阪急6000系 | 車内観察日記

車内観察日記

鉄道の車内の観察する日記ですよ。目次に記載した「☆お願い☆」をご一読の上、ごゆっくりどうぞ。


1975年、京都線に特急用車両6300系が、神戸線に電機子チョッパ制御試験車である2200系(6000系 6050F ※現7090F )が登場しました。その1年後、宝塚線に登場したのが、2200系の車体に5100系の足回りを組み合わせた6000系です。登場当初は神戸線に2連+4連一本を除き2連+6連、宝塚線8連が配置されていましたが、現在では神戸線に存在した2+6連の多くは8連に編成変更され宝塚線に転出し、宝塚線での最大勢力になっています。一方、残った神戸線の6000系は、ほとんどが3連に組み替えられ、今津南線や甲陽線のワンマン運転に使用されています。また6025F+6026Fの6連は今津北線で使用され、ワンマン路線の予備編成となっています。そして唯一神戸本線に残った正統派6000系は、画像の6016F2両のみとなってしまいました。増結車のため、朝ラッシュ時の特急に使用されます。・・しかしこの珍車がこの項目のトップ画像とは(^^;;


さてこちらが8連の6000系です(^^;; 実は6000Fよりもこの6001Fの方が先に登場しており、中央にアルミ車の6560・6570を組み込んで登場するという破天荒なデビューでした。現在は6000Fが製造され、6560・6570はそちらに編入され、6001Fには6561・6571の鋼製車が新規製造され8連にされました・・てわざわざ鋼製車にする意味とは!?(^^;; 阪急電鉄100周年記念で1型風ラッピングが施されていましたね。金帯がマルーンによく似合っていたラッピングでした。


そして右側、表示幕が大型化された6006Fで、この他6005Fも大型化されています。この編成を含む6編成が、能勢電鉄乗り入れ対応となっており、特急日生エクスプレスにも使用されます。

雲雀丘花屋敷駅にて、6001Fと6012Fと並びました。今はいずれも伊丹線用に4両編成に短縮されて転属しており、ここでは見ることが出来ませんね。



6012F中間に組み込まれている6751号車です。元々2200系だった車両の1両です。


この車両の製造銘板は、アルナ工機の阪急納入1000両を記念して特別品を取り付けています。このような銘板は珍しいですね。ただ、この車両は短縮に併せて残念ながら廃車されてしまいました。

 

で、先述の通り1000系の導入で6000系は伊丹線用に4両編成に短縮され、西宮車庫に転属しています。

 

こちらが先程の6012F。塚口方の先頭車は電装解除され車番が+50されています。その後ろの車両も電装解除の上90番台化されていますが、離線対策なのかパンタグラフが片方のみ残されています。また特急日生エクスプレス充当のために改造されたアンテナはまだ残されているようです。



車内です。基本的には2000系に始まる車内作りを継承する形となっています。


ドアです。7000系あたりから画像を持ってきても絶対分かりません(笑)


運転台です。T字型ワンハンドルマスコンとなっており、手前に引くと力行、奥に押すとブレーキがかかります。


車端部です。仕切り扉の窓は関西ではお馴染み、長いものですが、元々は妻窓と同じ長さでした。現在のものは後年の改造によるものです。


車椅子スペースと優先座席を有する車端部です。消火器は外側に張り出すように設置されているので、車内側はフラットです。画像は現時点での優先座席です。


最前面です。座席も設置されているため、かぶりつきの前面展望ができます。


こちら、側面の小型窓が無いタイプです。元々は全てこのタイプでしたが、「車内が暗い」という意見を受けて小窓設置改造が進んだ現在ではかなり少なくなってしまいました。この上の蛍光灯のみ、昼間の消灯時でも消えないようになっています。


天井です。初期に登場した車両は5100系同様、スポットタイプの吹き出し口にローリーファンで空気をかき混ぜる方式です。


後期になるとラインデリアとなって登場しています。


窓です。一段下降窓で、日除けは伝統のアルミ鎧戸です。


座席です。ドア間は8人掛けです。袖仕切りはパイプのみとなっており、肘掛としての機能は無いに等しいです。


車端部は5人がけです。座り心地としては、背ズリが少し切り立っているかな、といった印象。座面は相変わらず柔らかいです。

 

優先座席です。ワインレッド色のモケットになっています。


車椅子スペースです。6000系は後年の改造により車椅子スペースが充実した車両であると言えます。ほとんどの編成についている気がします。


最前面は2人がけです。ここからかぶりつくことができます。


小窓の無い場合。やはり閉鎖的ですね(^^;;


さて、ごくわずかですが座席の換装が行われた車両も存在します。


車端部です。なぜか仕切り扉の窓が小さいままです。座席は換えられているのに・・。


そしてこちらがその座席です。背ズリが厚みと傾斜のある仕様となり、袖仕切りは肘掛を兼ねたタイプとなりました。


車端部は5人掛けです。

 


さて、今や宝塚線の主力として活躍する6000系ですが、神戸線では先に紹介した増結用編成や中間に組み込まれた車両などの他に、今津南線と甲陽線で運用される3両ワンマン対応編成が存在します。元々神戸線で2+6の8両編成で山陽電鉄乗り入れ運用に就いていた編成群で、6両の6010Fから中間付随車1両と中間電動車2両の抜き取り、抜き取った中間付随車1両を2両編成の6020Fに挿入、更に6007F・6016Fから抜き取った中間付随車5両を残りの20番台に組み込み6本の3両編成を組成しています。

普段ワンマン運転に使用される6010・6020~6023Fの車内です。基本は登場時から変わりませんが、ここ最近実施された床材の変更の他に、ある部分が変わっています。

その変更点はこちら、ドアです。右の戸袋窓の色合いが微妙に異なっているのが気になりますがお伝えすべきところはそこではなく・・。

ここ、ドア上に開閉ランプが設置されました。リニューアル工事車以外で開閉ランプが設置された初の事例で、恐らくワンマン運転時の運転士の扉扱い時にかかる負担を少しでも軽減すべく設置されたと推定されます。

座席については従来から変わりません。座面のバウンズは阪急らしいとして、背ズリは薄めで袖仕切りはパイプ構成、一昔前の阪急らしいと思います。まぁ超ショートトリップなので、あまり気にすることもありません。

乗務員室付近に設置された温度計です。今や運転台のタッチパネルで各車の温度が把握できるようになった中、温度計を備える車両も数を減らしていくんでしょうね。

 

5100系が姿を消して行き新車が増える中、支線区への転属はあるものの昔懐かしい阪急の車内を維持して走り続けます。