北急8000形 | 車内観察日記

車内観察日記

鉄道の車内の観察する日記ですよ。目次に記載した「☆お願い☆」をご一読の上、ごゆっくりどうぞ。

大阪市営メトロ御堂筋線の江坂から、豊中市の千里中央までを結ぶ第3セクター私鉄が北大阪急行電鉄です。初乗り運賃が日本一安いのは有名ですね。まぁ地下鉄方面へ1駅でも入れば、20円引かれるとは言え改めて初乗り運賃が課せられるので、結局お高くついてしまうのですが・・。ここで活躍するのが8000形です。「POLESTAR(ポールスター)」という愛称がつけられています。

塗装はアイボリーに御堂筋線の赤と、・・どこかで見たことのあるマルーンの帯。梅田や中津や西中島南方辺りで接近する某会社の影がちらつきます。運用は御堂筋線と一体となっており、千里中央-なかもず間の通し運用に就いています。日中は2~3本のみが稼動している状況で、なかなかお目にかかることができません。当たるとラッキーと言った様相を呈しています。

 

近年、照明がLEDを4発搭載したものに変更されています。色が青白いのですぐに分かりますね。

車内です。中に入ってあぁやっぱり、どう見ても阪急イズムの車内となっています。

 

ドアです。阪急と異なる点は、肩部に傾斜が付けられていることでしょうか。この分、ちょっと窮屈な印象です。

こちらは8006Fのドア。この編成にのみ、ドア上にLED表示機が設置されています。この編成はリニューアルが実施されたため、このスタイルでは残っていませんね。

 

ドア横に貼り付けられた北急・御堂筋線の路線案内です。文字の字体等、かなりオリジナルとなっている点が多いですね。こちらは2018年3月時点のもので、コマルマークも懐かしくなりました。

最前面です。大き目の窓が3枚並びます。乗務員室との仕切りは右側に寄せられています。

大型前面窓もあいまって、地上区間ではダイナミックな前面展望が楽しめます。

 

上部には社章、車番、号車番号、そしてローレル賞受賞プレートが貼られています。

 

1987年、今から30年以上も前の話となります。この車両もかなりベテランの域に達しているのですね…。

車端部です。4扉車のため阪急車よりも寸詰まった印象です。

車椅子スペースを有する車端部です。

特筆すべきはこれ、おそらく通勤電車では初となる、仕切り扉の自動化が行われています。後々に阪急や京阪でも登場することになる自動扉ですが、この車両は持ち手に仕込まれたボタンを押すことで開く方式になっています。そのため、ドアにもたれても赤外線センサーのように勝手に開くようなことはありません。使い方としては、右手の場合、親指で持ち手を支え、残り四本の手でボタンを押してやれば軽く開くことができます。

天井です。蛍光灯にカバーがかけられているのが阪急イズムを感じます。その蛍光灯も、冷房装置で一段低くなる箇所の手前で「凹」の字型となっています。他にあまり見ない処理の仕方に、ユニークにして遊び心を感じます。

窓です。一段下降窓で、日除けはアルミ鎧戸です。優先座席部分のステッカーは、親会社で使用されていたものではなく、関西私鉄で広く使用されているものとなっています。
 

座席です。ドア間は6人掛けとなっています。モケットは阪急と同じアンゴラ山羊の毛で織られたものかと思われます。違う点といえば、袖仕切りから伸びるパイプが阪急車のように弧を描いていないこと、メトロ車に足並みを合わせるためか、ボーダーの着席区分が入れられています。余談ですが、このボーダーの入ったアンゴラモケットで出来た座布団が、我が家のリビングの僕の席に敷かれています(^^;; たしか阪急のレールウェイフェスティバルのすごろくでもらったものかと・・。そして、この画像、一応優先座席です。モケットの区別はされていません。

車端部は3人掛けです。座り心地は阪急車と同じで、程よい柔らかさとなっています。千里中央から梅田やなんばくらいまでなら全く問題になりません。さすがになかもずくらいまでになると座り直しがいりますかね。端から端まで乗り通す人はそういないと思いますが・・。

 

そして、こちらは現在の優先座席です。ステッカーが交換されていますね。この座席、着席区分が入れられているものの、あまりあてにしてはいけないです。ドア間は特にそうでして、5人で座っていることが多いです。こればっかりは乗客側の体格や座り方に問題があり、関西ではよく見かけることなのですが・・。事実着席区分通りに座ると、かなり狭いです。そのため市交車の新車やリニューアル車ではドア間は5人掛けとなっています。



車椅子スペースです。付帯設備として手すりと車椅子固定用具が備わります。手すりが病院にあるような平たいものとなっていて、車椅子の衝突時にダメージが軽減されるようになっています。本当にそれを想定して設置されたかどうかは設計担当者のみぞ知ることですが(^^;; 固定用具もメトロ車と違い妻面に設置されています。

 

そしてこちらも現在の姿。ベビーカーマークが追加されフリースペースとなりましたが、機能的には従来と変わりません。


ポールスターも登場から30年、9000形も導入され、そろそろ先行きが危ういといえます。とは言え、ヘッドライトのLED化やVVVFインバータの換装、またリニューアルを行った編成もいますので、そちらはしばらく安泰でしょうか。