時は過ぎ2019年3月・・

夕張支線のラストラン(3月31日)が近づいてきた。

※写真1:夕張支線ラストランの記念ヘッドマーク(夕張メロンバージョン)

 

3月10日(日)。年度末を迎え仕事に追われる毎日だが「夕張支線に乗れるチャンスは今日が最後?」と思い直し、夕張支線に駆けつける。

 

夏秋に乗車した思い出深いお昼の列車(2628D)を写真撮影し、午後3時56分、千歳発夕張行普通列車(2631D)に新夕張駅から乗り込んだ。が・・既に満席・泣

 

午後4時23分、夕張駅到着。

2両編成のキハ40からは、夕張支線廃止を惜しむ旅人たちがプラットホームに溢れ出る。

※写真2:おっ!この列車は「ありがとう夕張支線」のポスターに登場しているキハ40-1701ではないか!(夕張駅)

 

列車はこの後、午後4時31分発・千歳行普通列車(2630D)となり、夕張駅を発車する。

夕張駅滞在は僅か8分だが、まずは記念写真を撮ろう。

 

しかし・・写真を撮り、駆け足で駅に戻るも、既に乗車待ちの長い列。

窓側席は諦め、乗車口ドアの窓から外を眺めることに・・泣

※写真3:もう1両はキハ40北海道恵みシリーズ「道央・花の恵み」。この日は撮影できず夏の写真です。

 

夕張駅を発車した2630Dは満員の乗客を乗せ、午後4時34分、鹿ノ谷駅に到着。

駅隣の歩道橋から列車を見ると、きっとこのような感じなのだろう。

※写真4:鹿ノ谷駅に到着するキハ40日高色(「ありがとう夕張支線」シリーズのA4クリアファイル)(夕張~鹿ノ谷)

 

鹿ノ谷駅を発車した列車はトンネルを通り抜け、山間のS字カーブをゆっくり進み、

まもなく全国から撮り鉄さんが訪れる、人気スポットに差しかかる。

 

今日も多くの撮り鉄さんが来ていたが、是非、心に残る写真を撮って欲しい。

 

 

 

※写真5~8:想い出多きこの場所で、シャッターを切るのもこれが最後。寂しいね~(2628D・鹿ノ谷~清水沢)

※写真9:真冬の夕張支線。このような写真を撮りたかった(鹿ノ谷~清水沢)

 

午後4時42分、列車は清水沢駅を発車。

※写真10:2019年3月10日の清水沢駅

 

清水沢駅を発車するとすぐに、街の中心部にある踏切を通過。

カンカンカンカン・・と鳴り響く踏切警報機の音も、あと僅かで街から消えてしまうのか・・

 

※写真11・12:踏切を通過する2628D。車がいなかったので運良く撮影(清水沢~南清水沢)

 

列車は南清水沢駅、沼ノ沢駅を過ぎ、まもなく夕張支線の終点・新夕張駅に到着する。

ガタン~ゴトン~ガタン~ゴトン~♪の走行音も、車窓からの夕張川の眺めも、これが最後・・

※写真13:北国の冬を象徴する白と黒の世界・・いつまでも忘れることはないだろう。(沼ノ沢~新夕張)

※写真14:夕張川を渡る2628D。この橋を渡るとまもなく新夕張駅(沼ノ沢~新夕張)

 

午後4時54分、新夕張駅到着。

あ~着いてしまった・・

これで私の夕張支線・乗り鉄旅も幕が下りた。

※写真15:乗り鉄旅のラストシーン。しっかり目に焼き付けておこう(新夕張駅)

 

そして・・夕張支線最後の日(2019年3月31日)。

転勤を翌日に控えたドタバタの中、何とか仕事を終わらせ夕張駅へ直行し、午後4時30分到着。

 

午後5時29分、待ちに待った列車がやってきた!

お~3種類のキハ40(日高色・道央花の恵み号・北海道色)による特別編成!

 

ラストランの記念ヘッドマーク(夕張メロンバージョン・石炭ストーブバージョン)も、いいね~

これを直に見れただけでも、ここに来た甲斐あり。

ラストランの先頭列車は、やはりキハ40-1763!夏の旅でお世話になったので、もはや他人とは思えない。花道を飾れてよかったな。

※写真16・17:ラストランを担う夕張支線で活躍したキハ40(夕張駅)

 

出店あり、夕張出身・ザ・リリーズ(好きよキャプテン♪のエンドレス)の歌声あり・・

イベント色を感じる駅周辺は、メディアはもとより、夕張支線の最後を見届けようと全国から多くの人々が駆けつけ、ラストラン特有の雰囲気に包まれている。

※写真18:多くの人が見つめる中、発車を待つ特別編成のキハ40

 

夕張駅を発車する列車は、あと2本。

午後7時28分発千歳行最終列車は、夕張支線と共に歩んできた地元の人々による別れを尊重し、私はその前の午後5時50分発の列車を、最後の列車としよう。

 

「ありがとう!夕張支線」のプラカードを、高く掲げて歩いている人がいる。

遂に、この日が来てしまったんだな~

記念サボを撮影しようとカメラを構えたら、お子さんが絵を披露し盛んに手を振っている。家族で記念乗車なんですね。

※写真19・20:それぞれの思いを抱えながら夕張支線に別れを告げ、夕張支線を記憶に残す人々。

 

発車時刻まであと13分と迫った、午後5時37分。

先頭列車はライトを明るくし、発車時刻のカウントダウンが始まっていることを告げた。

多くの人々が列車に近寄り、別れを惜しんでいる。

カメラのシャッターを切る人、録画を撮る人、列車に手を振る人・・

皆さん、いろんな思いがあるのだろう。

 

私にとってもこれが最後の夕張支線・・

いよいよその時がやってきた。

※写真21・22:発車が迫ってきた2630D

 

午後5時50分。暗闇が進む中、悲しげに聞こえる汽笛とともにキハ40が発車・・

まるで夕張との別れを惜しむように、列車はゆっくり、ゆっくり進み出す。

 

夕張支線の想い出が走馬灯のように駆け巡るが、時間が止まることはない・・

これが本当に最後・・

さようなら・・夕張支線。

ありがとう・・夕張支線。

※写真23~27:夕張支線ラストランとメモリアルポスター

 

 (終わり)

 

※追伸

「北海道ローカル線旅日記!冬の夕張支線・ラストラン!」をご訪問いただきまして、ありがとうございます。

 

新型コロナウイルスの感染拡大が再度広がり、今は思い通りの旅が難しい状況ですが、「北海道ローカル線旅日記!」で少しでも旅気分を味わっていただければ幸いです。