JR東日本E261系 | 車内観察日記

車内観察日記

鉄道の車内の観察する日記ですよ。目次に記載した「☆お願い☆」をご一読の上、ごゆっくりどうぞ。

2020年、251系に変わる伊豆方面のフラッグシップとして新たな特急列車が走り出しました。クリーチャーな見た目が強そうなE261系です。

 

「サフィール踊り子」という新たな列車名で運転しており、先代のスーパービュー踊り子と同様、東京-伊豆急下田間を中心に時おり池袋等にも姿を見せています。このサフィール踊り子、普通車を廃した非常に強気なオールグリーン車、A特急料金もあいまって全区間乗車では中々のお値段となります。

 

それでは参りましょう、まずはデッキからドアです。基本的に壁は白ですが、ドアは深い青です。波のうねりを表現したか、化粧板の柄はボーダーとなっています。

 

くずもの入れは飲料系とその他で分離しています。いずれもピクトグラムと点字で表示しています。

 

トイレです。一般タイプにもベビーベッド等が備えられています。

 

洗面台と男性小用が向かい側にあります。

 

バリアフリー対応トイレは大型でドアが自動化されています。すっかりお馴染みの円筒形ですね。

 

向かい側の洗面台です。通常であれば水、液体石鹸、温風が出る万能タイプですね。照明は間接式で仕込まれています。

 

多目的室です。いわずもがな普段は施錠されております。

 

向かい側には消火器やAEDがあります。

 

車内です。今のJR東日本ではオールグリーン車だから(?)出来た1+2の3列配置、E257系のグリーン車が霞んで見えます(笑)  先代の251系はハイデッキまたはダブルデッカー仕様でしたが、サフィールでは全車通常の床面高さになっています。

 

デッキとの仕切りです。間に荷物置き場を挟んでいるため、やや奥行きがあります。

 

荷物置き場です。左側は二段式で、カーブでの滑り落ちを防ぐためセーフティバーがあります。

 

右側は二段目がありません。背が高い荷物はこっち、って感じなんでしょうね。この荷物置き場と客室に挟まる仕切りには窓が付いており、視覚的に確認出来るようにしています。

 

LED表示機です。フルカラータイプで、二段表示が可能です。「指定席」…この列車に必要な表示なんでしょうか…何も知らない人の飛び乗りを考慮したんでしょうか(笑)  そう言えば、スーパービュー踊り子でやっていたアテンダントさんの乗車前検札はやってないんでしょうね。あれは「THE・特別急行」という感じがしました。

 

バリアフリー対応車両の仕切りです。荷物置き場の面積が狭くなっています。

 

8号車の最前面です。先代に倣って前面展望が可能です。ただ乗務員室がかなり広いことと、この車両に関しては最前列すら衝立が手前にあるため前面窓までが中々遠くなっています。仕切り扉を右側にセットしてしまったがためにこんなことになっちゃったんでしょうね。

 

天井です。メインとなる照明は2列のダウンライト、その外側には天窓が付いています。昼間は日光を取り入れることで明るい車内を、夜間や雨天時は暗めのムーディな雰囲気を見せることを狙ったものと捉えます。天窓は日除けが付けられないので、着色ガラスにして必要以上に日光が入らないようにしています。さて、真夏の猛暑日はどこまで効果があったんでしょうか、気になるところです。

 

窓です。グリーン車でも2席に1枚の割り当てとなり、日除けもロールカーテンタイプです。

 

座席です。E5系のグリーン車と同等のものが使用されております。JR四国第二世代特急型車両の座席にも使用されており、それだけ完成度が高いものになっていると言えます。

 

付帯設備も同様で、テーブルはインアーム式とシートバック式の2面仕様、シートバックテーブルは手前にスライド可能です。この画像を見てもわかるかと思いますが、窓側は夕方ともなると結構暗く感じると思います。

 

で、例の衝立には大型のテーブルが付いております。

 

向かい側の1人掛けです。

 

モケットはE5系と異なり1パターンで全てをカバーしています。この辺りはちょっとしたコスト削減なのかもしれません。また触り心地も少々ザラッとしており、E5系のフワッとしたタイプとは少々異なります。

 

全展開の図。座り心地は完成されたものを冒険せずに持ってきただけあって良いと思います。JR東日本も、これだけ余裕があればグリーン車をしっかり作るんだなぁと思いました。ここ最近のグリーン車が駄作ばかりだったことを考えると、このような書き方にもなります。

 

車椅子対応座席です。E5系搭載車とはベルトが違うものですね。

 

向かい側は車椅子置き場なのか座席はありません。カーペットは座席部分のみに敷かれているのですが、歩行による静粛性を考えると通路部分にもカーペットは欲しかったところです。メンテ?ねぇメンテの手抜き?

 

荷棚には毛布が置かれています。埃を被らないようにビニールに入れられています。

 

続いては2、3号車の個室車両です。山側に通路があり、通路にも天窓が付いています。251系にもダブルデッカーグリーン車の階下にグリーン個室を配していたので、それに続いての設定となりました。

 

個室は2種類、まずはその1として4人個室を見ていきましょう。今回乗車したのはこの個室です。

 

251系時代と比べると、ダブルデッカーから普通の車両となったことで天井の高さはグッと高くなりました。

 

ローアンで1枚。窓側の進行方向の壁には鏡が貼られており、視覚的に連続性を持たせて広く見えるようにしています。

 

通路側の壁にはディスプレイがあります。特に伊豆に関連したものではありません。

 

窓です。やろうと思えば1枚にでも出来たと思うのですが、飾り照明を付けるためくらいの勢いで2枚にされたんでしょうね(笑)

 

その上にはお約束の天窓。

 

通路側には飾り照明があります。この照明は電源のユニットを兼ねており、コンセントが二口、USBポートが一口備えられています。

 

仕切り扉の上にはLED表示機が設置されています。この個室のためだけのもの、お金かけてます。

 

座席です。純然たるソファで、しっかり脚も付いています。特にリクライニングはせず、柔らかいクッションとなっています。

 

仕切り扉の片側には、このような引き上げ式の扉が付いています。当初は、個室で注文した商品をアテンダントさんが持って来てくれるという運用を想定していたのでしょう。

 

引き上げの図。2020年現在、先述のような使い方はされておりません。

 

向かい側はクローゼットになっています。右下の四角…何したんでしょうね。

 

加えて仕切り扉横には非常通話装置があります。その下にはボタンが4つありまして、これは室内の照明パターンを変えるためのものになります。

 

こちらが全パターンです。必ずどれかの照明が点くようになっており、真っ暗にすることは出来ません。

 

通路側の窓には目隠しとしてロールカーテンがあります。

 

続いてはその2、6人個室です。

 

4人個室よりは面積広めですが、デザインは同一です。

 

反対側はこんな感じ。こうして見ると、側窓は縦方向が広くないですね。

 

座席は、クロスシート方向に1席ずつ、ロングシート方向に4席配置されています。

 

お次はグリーン車の上位に設定されたプレミアムグリーン車です。JR東日本では初となる上位クラスで、在来線ではJR九州787系のDXグリーン車以来2例目の設定となりました。

 

車内です。国内では中々根付かない2列配置で、通路を山側へ寄せて1人掛けを2列並べています。

 

デッキとの仕切りです。座席配置に合わせ、仕切り扉も寄せられています。

 

荷物置き場です。こちらは二段式、片側のみなのでグリーン車ほど収容数は多くありません。

 

最前面です。構造自体は1号車と同じですが、2列配置に助けられる形でグリーン車のような不自然さはありません(というかこっちをベースにしたんでしょうね)。なお、上り列車の2本目としてこのプレミアムグリーン車の最後列を指定してもらい、後面展望を堪能しました(笑)

 

天井です。ダウンライトに加えて、間接照明も入っているようですね。

 

窓です。プレミアムグリーン車でも2列に1枚なんですねぇ。

 

山側はカーテンレールが無く、日除けも1枚ものになっています。

 

座席です。2列席ですが、思ったより座席間が離れている印象です。またバックシェルは頭付近を覆うようなデザインになっているため、横1列だと会話がしにくいです。案外、縦1列に指定して、ボックス配置にする方が会話するなら理想的かもしれません、横の人の目はどうせ見えませんし(笑)  

 

バックシェルがあるためフルリクライニングしても後列に影響はありません。座席は総革張り、クッションはやや硬めでちょっと滑りやすいと思います。このせいか、リクライニング角度は抑え目にされています。で、こういう座席だとフットレストが欲しいところですが、あるのはレッグレスト、ちょっと理想と現実が乖離している感はあります。

 

リクライニング・レッグレストは電動式、フル展開と戻しをワンタッチで出来るボタンもあります。別々にされるよりこれはありがたいものです。また読書灯のボタンもここにあります。

 

回転はバックシェル上部のレバーでロックを解除して行います。

 

斜め固定にして、4人グループ席にすることも出来ます。バックシェルは艶が出たもので、私は後面展望していたので気付かなかったですが自分の姿が写って気になる人もいるようです。

 

最後は4号車に連結されたサシE261「カフェテリア」です。近年はツアー商品等でコース料理を頂くレストラン列車として「シ」の記号を冠する列車も増えていますが、一般利用が可能な「食堂車」たる車両は久々の復活ですね。

 

厨房側は長く細い通路となっています。

 

カフェテリアです。運用開始以降、カフェテリアで販売している商品は専用ウェブサイト「サフィールペイ」で予め注文し、クレジットカードで前払いする形でのみ提供されています。また時間は先着順で任意指定、座席も指定されるため、満席になると売り切れとなります。これ、お年寄りを中心とした情報弱者の方には厳しいサービスと言えます。全車グリーン車と、メインターゲットの年齢層は高めなはずなのに…。

 

天井です。小さなダウンライトをいくつも設置して明るさを確保しています。化粧板の柄が客室とは異なっていますね。

 

山側のボックスシートです。2組の配置で、特に海が見えるような配慮はされていません。

 

カウンター席です。いかにも若者向けな高めの席です。回転もするので、運転士さんによっては加減速で椅子が持っていかれます(笑)

 

指定された席には、紙製のランチョンマットとお箸、おしぼりがセットされます。またミネラルウォーターも用意されます。

 

今回ご同乗の仲間が頼んだ「ヌードル」です。量は少なめなのですが、前後の食事に支障が出ないようにするためとのこと。
 
そして、私が頼んだのが「チャーシューヌードル」。「ヌードル」では物足りないという声に応えたんでしょうね。

 

このように(運営上「どうよ」と思う点はともかく)事実上の食堂車復活という朗報もある一方で、スーパービュー踊り子にあったソフトドリンクのサービス等は、一切バッサリ無くなってしまいました。あれはグリーン車が2両だったから出来る芸当だったとは思うのですが、せめてプレミアムグリーン車やグリーン個室など、更に高いエクストラチャージを支払っている乗客にはそのようなものがあってもいいんじゃないかと思ってしまいました。

「この列車に乗れるだけの客ならそんなケチ臭いこと言うな」って声が聞こえて来そうですね(笑)

 

今回指定席を確保してくれたヒッタイトさん、一部画像提供してくれたゆうたどん君、ゆかりんさん、ありがとうございました。