こんばんは、ななせです♪
相変わらず記事の更新はご無沙汰しておりますね…。
さて、KATOから東武8000系が発売されたということで、仕様の違いについて少しだけ触れた
東武5070系(MA製品)の入線記事へのアクセスが最近増えています。
やはり仕様の差が気になっている人は一定数いるらしいため、
今回は8000系に絞った話をお送りしようと思います。
*主な参考資料:丸目会『詳説 東武8000系 総集編』・モデルワム『東武8000系列ディテールUPガイド』
ということで、お迎えしたのはKATO製の「東武鉄道8000系(更新車)」です。
*正式には更新ではなく「修繕」
本来ならば4両増結についても紹介したかったものの、予約分は金欠につき年明けに引き取るため
こちらはレビューと加工サンプル用(後日改めて記事にします)に別途購入した追加導入分となります。
製品仕様は側窓の隅にRの無い2次車のうち、94・95年に修繕工事を行った
8144F(基本)・8147F(増結)・8539F(先頭2R)がプロトタイプ。
メーカー曰く、時代設定は2008年前後とのことで、デフォルトの3編成は全て春日部所属の本線用であり
いずれも2009年に営業運転を終了してますから、浅草口での晩年仕様であることが窺えます。
ちなみにこれはあくまでも「プロト通りに完全未加工」での話であるため、これらの車両に手を加えていくことで
様々な編成や線区をカバーする事が可能です。
沼の深さや地雷の多さは置いといて…()
さて、今回も細かな話をしていくため早速レビューに移ります。
ちなみに説明書レベルの内容は極力割愛していくつもりです。
一応、どのセットの車両について話しているのか判別できるように車両番号には色分けを行います。
*基本的には2Rの車両を用いてレビューします
8144F:基本4両セット
8539F:先頭車2両セット
8538F:先頭車2両セット(加工済み)
まずは前面から―左2両が8144F、ジャンパ栓未取り付けのモハ8539号車とクハ8539号車です。
*東武では、Mc車も「モハ」と表現
全体的な印象把握としては流石KATOというべきか、とても整った顔立ちをしています。
私は8000系というと丸目顔派であることから、新前面の製品は実質今回が初めての入線です。
とはいえ、他社製品と比べると塗装や造形クオリティは非常に高いことから
当区でもようやく新前面の導入に踏み切ったと言っても過言ではありません。
ただ、試作段階から言われていた通り、そのシャープさもライトケースに対しては
少々やり過ぎかな…といった印象です。
*写真の8117Fは1次車であるため、厳密にはプロト外の編成
実車のライトケースはもう少し丸みがあって厚ぼったい感じではあるとはいえ、
却って鉄コレみたいになってしまうなら、無理して実車に寄せずこのままでいいかも…?
屋根を見ていきましょう。
改番していく上で気を付けなければならないことの一つに、「屋根通風器」があります。
冷改/新製冷房車の屋根には、屋根肩に「客室冷却用(小)」と
「主電動機冷却用(大)」といった2種類の通風器を設置しています。
*主電動機用(大)はモハ(Mc/M1/M2/M)のみ
そんな中、写真中央のモハ8538号車のような95年施工の第10-2グループ以降に
修繕工事を行った編成は、客室冷却用の通風器(小)が撤去されます。
該当する編成を全て挙げるとキリが無いため、ラウンドハウスから発売された
グレードアップシール(#28-242-1)に収録されている編成のみ以下に示します。
○4両編成→8149F・8155F
*いずれも床下機器がプロト外のため、要加工(後述)
○2両編成→8538F・8547F
*8547FはCPがHS-20C
ちなみにこの法則に当てはまらないのが5000系シリーズ。
5000系列は主電動機が自然通風冷却式であるため、8000系のように
主電動機冷却用の通風器(大)はありません。
先頭車同士の連結間隔はこんな感じです。
一応当区では最小通過半径をユニトラックのR282と定めてますが…ジャンパ栓が干渉しないか
少々気になりますね。
比較用にTN化したMA製品も並べてみたところ、TNの方は意外と間隔が広いのだな…と。
試しにKATOとMA製品を並べてみました。
写真右のMA製5000系は、車高が低くなった改良品(#A-1860)ではあるものの
KATO製よりも少しだけ高いのが判ります。
改良品でこの高さですから、原形の8000系(#A-0106)と併結すると違和感になってしまいますね。
さて、ここでも気を付けておかないといけない事があります。
それは―乗務員室扉の下部手掛けです。
*上写真:8138+8538F・下写真:8131F
1992年度以降に修繕した編成に取り付けられており、この他にも森林公園所属(東上線系統)の
初期修繕車(8108・8111・8112F)が後年になってこの形態の扉に変更しています。
先述のとおり、当製品のプロトは94・95年頃に施工した編成ですので、
乗務員室扉の下には手掛けが付いています。
ちなみにGUシール収録車の中で下部手掛けが未設置である編成は下記の通りです。
○4両編成→8132・8133・8139F
○2両編成→該当なし
当区入線車の中にもGUシール収録編成ではありませんが、8108F(リバイバルカラー時代)の相方である
8136Fが該当するため、どのように撤去・再塗装すべきか悩みどころです…
客扉の下にある沓摺についてです。
これもまた試作品段階で言われていましたが、沓摺の部分はモールドではなく
印刷表現となっています。
最初は手抜きかなとも思ったものの、いざ手に取るとそれほど違和感は無く
銀色のハイライトが絶妙な位置にあるため厚みがあるようにも見えます。
実車でも薄い金属板1枚分の厚みがある程度ですから、
逆にMA製品を見ると少しやり過ぎかな…とも。
モールドならTOMIXの103系が一番近いかも?
それでももう少し厚みが欲しいのであれば、この上から沓摺インレタを転写してみると
インレタの厚みでいい感じになるかもしれませんね。
続いては台車です。
2次車ということで、ミンデンドイツ式の住友製FS356/056を履いています。
*東武内呼称はTRS-62M/T
軸距2300ミリに加え、当時はまだ黎明期だったエアサス(空気ばね)との組み合わせは、
「特急車両並みの乗り心地」であると言われており、それは今でも衰えていません。
*1800系や後年更新した300・350系などの急行用車両にも採用しています(派生型)
一体鋳造版であるため特に重厚感があり、模型でも余すことなく表現されています…が、
重厚過ぎて少々モタっとした印象です。
とはいえ、ウィングばねの表現などはとてもシャープな仕上がりです。
パンタグラフを見ていきます。
非冷房時代は菱形のPT42J/Sを使用していましたが、冷改に際して屋根スペースの関係から
1800系で実績のある下方交差式のPT4801Aに変更しました。
集電舟の摺り板は当初カーボン式で1ホーンだったのに対して、
後年に金属集板(ブロイメット・スライダー)化した事で2ホーンになっています。
当製品のプロトですと強制パンタ上昇装置を設置しているものの、
模型では恐らくパンタを閉じることが出来なくなるからかオミットしたのでしょう。
避雷器はセット内容問わず四角いカバー付きタイプのモノであり、
カバーに開いている穴が車体側面側にしかないという部分は他社製品と変わらないですね。
当製品に限った話ではありませんが、KATOのパンタグラフは造形よりも機能性重視であるためか
ディテールに関してはそれほど力を入れてない様子。
ちなみに東武のパンタ上げ高さは結構高めなイメージですが、
写真での高さでほぼ限界…と言った感じです。
モハ8200形の屋根配管です。
ここで特筆すべきは、(遂に)上り方の空気作用管がエラーではなくなったことです。
*下写真左側;丸目会の本(p.180)は表記が逆;モデルワムp.48も併せて参照
上り方の作用管は本来ならば、屋根中心を通るパンタ鈎外し線の下をくぐって妻面に下りるのですが
他社既製品では右に並べたMA製のように、任意のエンド側の線対称になっていました。
これはある意味(完成品)東武模型史上初の快挙と言えるでしょう。
*それほど今までエラーに悩まされていたということです
他にも幌枠上部までと中途半端感が否めませんが、妻面にも鈎外し線の再現が行われています。
ちなみに写真上の下り方妻面の貫通扉について、2次車(=修繕後追設)であれば無塗装であるため
銀色に塗装するとより実感的になります。
*MA製は未修繕車(81108F)なので貫通扉無し
さて、細かな部分ばかり見てても疲れますので、いったん休憩がてら
先頭2両セットを使ってざっくりと全体的な印象把握を行っていきましょう。
鉄コレやMA製品に見慣れていたせいか、車体色の色合いが落ち着いていたり
モールドの表現がとてもシャープでようやく「見れる」製品にありつけた気分です。
今製品は2次車とのことで、側窓の隅にRは付いていません。
また、修繕前はドア窓が黒いHゴム支持であったのに対して
修繕後は太めの押さえ金具に変更したことで銀色になっています。
その他には、修繕工事によって側面に方向幕窓を設置したり
車側灯に非常知らせ灯が追設されたことで二段になったことが基本事項でしょうか?
*5000系の時は散々「エラーだ!」と言ってましたが、これが本来の使い方です
次は横長の箱―100V蓄電池についてです。
今回製品では、クハ8100形(4両セット共通)の山側とモハ8500形(先頭2両)の海側にあります。
どちらも従来型(大型)のタイプであり、2R/4Rですとクハ8100形全車と
モハ8500形の5次車以降が該当します。
「2両セットも2次車だから従来型(小型)なのでは?」と思うかもしれませんが、
モハ8500形の方も89年修繕グループ以降は大型のものに交換しているためエラーではありません。
88年以前の修繕車は基本的に1次車がメインであるとは言え、
わずかながら2次車も含んでいるため注意が必要です。
○2次車のうち、88年以前の修繕車
86年→8130F (そもそも初期修繕車なので丸目顔)
87年→該当なし
88年→8131F・8132F (後者はGUシール収録編成)
ちなみに大型タイプのモノは、十字の補強板が付いていたり無かったりするものがあります。
電動発電機(MG)と高圧補助開閉器(HAS)との関係です。
MGは今製品においてモハ8300形(4R)とクハ8600形(2R)に設置してますが、
HASに関しては全ての車両に何らかの形で設置されています。
*単独型/統合型/大型/小型…など
今回は2次車の中でもMGによって差異のある車両について見ていきます。
まずはモハ8300形―ドアコック標記を示す車体赤矢印の右側にある横長の箱がHASです。
今製品のモハ8300形はDCMGであるCLG-350D搭載車(後述)であることから
電動発電機主スイッチ(MGMS)と統合されています。
MGMS統合型はさらに大型/小型に細分化でき、大型タイプは99年修繕グループ以降のものであるため
今製品は小型であることが判ります。
ちなみにBLMG搭載車になると、MGMSだけでなく電動発電機主ヒューズ(MGMF)までも
統合したものになります。(後述)
GUシール収録編成でBLMG搭載車は、8149Fが該当します。
続いてはクハ8600形を見ていきます。
先述の通り、ブラシレスMG(BLMG)であるCLG-703を搭載している編成であることから
高圧補助開閉器(HAS)は電動発電機主スイッチ(MGMS)と電動発電機主ヒューズ(MGMF)を統合しています。
*客扉左戸板の真下にある箱がMGMS・MGMF統合型のHASです
GUシール収録編成の中にはDCMGであるCLG-355を搭載する編成は居ませんが、
2次車の中には一定数いますので注意が必要です。
今度は電動発電機(MG)のレビューを行います。
まずは先頭車2両セットのクハ8639号車から―こちらはブラシレスMG(BLMG)である
CLG-703を搭載しています。
この辺の作り分けはMAも負けず劣らずですが、床下機器の造形もKATOの方がよりシャープですね。
ただ、リアクトル箱側(下写真)の方は、MGより手前にあるヒーター関連や補機遅延装置の
モールドと一体化しようとしたせいで少し出っぱり感が否めません…。
先述の通り、GUシールに収録されている編成には該当しませんが
DCMGであるCLG-355搭載の2次車は一定数います。
続いてはモハ8344号車搭載のDCMGであるCLG-350Dです。
*丸目会の本(p.106)は表記が逆
こちらに関しては、2Rの編成に搭載されているCLG-355と比べると排気口の形状が違うため
この部分をクハ8600形に移植してDCMG化することは出来ません。
2次車の中ではBLMGであるCLG-704を搭載している編成は4編成おり、
その中の8149FはGUシール収録編成です。
*その他の3編成(8148・8151・8154F)は修繕と同時に6連化した「編成統合車」
空気圧縮機(CP)を見ていきましょう。
まずは先頭車2両セットのクハ8638号車です。
*床下機器は加工していません
東武顔の車両でCPの話題が出てきてまず気にすべきは、種類だけでなく
設置方向と元空気ダメ管の個数です。
今製品はHB-2000CA、配置の向きがレール方向であるため
元空気ダメの個数は2つになります。
2連の編成では該当する車両が居ないものの、たとえば同じHB-2000CAであっても
配置が枕木方向だと元空気ダメの個数は3つとなります。
ちなみにGUシール収録編成の中には、HB-2000CA以外のCPを搭載する編成がいるため
該当する編成を以下に取り上げます。
○D-3-FR (元空気ダメ2個)
→8534・8535F
○HS-20C (レール方向配置・元空気ダメ2個)
→8541・8547F
次は4両セットから、モハ8344号車です。
こちらはC-2000Nを搭載しており、元空気ダメの個数は3個です。
4連の2次車については「例外」を除いて全てこの形態になっているため
そのことを念頭に置けばそれほど気にならないかと思います。
ちなみに「例外」とは…
○HS-20C (枕木方向配置・元空気ダメ3個)
→8155F
最後に点灯チェックを行います。
ヘッドライトはいつもみたいに着色プリズム+白色LEDであるものの、黄色っぽさは無く
ハロゲンライトとして自然な色合いです。
ただ、肉眼で見るとやや紫~ピンク味があるかもしれません。
テールライトです。
こちらも光量は概ね問題ありません。
ちなみに方向幕ですが、光線状態によっては点灯していても
それほど光ってないように感じるかもしれません。
ということで、以上がKATO製東武8000系更新車のレビューでした。
昨年末の8000系製品化に関するアナウンスを聞いた時は驚きましたし、あの緑色のケースに
青帯を巻いた白い車体が入っているなんて、こうしてレビューしていても違和感満載です。
*もちろん良い意味で
本稿では主に改番する際に気を付けるべき着眼点について簡単に解説したので、
次回は簡単な加工や編成の選び方と、選択肢の増やし方について紹介しようと思います。
最近は模型を触っていないため記事の更新がなかなか出来ませんが、
8000系発売の流れに乗って近日中に記事を投稿するつもりです。
それでは今回はこの辺で。
長らくのご乗車お疲れさまでした♪