「すいません。熊本電鉄が道路を走るところがありますよね? そこに行きたいんですが」
いまから8年前2013年1月14日朝のことです。熊本駅に着いた僕は白川口(東口)でタクシーに乗り込みました。
「熊本電鉄が道路を走るところ」
黒髪町-藤崎宮前間の併用軌道です。
路面電車ならば至って平凡ですが・・・
元東京都交通局三田線の大柄な車両が商店、民家の玄関先を行き来します。
壁と電柱の隙間に身を潜めて撮影しました。
併用軌道での撮影を楽しんだあとは北熊本駅へ。
青ガエルこと5000形電車に乗って上熊本に向かいました。
上熊本駅
当時はケロロ軍曹ラッピングでした。
熊本電気鉄道に在籍していた2両の5000形電車(5101A、5102A)は2015年3月に5102Aが引退。翌2016年2月には5101Aも引退しました。5101Aは北熊本駅構内で動態保存されています。
上熊本駅以降の詳細は割愛しまして(ただの手抜き)熊本空港14時50分発のソラシドエアで羽田に飛ぶ予定でした。旅ももう終わりです。
しかし・・・
羽田空港は強風と降雪で閉鎖されていました。熊本空港午前発羽田行きの機材でさえ羽田にいました
以下本館の旅行記から抜粋
僕はSNAのカウンターにチェックインを申し出るとともに担当受付嬢にフライトの可否を尋ねました。彼女の返答は予想通り。
「羽田空港がこの状況ですので・・・」
若く美しく、そして柔らかい応対の中に「本日中に東京に行きたいのならば今すぐ別ルートに変更するのが得策です」と訴える眼力を感じました。
そして僕は大阪伊丹に飛びました。
大阪に寄り道しながら新大阪から新幹線で直帰なんて勿体ないですよね?
熊本空港を発っておよそ3時間後
南海電気鉄道岸里玉出駅の6番ホームにいました。
高野線汐見橋-岸里玉出間、通称汐見橋線に乗るためです。
列車が頻繁に行き交う南海本線に対し汐見橋線は運転間隔が30~40分です。汐見橋線用の6番ホームは、全国各地で目にする「0番線」の雰囲気でした。
侘しい? いや、そこがいい。
汐見橋線全区間の前面展望です。全区間と言っても所要時間は9分です。
汐見橋駅までの途中駅に人影はほぼ皆無でした。祝日(成人の日)でなければ下校する子たちの姿があったかも知れません。
汐見橋駅も人影はわずかでした。なにわ筋線(2031年開業予定)のルートから外れた汐見橋線の行く末や如何に。
改札口の上には有名な沿線観光案内図。
既にボロボロでした。
僕はこの案内図が廃棄処分されたとの情報を真に受けてました。
実際は2016年10月に開催された南海電車まつりで小分けして販売されました。
※ツイートお借りしました。
南海でんしゃまつりにて。
— TDA (@S_TADA_) October 29, 2016
自分的にはこれがいちばんの目玉に見えた。
汐見橋駅にあった古地図実物の切り売り(^_^;)#南海 pic.twitter.com/Zlw5TBCNZu
どこかで展示する方法もあったような
ともあれ南海電鉄を愛する人たちの手で守られると考えれば悪くないかな?
水了軒の「八角弁当」でした。