皆様こんばんは。ブログおよびホームページ管理人の神@北見です。

 

先日Tomix製の東北本線シリーズのED75・貨物列車セット・旧客セットが届いており、このうちED75と貨車はカプラー交換などの整備を行っていましたが旧客は放置のままでした。このまま忘れ去られないうちに東北本線旧型客車セット、それから10月末に発売された「きそ」セット、KATOから再販されていたオハ61系・スハ43系単品を纏めて整備したいと思います。まずはレビューです。旧客は完全に門外漢で多くを語るとボロが出ますのであっさり系でゆきます。

 

ずらりと並んだ旧客。左からKATO単品のスハ43・オハ61系4両、Tomix製の東北本線旧客セット6両、KATO製「きそ」セットの荷物車2両、寝台車2両、座席車6両の計20両です。知らない間に増えてきました。

 

私が以前模型をやっていた頃は、旧客と言えば戦前型オハ35系が古いTomix製、スハ43系がKATO製で、それ以外はGMのキットを組みましょうという状態でした。それが知らない間にマニアックな形式や車両まで大手メーカーの完成品で手に入るようになりました。すごいことです。

 

まずはKATO単品から見てみます。

 

↑左からスハフ42、オハ47 2両、オハフ61です。基本形式が安心のクオリティで生産されています。しかも今年再販がありました。KATOさんは意外と定期的に再販があるのですね。

 

次に発売されて間もないTomix製東北本線旧型客車セットです。

 

↑左からオハフ61、スハ33、オハフ33戦前型、スハ43、オハ35戦前型、スハフ42という組み合わせです。スハ33が入っていることから郡山や福島といった東北南部の印象が強いです。

 

つぎに10月末に発売されたKATOの急行「きそ」セットです。

 

↑荷物車はスユニ61とマニ36です。双方とも既出のもののようです。寝台車はオハネフ12とスハネ16というオーソドックスな組み合わせ。ちなみにグリーン車は連結されていません。時代設定的に10系寝台車の屋根はライトグレーのようです。

 

↑左からオハフ46 0番台、ナハ10 900番台、オハ46 0番台、オハ46(スハ43編入車)×2、オハフ45です。みな一筋縄ではいかない車が集まっています。

 

では、形式毎に各車の違いも含めて見てみます。

 

↑KATO製急行「きそ」セットのオハフ45とオハフ46です。オハフ45は新製車で、スハフ42の増備車として各部の軽量化を行い重量区分が下がりオハフになった車です。軽量ドアや鋼板屋根が特徴で、妻面上部にもキャンバス押さえがありません。オハフ46は改造車で、スハ43の台車をスハネ16と振り替えた際に発生したTR23を履きオハ47とされた車両を、緩急車化改造したものです。デッキ内側の1ボックス分が車掌室に改造された姿が再現されています。この形態はこのセットで新規製作のようです。

 

あと、いずれも妻面の検査表記を含め綺麗に印刷されています。カプラーは、座席車で6連を組む際の中間は全てKATOカプラーになっており、両端はアーノルトカプラーになっています。

 

↑KATO単品スハフ42、Tomix製東北本線旧客セットのスハフ42、KATO製「きそ」セットのオハフ45を並べてみました。Tomix製はアルミサッシ車のようです。その他は両社とも甲乙つけがたい出来です。ただしKATO製は検査表記、所属表記、重量標記などが全て印刷されており、この面では軍配が上がります。屋根の色には各社の思想が表れていますが、旧客の屋根色が全車同じということも無いでしょうから、これはこれで良いかなと思っています。

 

↑スハ43系中間車6両です。左からKATO単品のオハ47 2両、Tomix東北本線旧客セットのスハ43、KATO製きそセットのオハ46 3両です。

 

↑KATO製単品のオハ47です。スハ43の台車をTR23に振り替えて軽量化した形式で、急行編成の軽量化により編成長をかせぐ必要から多くが改造されました。原形窓枠、軽量ドアのブルー仕様です。通風器も別パーツ化されており大昔の製品とは別物のようになっています。

 

↑Tomix東北本線旧客セットのスハ43です。スハ43の原形車に当たりますが、多くが台車振替でオハ47に改造されたり、後期車の軽量車がオハ46に編入されたりして両数は半減以下になっていました。重量の関係から急行よりも普通列車で使用されるケースが多かった気がします。

 

↑KATO製きそセットのオハ46新製車です。オハフ45と同様、当初からスハ43の後継車で軽量化された車として製造されました。また模型の車両はアルミサッシ窓になっています。

 

↑KATO製きそセットのオハ46にはスハ43の編入車も2両含まれています。スハ43は増備段階の設計変更で後期車は軽量化により厳密に計ると重量区分が「ス」ではなく「オ」になっている車がいました。これをオハ46へ編入したグループになります。車番はスハ43のままとなっていたので、2600番あたりが多かった記憶があります。

 

↑前記と同じグループですが、1両は窓がアルミサッシになっている車が選定されており、変化を付けています。

 

このように、KATO製の急行「きそ」セットのスハ43系は普通のスハ43・スハフ42ではなく、ひと癖ある車が集められています。

 

続いてオハ35系です。

↑Tomix東北本線旧客セットにはオハ35とオハフ33が入っています。両車とも茶色の戦前型で、特に目新しい点はありません。

 

↑ただオハフ33は軽量ドアで、オハ35は原形ドアという違いがあります。

 

続いてスハ32系です。

 

↑スハ32のTR23系台車をTR40系台車に履き替えた車がスハ33です。優等客車の重量増を回避するためこれらの履いていたTR40台車とTR23との交換が行われました。普通列車の方が速度も遅く編成も短いため重量制限が急行よりも緩かったのでしょう。模型でもTR40系台車と交換しただけですが、こういった形式まで完成品として製品化されるのは驚きです。当セットの目玉なのでしょう。

 

続いてオハ61系です。

 

↑左がKATO製単品、右がTomix東北本線旧客セットのオハフ61です。

 

↑KATO単品のオハフ61です。全体に共通ですが、KATO製品は表記類の印刷が多く、実感的です。屋根上通風器は別パーツになっていますが、屋根板とは同色で再現されています。

 

↑Tomix東北本線旧客セットのオハフ61です。KATOと比べるとドアが軽量ドアになっています。あと屋根板のグレーが濃く、通風器と色分けされています。また便所窓は白色合わせガラスになっています。車番は印刷済みですがそれ以外の表記は一切ありません。この点ではKATOの方に軍配が上がりそうです。しかし甲乙つけ難いレベルですね。

 

続いて10系座席車です。

 

↑ナハ10の900番台で、量産先行車にあたる車です。一般形とは妻面にリブがあることが異なります。

 

↑台車は施策のTR50Xを履いており、枕バネが以降の量産車と比べ1本しかありません。

 

ただし10系座席車は比較的古い型のままで、屋根上の通風器は別パーツになっていません。部品種類が多いわけではありませんし、そろそろリニューアルしても良いのではと思うのですが…。

 

こんなものまで完成品で製品化されるなんて、すごい時代になりました。この車は正にこの急行「きそ」セットの目玉ですね。

 

続いて寝台車です。

 

↑KATO製「きそ」セットの寝台車オハネフ12とスハネ16です。これは古い単品製品のままのようです。ただし屋根は晩年を意識し、銀ではなくグレーで表現されています。

 

続いて荷物車です。

 

↑マニ36です。スハ32丸屋根車を改造した一般的なグループです。

 

↑スユニ61です。スユニ61は当初から郵便荷物車として鋼体化されたスユニ60とは異なり、オハニ61から改造されました。

 

KATOの製品紹介の項には特記事項は無く、既出の製品と思いますが具体的に以前どのセットに入っていたのかは調べきらずわかりません。しかし以前は荷物車を集めるのは製品が少なく苦労しましたが、現在は製品が多すぎて逆に頭を悩ませますね。

 

最後に付属パーツを見てみましょう。

 

↑KATO製の急行「きそ」セットにはナックルカプラーが付属しています。同セットは寝台車2両と座席車2両の中間部はKATOカプラーになっていますが、それ以外はアーノルトカプラーなのでこれをナックル化できるように付属しているようです。ウチでは当然このパーツを使ってナックル化することにします。

 

↑Tomixの東北本線旧客セットには、ボディーマウントTNorダミーカプラー化するための台車枠(TR11、TR23、TR47)が一つずつ入っているのと、ダミーカプラーが1セット入っています。ダミーカプラーパーツは加工してナックル化することも出来るようなので、有効活用するようにします。

 

正直言うとこのダミーカプラーパーツは他形式にも応用できるのでもっと欲しいのですが、分売パーツとして存在するものの品切れで入手できないようです。折角の機会なので今回の生産に合わせてこちらも再生産して欲しかったですね。

 

私は旧客の1両1両の形態まで分からないので、主な整備としてはアーノルトカプラーをナックル化することくらいでしょう。あと、ダミーカプラーパーツが1つありますのでこれを用いてナックル化する実験をしてみたいと思います。そしてこれがうまくいき、いつか分売パーツを入手出来たら他車にも展開したいと思います。

 

今日は製品のご紹介までとし、加工はこれから施工したいと思いますのでお待ちください。

 

今回も最後までご覧いただきありがとうございました。それでは次回もお楽しみに!!