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皆さま、おばんです!

 

一度はJRから廃止の意向が示されたのに、

まさかこんなカタチで存続するとは誰も想像出来ませんでしたよね。

根室本線・東鹿越(ひがししかごえ)駅のことです。

東鹿越駅は大正12年に開業した信号場を

昭和21年に昇格して出来た駅だそうですよ。

 

そんな東鹿越駅に廃止話が持ち上がったのは平成28年夏のこと。

平成29年3月に廃止された

根室本線の稲士別駅上厚内駅の廃止が伝えられたのと

同じタイミングでした。

東鹿越駅もこのまま翌年春に廃止されると思われましたが…

平成28年8月に通過した台風10号の被害で根室本線は分断。

部分再開後は滝川駅口の終点として現役でしたの。

その様はまさに不死鳥!

この言葉は東鹿越駅のためにあるのではないでしょうかね?

 

自分が東鹿越駅を訪れたのは平成29年5月のことです。

駅前に「かなやま湖」があり自然豊かな印象が残る駅でしたっけ。

かなやま湖…その正体は昭和42年に竣工した金山ダムとのこと。

 

ダムが完成するまでは、東鹿越駅の駅前(看板の後方)にも

集落が点在していたみたいです。

 

こちらは東鹿越駅からちょっと離れた場所から見た「かなかや湖」ですが、

とても居心地良さそうな景色だと思いません?

ここではカヌーやラフティングといった

アウトドアスポーツが楽しめるらしい。

「駅巡り」だけで訪れたのは勿体なかったかな?

そしてそして、ここには鉄道ファンにとっても

垂涎の的なスポットが存在してまして…

 

金山ダムが完成すると根室本線の一部がダムに沈むことから、

昭和41年に金山駅-東鹿越駅間で新線の付け替えを実施。

ダム底に消えたはずの旧線が季節により今でも姿を現すんですって。

ちなみに旧線区間上には明治33年に開業した鹿越駅が存在してました。

ダムの竣工により鹿越駅は昭和41年に廃止され

代わりに新線上に「鹿越仮乗降場」が設けられましたけど、

そもそも人が住んでない場所に設置された仮乗降場、

利用者がいるはずもなく昭和61年に廃止されたとのことです。

 

現在は鉄道と代行バスの乗換駅となった東鹿越駅、

それでは構内を眺めてみましょう。

 

元々は貨物専用線の分岐駅として開業した前歴を持つ駅らしく、

駅舎の大半は事務スペースに充てられているために待合室は狭めです。

魚拓は元駅長さんの釣果かしら?

 

平成9年に無人駅化されるまで使われていた出札窓口が

埋められた状態で残ってましたよ。

 

自由に閲覧できる本は「ごはん」率がかなり高め。

付近に食堂は無いので空腹時は注意が必要です。

 

それとアメちゃんも置かれてました。あざしたー!

 

続いてはホームにイン。

東鹿越駅は列車の行き違いが可能な島式ホーム1面2線構造です。

この付近、根室本線開通直後の明治時代に設けられた駅は相対式ホーム、

その後に新設された駅は島式ホームと、

ホームを見れば素性を容易に知ることが出来ます。

 

ここで謎だったのがホームに立てられた名所案内。

裏側に注目ですぞ。

 

名所案内は駅名標を書き換えたモノであることが分かりましたが…

この駅名標、下部に「落合駅」と「東鹿越駅」の表記があるので

どうやら幾寅駅で使われていたモノらしく。

どんな経緯でここに来たのでしょう?

 

貨物輸送のために設けられた信号場を昇格して出来た駅らしく、

構内には今も側線が残されてました。

 

東鹿越駅から輸送された主たる出荷物は「石灰石」とのこと。

ホームにはこんなモノが置かれてましたよ。

まんまやん…

 

そこで東鹿越駅からどんな貨物専用線が伸びていたのか

専用線一覧を確認したところ、

①王子鉱業(現・王子木材緑化 0.3キロ)

②日鉄鉱業(0.8キロ)の2線が存在していた模様。

国土地理院のサイトに掲載の昭和52年撮影の航空写真によると

王子鉱業の専用線は駅向いの工場に伸びてたみたいですね。

 

もちろん現在は繋がってませんが貨車の荷役施設は現存してる?

上の航空写真では、ここに連なる貨車の姿を見ることが出来ます。

 

そしてもう1本、平成9年まで現役だった日鉄鉱業の専用線ですが…

上の写真の左下に見えるのが専用線の先にある鉱業所。

専用線は800メートルもあるので終点は結構遠い感じですね。

 

専用線が廃止されるまで、

ここにトキ25000による専用列車が留置されてたらしい。

平成9年に専用線が廃止されて既に23年が経過、

線路は撤去されたと思いますが

現在の様子が知りたくて専用線跡を辿ってみました。

 

うむむ、やはり専用線の線路は撤去されていたか…

奥に見えるのが日鉄鉱業の敷地、

専用線はここを真っすぐ伸びていたはずです。

 

でもでも…

 

手前側の踏切付近でこんなモノを見つけましたが、

これって専用線で使われていた枕木じゃないでしょうかね?

そして辺りが白いのは石灰石の粉塵かも。

いつから自分、こんなのを見て興奮出来るようになったのだろう?

貨車ファンには馴染みの形式ですが、

35トン積石灰石専用ホッパ車のホキ8000が

ここから北見駅までの運用に就いてたそうです。

…以上が廃止予定から返り咲いた東鹿越駅の訪問記でした。

 

いつか旧線跡巡りを兼ねて鹿越仮乗降場跡を訪ねてみたいですが…

まじっすか…

全世界のクマがプーさんみたいに呑気ならいいのにねぇ。

 

記載のデータはこちらを参考にしました。

 

 

 

 

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