NO.2413 現在列車は運休中です・・・JR人吉駅及びくま川鉄道人吉温泉駅周辺を歩いて(後編) | コウさんのコウ通大百科 PART3

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(平成24年1月〜平成30年3月の記事はPART2の内容です)

 

 前回NO.2412より、JR人吉駅及びくま川鉄道人吉温泉駅周辺を歩いた話題をご紹介しておりますが、その前回NO.2412では人吉駅~石造り車庫までの模様をご紹介しておりました。

 

 これまでもご紹介しておりますように、JR人吉駅は鹿児島・宮崎・熊本方面への要所駅として存在している駅でもありまして、そう言った事からかつては機関区や車庫なども存在していた駅でもありまして、駅自体は広いです。また、くま川鉄道人吉温泉駅に関しましても、くま川鉄道湯前線の始終着駅として存在しておりますし、本社や車庫なども併設しておりますので、この駅の存在に関しましても大きいと言えるのではないかとも思います。

 

 そんなこの駅周辺では、上の画像1・2のように人吉鉄道ミュージアムMOZOCAステーション868」が存在しておりまして、この施設は平成27年5月に開館しておりまして、肥薩線の歴史を知る施設として開館しておりましたが、今回の「令和2年7月豪雨」の災害によりまして当分の間休館しておりまして、残念ながら外観などしか拝見する事ができませんでしたが、ミニトレインも設けられているなど、今後の復活を願いたい所ではあります。

 

 また、以下画像では石造りの車庫でありますが、かつてはSLの姿が見られておりましたこの車庫も、「令和2年7月豪雨」によりまして肥薩線が寸断されている事もありまして現在は行く手を阻まれてしまっております気動車2両(キハ220-1102&キハ140 2039)が車庫内に入っておりまして、今後何らかの形でこの車庫から元気な姿を再び見せていただきたい所でもあります。

 

 (城本第4踏切より撮影)

 

 

 さて、今回は後編をご紹介してまいりますが、前半は旧人吉鉄道事業部の建物や向かいにあります転車台、そしてくま川鉄道の人吉温泉駅に隣接しております車両基地の姿を中心に今回訪問時に収めました現状を皆様にご紹介してまいります。

 

 

 画像は、旧人吉鉄道事業部の正門であります。旧人吉鉄道事業部は、平成4年に発足しました鉄道事業部でもありまして、肥薩線内を運行エリアとしておりました。けれども、鉄道事業部の組織変更に伴いまして、平成11年に熊本鉄道事業部に統一されまして解散となっております。

 

 (「人吉鉄道事業部」のプレート)

 

 それでも、災害前の時点でも車両の留置がこの駅構内で行われておりましたし、以下画像の建物も乗務員らの休憩・滞泊にも使用されておりまして、解散しましてもこの建物の存在は大きかったようでもあります。

 

 (入口の所にもある「人吉鉄道事業部」のプレート)

 

 

 そんなこの旧人吉鉄道事業部の建物内には、「SL館」と呼ばれます展示施設がありまして、旧国鉄の職員の方が管理なさっておりましたが、ここにはここでは後述のように多くの展示品が置かれておりまして、「SL人吉」の運行日の発車時まで見る事ができておりました。

 

 実際に、ここからは平成26年訪問時に収めておりました同館の姿をここでご紹介しますが、ここには様々な鉄道部品や写真パネルも見る事ができるなど、特に肥薩線に関しましたものを見る事もできておりました。
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 特に、画像のタブレット閉塞器に関しましては、今となっては懐かしいものであると言ってもいいかと思いますが、くま川鉄道では使用されてもいただけにこの人吉地区では身近なものでもある機械ではあります。本当に、見ていてアナログ感は否めないようではありますが、それでも通行するためを思えば大事なものである事には変わりはないようでもあります。
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 また、この「SL館」内には様々な書籍も置かれておりましたが、こちらの書籍「九州鉄道の歩み」と呼ばれます書籍は、九州の鉄道100周年を記念して旧国鉄九州総局が発行していたものでありましたが、その内容を見ましても、かつての姿を見る事ができました。中でも画像のページ上部にあります、香椎線~旧勝田線内にありました、福岡県志免町にありました旧自動車基地及び自動車運搬列車、さらに長崎県大村市の竹松駅に隣接して存在しておりました「竹松飼料ターミナル」、そして鮮魚特急「とびうお」の写真など、かつてこう言った列車が九州内に運行されていた事が伺うページも見る事ができておりました。

 

 この他「SL館」にはSLの給炭体験等もできておりましたし、体験しますと石炭も持ち帰る事もできておりました。それにしても、私も体験しておりましたが、給炭を休まず行っていましたのには正直大変ではなかったかとも思ったほどであった事を覚えております。

 

 (持ち帰った石炭)
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 この「SL館」の向かいには、人吉駅転車台が設けられております。ここでは、「SL人吉」で運行します8620形蒸気機関車58654号が向きを変えるための転車台が設けられておりまして、58654号が人吉駅に着きまして、車庫にやってまいりますとここで転車するようになっておりました。

 

 (転車台)

 

 画像は、上の画像の「SL館」を収めておりました平成26年訪問時に、転車台をまわる姿も収めておりました。実際に、以下画像が58654号が転車台に入りまして回転している時に収めたものでありますが、あの重い車体がぐるっと回る姿は印象的でもありました。

イメージ 8

 

 さらに、135度くらいまで回った時の画像でありますが、この姿を見ましても大変かっこいい姿かなとも思う所であります。確かに撮影する時には様々な角度で撮ったりはしておりますが、この角度も見ていていい姿なのではないかとも思います。そんなこのSLの姿もここでは今は見る事ができないだけに、この姿は今となれば貴重かなとも思う所ではあります。
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 旧人吉鉄道事業部側から収めました石造り車庫です。前回もご紹介しましたように、石造りの部分以外は解体されているだけに、今となれば貴重な姿が残っている事を伺わせております。そんなこの車庫には、冒頭にもご紹介しましたように、キハ220-1102&キハ140 2039が入っておりますが、私はこのうちのキハ220-1102の姿を収めておりました。このキハ220-1102も、全体の姿はかつての「なのはな」時代に収めておりましたが、以降は収める事がありませんでした。そんな中での久しぶりの再会をこのような形でできるとは思っていなかっただけに、正直複雑かなとも思う所でしょうか。

 

 (キハ220-1102)

 

 

 旧人吉鉄道事業部を出まして、画像にもありますようにくま川鉄道の検修庫へとやってまいりました。この検修庫も、「令和2年7月豪雨」ではピット部分まで浸水する被害を受けておりましたが、その後復旧しまして、現在同じくエンジン部分が浸水する被害を受けました車両の修理などを行うに至っているようであります。

 

 この時検修庫には、画像のKT-500形気動車「田園シンフォニー」のうち、赤のKT-502(秋)の姿を見る事ができておりまして、修理が行われているようでした。また、後述の事もありましてKT-501(冬)も検修庫に入っていたと思われますが、それぞれ今後いつになるかはまだわかりませんが復旧へ向けた動きが見られていた事が伺わせておりました。

 

 (KT-502、アップ)

 

 

 検修庫を過ぎまして、この後ご紹介しますように車両が留置しております車庫へと進んでまいりましたが、NO.2411でもご紹介しましたように、この時にはKT-503(春)+KT-504(夏)+KT-505(白秋)の3両が留置されておりました。したがって、他の2両(KT-501・KT-502(上の画像))が検修庫にいたようであります。

 

 

 これら車両は、いずれもドアが開いた状態で留置されておりました。詳しい理由はわかりませんが、いつ運行してもおかしくないような姿は見られておりました。このうち、現在分かっている所では以下画像のKT-503(春)でエンジンがかかっておりますが、他の車両に関しましては現時点では聞いていないものの修理は行われてはいるようですので、今後は全5両でエンジンがかかるようになったと近く報じてくれればと思っております。

 

 (KT-503)

 

 (ドアは開いたままです)

 

 KT-504の車体です。車体には「DEN-EN SYMPHONY」と記されておりまして、観光列車・通勤通学列車としての姿が伺わせておりました。

 

 画像は、2月に収めておりました、このうち2両の「田園シンフォニー」の運行シーンであります。この時にはKT-503(春)とKT-504(夏)の姿を収めておりましたが、KT-503のエンジンが復活したとはいえ、現在は運行されていない訳でもありますので、近くこのように運行する姿がまた見られるようになる事を願いたい所でもあります。

 

 (KT-503(春))

 

 (KT-504(夏))

 

 

 前回・今回と、JR人吉駅・くま川鉄道人吉温泉駅周辺を歩きながら現状をご紹介しましたが、やはり列車が運行されていない姿は寂しいなとも実感する所でもあります。それほど今回の「令和2年7月豪雨」の被害がすごかった事もわかりますが、それ以降時が止まってしまっている訳でもありますので、今後の復旧を願う所でもありますし、錆びた線路が再びきれいな姿を見せていただきたい所でもあります。次回は、JR人吉駅・くま川鉄道人吉温泉駅以外の場所でも現状を収めておりましたので、その模様をご紹介したいとも思っておりますので、次回もご覧になっていただきたいと思います。