寝台特急「彗星」号  ~新婚さん御用達列車~

九州の乗り鉄時、南宮崎駅で記録した「彗星」号です。

▼南宮崎駅の中線に留置中の「彗星」 
彗星_ED76_1
▲右のキハは「日南線」の列車

東京口、上野口では、パンタを下げたヘッドマーク付の機関
車と、客車が連結された状態で駅構内に留置されることはな
いため、まるで鉄道模型の留置風景を見ているようでした。

▼開け放たれた乗務員室扉・・
彗星_ED76_2
驚くべきは、無人の機関車の乗務員室扉が開放されたままで
あったことで、いくら人目がある駅構内での留置とは言え、
つくずく「日本は平和な国だなあ~」と思いました。

扉が開放されていた理由は定かではありませんが、人の立ち
入りよりも、ネズミや小鳥などの小動物が入り込む可能性も
十分ある訳で、なんともおおらかなものですね。


■彗星の過去
▼寝台特急”彗星”運転記念券
 (表)
彗星運転記念券_1
1968年10月1日、宮崎 - 新大阪間 で 運転を開始しました

(裏)
彗星運転記念券_2
▲「新大阪から超特急ひかり号に接続」という表現が新鮮です

▼DF50牽引時代の「彗星」号

彗星_DF50_1
▲出典:鉄道ファン 1977.5


寝台特急”彗星”増発記念入場券
 (表)
彗星運転記念券_3
山陽新幹線が岡山まで開業した1972年3月15日、大分 - 新大
阪間の列車が増発されました

(裏)
彗星運転記念切符_4
▲増発列車には、下関発着 7両の付属編成がありました。
 九州手前の山陽区間内の利用も多かったことが伺えます。


当時の宮崎と言えば「新婚旅行」のメッカであり、南国の
南九州エリアは、新婚さんの利用も目立っていました。
1973年に新婚旅行で宮崎市内に宿泊したカップルは約37
万組で、同年に結婚したカップルの約35%にあたります。

▼"彗星" に 負けないキラキラした輝きを放つ 新婚さん!
fufu_young
▲初心忘るべからず・・
です・・


最盛期の「彗星」は、5往復が運転されていました。
・宮崎ー新大阪:2往復
・大分ー新大阪:2往復
・都城ー新大阪:1往復

▼581・583系は 宮崎ー新大阪間に1往復運転されました

彗星_583_1
▲出典:my rail 1978.9

 
▼「彗星」名物
 カニ22 から パンタを撤去した 電源車 の姿が見えますね

彗星_DF50_2
▲出典:鉄道ファン 1977.5


■方向幕・ヘッドマーク・トレインマーク
▼方向幕コレクション
彗星_方向幕コレクション
▲日豊本線の旅客輸送に足跡を残しました


▼左から 初代 H.M・ブルトレ用・581 , 583系用

HM1
▲(画像元:愛称別トレインマーク事典

▼左から 初代・JR九州中華鍋 H.M・晩年
 並べて見ると 星の角度や漢字の字体などの変化が判ります
HM3
▲(画像元:愛称別トレインマーク事典


九州対本州との間には、多数の寝台列車が運転されましたが、
夜をイメージする「星」を愛称名に採用した九州寝台特急は、
この「彗星」と「金星」「明星」の3列車がありました。

その中でも、ほのかな尾をひいている「ホウキ星」をデザイ
ン化した「彗星」のマークが、一番カッコイイと感じました。


寝台特急「彗星」号  ~新婚さん御用達列車~
おわり