全5回でお伝えしている「36ぷらす3」の乗車記です。

 

その① では、外観と1~2号車(グリーン個室)

その② では、3号車(ビュッフェ+2名個室)と4号車(マルチカー)

その③ では、5~6号車(グリーン車指定席)をご紹介しました。

 

それでは、いよいよ宮崎空港駅から出発します!

 

■宮崎空港駅

土曜日コースの「緑の路」は、宮崎空港駅→別府駅までの5時間21分の旅。

11:25発ということで、当日朝に羽田空港や伊丹空港からのフライトで宮崎空港入りしても、十分に間に合う時間に設定されているのが嬉しいですね👍

 

 
入線は11:07。
ブラックメタリックの車体が、南国の太陽に映えてキラキラしています✨
 
駅の案内放送では「この列車は、ご予約のお客さま専用の列車です。一般のお客さまはご乗車いただけません」との案内がありました。

「宮崎空港駅~南宮崎・宮崎駅間のみの利用ならば、特急列車でも特急券不要(乗車券のみ)で普通車自由席に乗車できる」のですが、この「36ぷらす3」は全車グリーン車なので、特例の対象外なのです。

 

 
ご紹介しましたように、「36ぷらす3」は食事付の旅行商品と「きっぷ」の2通りの乗り方ができます。
 
土曜日コースの「緑の路」は、宮崎空港駅→別府駅の場合は、
食事付き旅行商品(個室)21,000円
食事付き旅行商品(座席)16,000円 ※個室とは食事内容が異なります。
きっぷ(座席)10,890円 ※食事はつきません。 になっています。
 
 
今回は、畳敷きの車両に乗りたかったので、6号車を指名買いしました!
(庶民な私は、株主優待を使ってさらに節約しました)
 

■日向灘
最初の停車駅は宮崎駅
ここで18分停車。宮崎駅から乗車するお客様が乗車されます。
この日は宮崎空港駅~宮崎駅間は、鉄道系YouTuberのスーツくんが隣の席でご一緒でしたが、彼は宮崎駅で降りていきました。
 
宮崎を出ると、日豊本線を北上していきます。
高鍋を過ぎると、右手には日向灘の雄大な景色が広がり、少し徐行してくれます。
 
ただ窓が小さいので、景色を満喫するのは少し難しいのが難点ですが、そもそもこの列車は景色よりも車内で楽しむ列車というコンセプトのようですので、そこは気にしないことにしましょう。
 
 
高鍋、川南、都農と進むと、車窓右手には宮崎リニア実験線跡が見えてきます。
ここは国鉄時代からリニアモーターカーの走行試験が行われていた場所で、1996(平成8)年に現在の山梨リニア実験線に移るまで使われていたものです。
現在では、大部分の区間にソーラーパネルが置かれ、太陽光発電所として使われています☀️
 
 
実験線の手前側は都農ワインのブドウ畑でしょうか?
 
 
■記念乗車証
JR九州D&S列車ではお馴染みのハガキサイズの記念乗車証は「36ぷらす3」にはありません🙅
その代わりに、アテンダントさんから小冊子が配られます。
 
 
この小冊子には、車窓の見どころのほか、色に関するエピソードが書かれています。

エピソードは各コースの色に合わせて、7つずつ計35のエピソードがあり、残り1つを自身のエピソードを添えると36になるのだとか。
35のエピソードはこちらでもご覧いただけます。
 
 
そして、3号車のビュッフェと途中の特別停車駅でスタンプが押せるような体裁になっています。
 
この冊子自体はありがたいのですが、記念乗車証は別にしてほしかったというのが本音です🤔
 
 
■延岡駅
車内の探検も落ち着いて、少しテンションが落ちかけてきた頃、最初の特別停車駅である延岡(のべおか)に到着します。
ここでは約10分間の停車し、ホームでは特産品の販売が行われています。
 
 
同時にホームには、記念スタンプも置かれますので、忘れずにに押しておきます。
 
 
特産品販売はサッと眺めて、駅前に出てみました(きっぷを忘れずに)。
駅舎はまだ新しく、市の複合施設「エンクロス」と一体になっています。
 
延岡といえば、旭化成の企業城下町としても知られていますし、かつては高千穂鉄道の起点でもありました。
 
 
のんびりしていると「36ぷらす3」に置いて行かれてしまいますので、列車に戻ります。

行先は「別府」。まだ3時間半も乗れます🙌
 
 
 
■宗太郎駅
この列車の特別停車駅の中で最も魅力的なのが、秘境駅としても知られる宗太郎(そうたろう)
宮崎・大分県境を越えて大分県最初の駅で、この駅に停車する列車は、運転停車を除くと下り1本(06:54)、上り2本(06:39、20:07)のみ。
列車の時刻的にも下車するのは極めて困難な駅に、約10分間降り立てるのです。
 
 
人名のような駅名ですが、この周辺の山の見回りをしていた洲本宗太郎(惣太郎)さんという方から名付けられたとのこと。
 
山あいの秘境駅に停車する豪華列車。
ホームが短いので、前3両しかドアが開きません。
 
 
駅の運賃箱と改札口の跡です。
運賃箱の上には石が積まれています。

この石は下りホームの待合室にも数多く置かれていて、駅を訪問した人が置いて行ったものらしいです。
 
 
36ぷらす3」が宗太郎駅で10分停車するには、秘境駅を楽しんでもらう以外の理由がありまして、それは下り「にちりん11号」と交換するためです。
 
下りホームで待っていると、787系が下っていきました。
 
 
秘境駅が賑やかになるのも10分間だけ。
そろそろ出発の時間になります。
 
 
最終回その⑤ では、次の重岡駅~終点別府駅までの様子をお伝えします。

48時間ごとに更新していきますので、最終回もお楽しみに👋