前編からの続きです。
いすみ鉄道「レストラン・キハ」のお料理は、茂原市にあるイタリア料理「Pesce azzuro(ペッシェ・アズーロ)~青い魚~」が監修。
伊勢海老やアワビなどをはじめとした房総産の食材にこだわって作られたもので、「本格イタリアン」と「お箸で食べる和風の創作イタリアン」の2種類。
メニューは奇数月と偶数月で変わります。
■イタリアンにお刺身
2品目は「房総産のお刺身」。
和風創作イタリアンというのはこの辺りなのでしょうか。

大ぶりのタコ、分厚いマグロ、塩加減が最高なボイルされた車エビ🦐
漁港でしか食べられないようなクオリティです。

このクオリティなら、イタリアンに無理矢理お刺身というのも、納得できます🤗
■国吉駅
列車は国吉(くによし)駅で11分停車。
無人駅なのですが、駅には「いすみ鉄道応援団」の皆様がいるおかげが、賑やかな印象でした🎉
彼らは、土日祝日にボランティアで活動しており、お土産やタコ飯弁当を販売して、その資金で沿線に菜の花を植えたりしているそう。
駅入口に鳥居が見えますが、ここにしめ縄を飾る予定なのだそう。
いすみ鉄道のTwitterによると、ちょうどこの日にしめ縄の設置イベントを予定していたのですが、コロナ感染予防のため延期になってしまったとのこと😭
設置予定のしめ縄は、国吉駅近くにも出雲大社がある由縁で、木次線の出雲横田駅で知られる奥出雲町で作られたという本格的なものです。

駅の待合室兼売店スペースは、列車の座席も移設された鉄分高めの作り。
こちらもいすみ鉄道応援団の皆様が管理されています。

■鮑とスープ
3品目は「鮑(あわび)の柔らか煮 ゆず味噌ソース」です。
ゆず味噌ソースにも鮑の肝などが入っていて、鮑の身を付けて頂くのですが、「鮑からのこのソース。なんとも幸せな味」です!!

お料理の提供ペースが早いように感じましたが、全体のバランスを考えてのことでしょう。
お酒を飲んだり、写真を撮ったり、おしゃべりしたりで、私たちのところはいつも一番最後。
「そろそろよろしいでしょうか」って感じで料理が提供されていました。
(遅くてスミマセン😅)
続いては、「魚介の和風スープ」です。
素材の1つ1つが濃厚な味わいですが、スープになるとそれらが主張しあうこともなく、見事に調和がとれています🎶

できれば、もう少しアツアツで頂きたかったのですが、贅沢は言えませんね。
■伊勢海老登場
そしてついに待望の5品目。
「大原産伊勢海老の香草オイル焼き ワサビクリームソース」。
伊勢海老は少し小ぶり?などとも思いましたが、お箸で食べやすいように、調理されており、味は言うまでもなく最高です⤴️
添えてあるワサビクリームソースも、程よい辛さ。
伊勢海老を付けて食べても余ってしまうので、同時に提供されるパンに付けて食べてもいいですね。

ボリュームが控えめ(お酒を飲んでいるのでちょうどいいくらい)ですので、もっと食べていたい感覚にもなりますが、次はデザート。
デザートは月替わり🍰
12月はクリスマス仕様の「抹茶のティラミス ジェラート添え」。
乗車日はクリスマスの後でしたが、このご時世でクリスマスディナー的なものはありませんでしたので、ちょうどよい機会になりました🎄

乗る前にHPなどで見る限り、車両も古く、お料理もさほど期待はしていなかったのですが、今回乗車してみて良い意味で期待を裏切られました。
シェフの池田さんが奥様の2人で切り盛りされていて、料理の説明だけでなく、車窓の案内までもシェフ自らが行うことで、まるでホームパーティーに招かれたようなアットホーム感にも魅力を感じました🏡
シェフの池田さんは、「車内にはレンジもオーブンもないので、これでも精一杯です」って説明されていて皆さん納得されていましたし、クオリティには満足したのですが、私的には「池田さん、まだまだ上を目指せますよ」と心の中でエールを送っていました🙌
■車窓風景
房総の里山を走るいすみ鉄道。
車窓のみどころはさほど多くありません。
国吉~上総中川間にある、「第二五之町(だいに ごのまち)踏切」。
遮断機も警報機もない踏切ですが、なぜこの踏切が有名なのかといえば、鉄道写真家中井精也さんの写真で一躍有名になったから。
車内からはこんな感じにしか見えませんが、どんなにきれいな写真が撮れるのかは各自でご検索ください。
そして、おみくじ筒のような六角形の待合室が有名な東総元(ひがしふさもと)駅。
待合室の中は、実際におみくじが引けるようになっているとか。
待合室の窓越しに列車を撮影してみるもの楽しそうです。
そして、いすみ鉄道の終点上総中野(かずさなかの)駅。
田舎の駅に停車する車両。絵になります。
2時間半の乗車時間ですが、楽しい時間はあっという間。
後ろ髪をひかれつつ、「レストラン・キハ」を後にしました。