特急湘南格上げと快速アクティ大減便で東海道線大改正へ! JR東日本横浜支社ダイヤ改正(2021年3月13日)

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特急湘南格上げと快速アクティ大減便で東海道線大改正へ! JR東日本横浜支社ダイヤ改正(2021年3月13日)

JR東日本横浜支社は2020年12月18日、プレスリリースにて2021年3月13日にダイヤ改正を行うと公表した( 2021 年3月ダイヤ改正について )。今回はこれについて見ていく。

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1. 特急「踊り子」新車置き換えも運転時分ほぼ変わらず

今回の2021年3月13日JR東日本横浜支社ダイヤ改正では、東海道線特急「踊り子」を全列車E257系での運転とし、全車指定席化する。

これにより185系は特急「踊り子」運用がなくなることとなった。機動戦士Zガンダムにおけるサイコガンダム同様、185系は国鉄大阪鉄道管理局117系を上部の総局がパクってつくったぼったくり特急として心に刻んでおこう。

これによりJR東海管内を含め特急「踊り子」の特急料金をJR東日本管内適用のB特急料金から常磐線特急「ひたち」「ときわ」や中央線特急「あずさ」「かいじ」などに適用している特急料金に変更し、事前料金と車内料金に差を設けることとなった(ちなみに旅客営業規則上は常磐線特急「ひたち」「ときわ」や中央本線特急「あずさ」「かいじ」などに適用している特急料金も分類上B特急料金であり、JR東日本にはB特急料金が2つ存在することになっている)。

ただこの「踊り子」特急料金はJR東海管内熱海~三島間を含んだ場合でもJR東日本管内だけの利用の場合でも料金が同額になるよう設定しているが、旅客営業規則上はそれぞれ別に記載しており、たまたま特急料金が一致しているだけになっている。

このほか料金不要で利用できた伊豆箱根鉄道駿豆線内でも座席指定料金200円を徴収することとなったほか、特急「踊り子」は東海道新幹線との特急料金乗り継ぎ割引を廃止することとなった。まあほとんどの場合静岡・名古屋方面から熱海連絡下田・伊豆急下田方面利用でしか利用のない乗継割引だと思われるが、熱海から伊豆急下田までは料金不要列車でもそこそこの運転本数があることから影響は軽微だろう。

ダイヤ改正プレスリリースで運転区間が短く土休日全便運休で朝晩にしか運転しない特急「湘南」より後に毎日運転の列車がある特急「踊り子」を記述するのはいかがなものかと思うが、それはさておき運転時刻について見ていこう(以下の画像は押すと拡大します)。

2021年3月13日ダイヤ改正特急踊り子時刻表

特急「踊り子」では今回のダイヤ改正で185系からE257系に置き換わることにより最高速度が110km/hから120km/hに引き上がるはずなのだが、途中駅の時刻が1分程度伸びただけであとはほぼ変わりはない。これは最高速度引き上げによる所要時間短縮分を停車駅増加に充てたためのようだ。




2. 特急「湘南」新車置き換えも運転時分ほぼ変わらず

また今回の2021年3月13日JR東日本横浜支社ダイヤ改正では、東海道線乗車定員制列車「湘南ライナー」「おはようライナー新宿」「ホームライナー小田原」を特急「湘南」に格上げする。このことから185系や215系の運用がなくなることとなった。

これにより乗車整理券520円から事前特急料金1,020円に値上げする予定だ(ただし東京~大船間や品川~藤沢間の利用などは760円)。

2021年3月13日ダイヤ改正特急湘南時刻表

時刻を見ると、せいぜい平塚6時25分発特急「湘南2号」東京行きを増発し、小田原8時09分発「湘南ライナー12号」東京行きが小田原8時19分発特急「湘南14号」に7~10分繰り下がったほかはほとんど変化がない。なお2019年11月30日JR東日本ダイヤ改正で小田原7時28分発「湘南ライナー10号」品川行きが廃止となったが、特急「湘南」に置き換わって復便することはなかった。

また夕方は東京18時00分発特急「湘南1号」小田原行きを増発する一方、東京21時30分発「湘南ライナー13号」は廃止、東京22時30分発「湘南ライナー15号」と東京23時30分発「湘南ライナー17号」は特急格上げに際し30分ずつ時刻が繰り上がることとなった。




3. 東海道線大減便で快速アクティ昼間消滅へ

今回の2021年3月13日JR東日本横浜支社ダイヤ改正では、東海道線の一部区間で減便を図る。

今回のダイヤ改正では平塚~小田原間で昼間毎時7本から毎時5本に減便し、輸送力が28.6%減少することとなった

ただ輸送密度からしても今回の減便は妥当で、それだけ電力など消費エネルギーが落ち環境にやさしくなると思えば無理のない範囲で行うのは一つの理にはかなっていると言えるだろう。

今回の減便の救済として快速アクティが普通列車に格下げすることにより、大磯・二宮・鴨宮の乗車チャンスは昼間毎時5本から毎時4本への減少に抑えている。速達性は小田急電鉄と競合する湘南新宿ライン特別快速が行えば十分で、あとは特急「踊り子」誘導のために快速アクティを減らしたかったのだろう。

このため東京~横浜間は昼間毎時6本運転、大船~平塚間は毎時8本運転のまま変わりないほか、辻堂は快速アクティの普通格下げにより昼間毎時1本の乗車チャンスが増えることとなった。小田急快速急行が昼間毎時3本設定があるが、湘南新宿ラインの小田原乗り入れ列車を倍増し終日毎時2本にしようとは思わなかったようだ。

ただ今回のダイヤ改正で東京~平塚間の昼間の運転本数が変わらないこと、過去に小田原~熱海間では昼間の減便を行っていたことを考えると、2020年からの大幅な旅客減がなかったとしても特急「踊り子」のE257系統一と同時に特急誘導として平塚~小田原間の減便及び快速アクティの昼間の運転廃止を当初から実施するつもりだったのだろう。

これにより昼間の車両運用が1運用浮くこととなった。




4. 東海道線通勤快速廃止で快速アクティに置き換えへ

今回の2021年3月13日JR東日本横浜支社ダイヤ改正では、平日夕ラッシュ時のみに運転している東海道線通勤快速を全て土休日ダイヤ同様快速アクティに置き換え、通勤快速を廃止することとなった。

これにより川崎・横浜・戸塚に停車することにより特急「湘南」誘導を図っているのだろう(ただし土休日ダイヤと合わせるとなると、時刻は変わらない)。なんだかこう見ると、日本郵便が2021年4月から普通郵便の配達日を1日遅くする代わりに速達料金を安くするのが良心的に見えてくる。

このほか国府津5時28分発東京経由普通宇都宮行き(東京から快速ラビット)を小田原5時21分発に延長し、早朝に小田原で48分電車が来なかった時間帯を埋め24分間隔に縮めたほか、平日のみ運転の藤沢7時47分発東京経由普通宇都宮行きを辻堂7時47分発に延長することとなった。

また(おそらく平日だけのようではあるが)上野18時10分発普通小田原行きを増発することとなった。

5. JR東日本横浜支社管内で終電繰り上げへ

今回の2021年3月13日JR東日本横浜支社ダイヤ改正では、各線で終電繰り上げを行う。

今回のダイヤ改正では京浜東北線蒲田→桜木町間では約33分終電を繰り上げるほか、根岸線・京浜東北線磯子→蒲田間や横須賀線逗子→久里浜間で約20分、南武線や横浜線、東海道線平塚→小田原間や横須賀線大船→逗子間では約15分程度終電を繰り上げることとなった。

とはいっても東海道線と横須賀線は運転区間の短縮で済んでおり、東京→平塚間では終電が変わらないことから、終電繰り上げの影響を受けていない駅も多い。東海道線の終電を繰り上げると東北新幹線最終「やまびこ70号」東京行きから連絡できる東海道線の列車がなくなるほか、横浜連絡相鉄の終電普通かしわ台行きや京急の終電特急金沢文庫行きに連絡できなくなり影響が大きくなるため、取りやめたのだろう。

なお根岸線最終大船行きは横浜で東海道線最終平塚行きの到着を待ってから発車するため、少なくとも横浜で3分も停車するようだ。そもそも深夜とはいえ5分間隔で電車が来ているわけで、長時間停車はいかがなものかとは思うが。もっとも、根岸線最終大船行きが東海道線最終を待つからと言って乗り換え時間は1分しかなく余裕はない。上越新幹線最終「Maxとき350号」東京行きからの乗り換えはできるだけ1本前の東京23時47分発普通国府津行き最終に乗りたいところだ。

さらに横須賀線では今回のダイヤ改正に先駆け2020年12月21日よりE235系の運転を開始したが、特に減便などはないようだ。


6. 結び

今回の2021年3月13日JR東日本横浜支社ダイヤ改正では、特急「湘南」の運転開始や昼間の快速アクティの消滅、東海道線通勤快速の廃止など東海道線で大幅にダイヤ改正を行うこととなった。

今後JR東日本横浜支社でどのようなダイヤ改正を実施するのか、見守ってゆきたい。

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