明ですが、厄神駅前にはタクシーが常駐していないので配車の措置が必要です。
 
 

橋上階にある改札口の様子です。北東を望む。
左が北口、右が東口と南口で、北口と南口にはエレベーターが併設されています。
自動改札機はありませんが、改札ラッチ部分に交通系ICカード『ICOCA』などに対応の簡易改札機が設置されています。ラッチ部分にはきっぷ回収箱もあります。
窓口に面した左側は幅広通路ですが、現在、改札内にエレベーターはありません。
改札口の左側に窓口があり(営業時間・7:30~19:00。一部閉鎖時間あり。「みどりの窓口」はありません)、さらに左側には『ICOCA』のチャージが可能な自動券売機があります。
一方、改札内に自動精算機はなく、乗り越し時やICカード残額不足時は窓口まで。
トイレは北口の1階にあります(多機能トイレはありません)。
そして改札階と各ホームの間には階段しか設置されていません。車いすで乗降の場合はホーム直結のスロープを利用する形になります(事前連絡必要)。
改札内コンコースにはベンチと飲料自動販売機が設置されています。
尚、厄神駅構内および駅前に売店・コンビニはありません。ご注意下さい。
 
 

2番のりばに設置されている吊下式の駅名標です。電照式と思われます。
JR西日本の標準デザインで、下部は加古川線のラインカラーであるエメラルドグリーン(青緑)になっています。
尚、加古川線に駅ナンバリングは設定されていません。
 
 

厄神駅は相対式ホーム2面2線の地平構造で、西南西~東北東方向にホームが延びています。
右(北)が1番のりばで下り西脇市・谷川方面と下りの当駅止まり列車が使用し、左(南)が2番のりばで上り加古川方面と上りの当駅始発列車が使用します。
ホーム有効長は6両分ですが、加古川線では最長でも4両編成での運行となっています。ホームドアはありません。ホーム幅は全体的に狭いです。
上屋は1番のりばが谷川寄り(手前側)の約2両分、2番のりばが谷川寄りの約1.5両分に、それぞれ設置されています。ホーム中ほどの上空は橋上駅舎に覆われています。
各ホームにはベンチが設置されています。
そして、1番のりばの中ほどと2番のりばの加古川方の端近く(写真左奥)には駅外とを結ぶ車いす用のスロープが設置されています(利用時は事前に連絡が必要です)。
写真は2番のりばより加古川方を望む。
 
 

また、2番のりばは元々島式ホームで、反対側(南側)には2008年3月まで三木鉄道三木線専用の3番のりばが存在していました。
三木線廃止後の現在は旧・3番のりば側に柵が設置されています。
そして旧・三木鉄道線の線路敷跡地はレールが撤去されたままになっていますが、国鉄時代は三木線の線路が加古川線・加古川方と繋がっていました。それが1985年に三木線が国鉄から第三セクター鉄道である三木鉄道に転換されるとホーム中ほどで線路が分断され、国鉄時代に設定されていた三木線~加古川駅の直通列車が設定できなくなりました。一方、分断された後の国鉄・JR側の線路は保線用側線に転用され、現存しています。
 
 

2番のりばより加古川方を望む。
右から1番のりば、2番のりば、かつて三木線と繋がっていた保線用側線の順です。
この先、田園と住宅が混在した風景の中を西南西へ走り、右へカーブすると県道65号線と踏切で交差します。その後は右手に中西条浄水場や加古川の堤防を見て田園風景の中を一直線に西へ走り、やがて正面に小さな城山が迫ってくると右へカーブしながら築堤区間へと上がり、曇川を渡ります。そして城山の北側に沿うように左へカーブしながら走ると住宅地の中を西へ走るようになり、加古川線の中間駅で最多の乗降人員を誇る神野駅へと至ります。
 
 

 

2番のりばより谷川方を望む。
左から1番のりば、2番のりば、車庫の引上線の順で、さらに右は三木鉄道三木線の廃線跡です。

2番のりば側にも出発信号機があります。そして三木鉄道の廃線跡はバラストが残っています。
加古川線はすぐに左へカーブしますが、そのまま直進すると加古川線の車両基地である網干総合車両所加古川派出所があります。元は加古川駅構内にありましたが、加古川駅の高架化に伴い1999年に厄神駅へと移転しました。
 
この先、すぐに左へカーブして、右手に網干総合車両所加古川派出所を見ながら築堤へと上がり、堤防上を走る県道18号と踏切で交差すると撮影スポットである加古川橋梁を渡ります。橋を渡り終えると右へカーブして左手に丘陵地を見ながら田園風景の中を東北東へ走り、やがて右手から加古川が、左手から山並みが迫り、左へカーブして川と山に挟まれた険しい場所を北東へ走ります。右側車窓は加古川を一望できます。しばらく走ると小野市に入り、加古川と山並みが遠ざかると山陽自動車道をアンダーパスして農村風景の中を北東へ走ります。そして左へカーブして進路を北に変えると右手に加古川上流浄化センターが見えてきて、左側車窓に住宅地が見えてくると市場駅へと至ります。
 
 
あとがき
私が厄神駅で駅の外に出たのは意外と少なく、2004年と2018年の計2度です。三木鉄道三木線が営業していた頃は何度か改札内乗換をしています。加古川線電化直前の2004年は駅前に車を停めて加古川駅まで往復乗り鉄しました。そして2018年は兵庫県の全駅を訪問する目的の一環で下車しました(2019年6月全駅制覇済)。ローカル線の駅ですが橋上駅舎を有しています。かつては三木鉄道が分岐していて、現在は車庫があるので今も昔も主要駅の地位を保っていますが、駅前のローカルぶりには驚いた人も多いかと思います。駅前風景だけ見ると非電化時代の気動車が似合うローカル線の小駅そのものですw 近くを加古川が流れており、撮影スポットとして有名な加古川橋梁も徒歩圏内ですが、橋梁近くの堤防道路は交通量が多く、また歩道もありませんので横断や歩行の際は細心の注意が必要です。
 
東京からですと東海道・山陽新幹線で新大阪駅まで行き、JR神戸線の新快速に乗車して加古川駅へ。新幹線で西明石駅まで行って在来線に乗り換えてもOKです。そして加古川駅から加古川線に乗車して当駅下車です(行先不問)。じゅうぶん日帰り訪問可能です。
一方、大阪からですと大阪駅からJR神戸線の新快速で加古川駅まで行き、以降は上記と同じルートで到達できます。余裕で日帰り訪問可能です。
 
食料・飲料について、駅前にコンビニや気軽に入れる商店・飲食店は一切ありません。1km圏内にコンビニは存在しません。最寄りの店舗は約650m西にあるスーパー「マルアイ」です。必ず事前に用意しておいて下さい。
 
東京からの到達難易度はやや高いですが、加古川線を乗り鉄される際は、ぜひ一度は厄神駅でも途中下車されてみて下さい!
 
(参考:Google地図、Wikipedia)