三角線回しって何?!鉄ちゃんブログ | GIG@NET 鉄ちゃん Blog

    近畿日本鉄道のデルタ線は近鉄大阪線と近鉄名古屋線の近鉄中川駅にある、大阪線と名古屋線の渡り線を利用するデルタ線が有名です。
    近鉄中川駅の渡り線(短絡線)を通過する、近鉄特急、上本町行き。
     
    三角線回しとは列車の編成を固定したまま、向きを変えたりする方法です。蒸気機関車の場合は車両の進行方向によって前後が決まっているため、進行したい方向によって、車両全体の向きを転換する必要がある。通常はターンテーブル(転車台)が用いられる。しかし、ターンテーブルを設置せずにデルタ線を使用して、方向転換する事もあった。敷地が確保できる場合、ターンテーブルよりデルタ線の方がコスト的に安く設置できる。数は少ないが、国鉄時代にも蒸気機関車の方向転換を目的としたデルタ線がかつて存在していました。
    イメージ 1
    (上記の三角線で”宮原”から進行した列車の先頭機関車は”塚本"方向で1回目のスイッチバック、塚本から進行する列車の最後尾が先頭で”尼崎”に進行、2回目のスイッチバックで列車は機関車が先頭で”宮原”に進行する)
     
    上記の三角線は宮原操車場に繋がる三角線(デルタ線)で列車は2回スイッチバックを行うと列車の向きは逆になる。電車や電気機関車、気動車は向きを変えることは、あまりないが昔の「はと」や「つばめ」のような展望車を連結した列車はこの三角線を利用して向きを変えていました。
     

    客車特急列車編成の方向転換

    特急「はと」の三角線回し!
    昭和30年代まで運転されていた昼行客車特急列車は、進行方向に対して編成の向きが決まっていて、
     終着駅に到着した後、三角線を使用して編成全体の向きを方向転換していました。

     

    当時の客車特急列車がどのような理由で方向転換したのかを解説します。

    列車が方向転換しなければならなかった理由としては、主に下記の三点となります。
     (1)展望車(一部の列車に連結)を最後尾に連結する必要があった。
     (2)当時の特急用三等車スハ44・スハフ43・スハニ35等の座席は一方向固定座席であった。
     (3)展望車・一等車・二等車の乗客が三等車を通らずに食堂車にいけるようにしていた。

     

    JR四国瀬戸大橋線のデルタ線

    上記の図はJR四国の瀬戸大橋線と予讃線を利用した三角線で、本四備讃線児島駅 - 予讃線宇多津駅 - 坂出駅…宇多津駅構内扱いで列車の向きを変えることがあります。
    四国方向に瀬戸大橋を列車が渡り終わる頃に、坂出方向と宇多津方向に切り替えるポイントがあり、ここでJR四国8000系電車が向きを変えると聞いたので、その事を調べてみました。1998年には岡山方面の所要時間短縮のため宇多津駅構内の三角線を利用して編成ごと向きを転換し、グリーン席・普通席の合造車が8号車になり、編成が逆向きになっているのです。

     

    JR西日本の三角線
    東海道本線塚本駅 - 尼崎駅 - 宮原操車場(網干総合車両所宮原支所
    東海道本線大阪駅 - 東淀川駅 - 宮原操車場…新大阪駅構内扱い
    東海道本線京都駅 - 西大路駅 - 山陰本線丹波口駅(三角線内に梅小路蒸気機関車館がある)
    関西本線久宝寺駅 - 平野駅(百済第一信号場) - おおさか東線正覚寺信号場
    東海道本線 新大阪駅 - 吹田駅 - おおさか東線
     
    JR西日本の三角線は身近な所に多く有りました。
    現存する三角線(デルタ線)はJRグループや私鉄に多く存在しています。
     

     

    by   GIG@NET

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