Tetsu Construction

こんな、構造物なんだ!

首都圏最高#12

 それでは、今回も引き続き、東葉高速鉄道八千代緑が丘のイベントからお届けします。

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 写真は、ブレーキの制輪子(写真)。従来の鋳鉄では無く、おそらくレジン製のシューです。車輪の円周面(踏面)に当てるブレーキの、当たる部分です。最初は右のような状態ですが、磨耗により左のようになり、この時点で交換となります。使用後の制輪子の表面はザラザラでささくれ立っており、素手で触ると棘が刺さる位です。

 車輪は、円周方向には滑らかですが、円周面はザラザラです。これは車輪旋盤で削った結果で、どうやってもツルツルにはなりません。

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 その、制輪子を車輪に当てる、ブレーキ装置(写真)。近年多くの鉄道車両で使われるユニットブレーキで、台車に固定され、エアの圧力で制輪子を押しつける装置です。当然制輪子は磨耗し、そのままだとブレーキの効きが変わってしまうので、自動的に隙間を調整出来る、隙間アジャスタが装備され、削れても同じように効くようになっています。そして著しく削れたら、制輪子だけ交換出来、仮にブレーキが調子悪くなっても、ユニットを交換するだけです。

 従来のシリンダーでテコを動かすブレーキに比べ、装置は簡易になっています。流石に新幹線ではこれは無理でしょうが、時速120キロ程度であればこれで十分なようで、在来線電車にも多用されます。

 共通部品化、軽量化、省力化が、首都圏の電車ではかなり進んでいます。JR東日本がその筆頭ですが、同様な考え方をする会社も多い感じです。一方で従来の設計を頑なに守る会社もあり、その辺はその会社の車両に対する考え方が明らかになる場所です。だから、面白いとも思うわけですが。

 それでは、次回をお楽しみに。