来春のダイヤ改正ではJR東日本特急「踊り子」から国鉄型の185系使用の定期列車運用消滅するということで、JR線における国鉄特急型電車を使用する定期列車はJR西日本・伯備線特急「やくも」の381系だけとなります。

 こちらも近いしょうらいに新型車両への置き換えが発表されているようなので、そうするといよいよ国鉄特急型電車が終焉を迎えることになります。

 国鉄分割民営化から30年以上が経過した現在、これが早かったのか時間がかかったのかは別として、私の少年時代に憧れた国鉄特急型電車が姿を消すのも目前に迫ったことになります。

 そのあたりの話題はたくさんの方のブログ記事でも取り上げられていますが、他にも国鉄近郊型電車の115系なども活躍範囲がかなり少なくなってきており、特急型や近郊型問わず少年時代から好きだった国鉄型電車の走行音やブロワの音、タイフォン(警笛)の音も聞くことができる範囲はかなり限定されたものとなっています。


 現在のJR世代の電車はといえば、JR東日本エリアでは首都圏などの温暖な地域を走る通勤型や近郊型から特急型電車は電子ホーン、中央本線の特急「あずさ」「かいじ」用のE353系に至っては小田急電鉄のロマンスカーみたいなミュージックホーンを鳴らしますし、寒冷地を走る車両は機関車の警笛みたいな音を鳴らします(北関東や甲信地区を走る首都圏から追われた晩年期国鉄型211系もそのように取り替えられています)。


 タイフォンフェチ(?)の私としては、国鉄型電車の消滅もさることながら、それに付随して聴くことができなくなってきている国鉄型電車のタイフォンの音が過去のものとなることも寂しい思いでいるわけでありまして…。


 国鉄型電車においてもタイフォンを鳴らす時に寒冷地での運用を考慮した車両は屋根の上に「ピーッ」と鳴る空気笛が同時に鳴り(タイフォンの音だけでは積雪の深いところでは音が雪に吸収されるので音がよく通る空気笛を装備しているそうです)、特急型電車や一部の急行型電車、近郊型電車はそのような構造で設計されたり改造されたりしていました。


 タイフォンカバーの構造も関東以西の太平洋側などの温暖な地方を走る車両はスリット式、寒冷地を走る車両はシャッター付きなど相違点が見られるのも楽しいものでした。

 信越本線の碓氷峠で、EF63型電気機関車との協調運転ができる169系が開発されて量産化されるときにも165系を基調としつつも信越国境の豪雪地帯での運用を考慮してシャッター付きタイフォンと前述の空気笛を装備したということを何かの本で読んだことがあります。


 そのタイフォンと空気笛が同時に鳴る音…これが山間部で響くと私にとって旅情が掻き立てられるものでして、とても好きな音なのです。

 東日本エリアでは長野県のしなの鉄道で走っているJR東日本から譲渡された115系1000番台など限られた地域でしか聴くことができなくなっています。


 それではそのしなの鉄道115系の国鉄型タイフォンと空気笛の音を3連発でお聴きください。


黒姫~妙高高原 12:01 329M

 115系のオリジナルカラーであり、80系電車以来の国鉄直流型電車のうち近郊型・急行型車両の標準色となった通称「湘南色」に復刻された編成がやってきてくれました。
 この橙色と深緑のツートンカラーは別に湘南地区のミカン山をイメージしているわけではなく、客車列車に比べて速度が速い電車であることから警戒色として採用されたのだとか…。80系電車が東海道本線の東京口でデビューし、湘南地区を通っていたから「湘南電車」と呼ばれていたことなどからこの電車以来使われてきた国鉄直流急行型・近郊型電車のツートンカラーが「湘南色」と呼ばれているのでしょう。このツートンカラーは色調が明るいものに変わりましたが、現在も首都圏近郊を走る直流型近郊電車の帯として継承されています。

 ちなみに115系は平坦地用の111系や113系に山岳路線用の装備を施した形式で、さまざまな番台が派生しましたが、長野や新潟には耐寒耐雪装備を強化した1000番台が配置されていました。
 また、中央本線を走るローカル列車にはクリーム色と青色の横須賀線用の車両が纏っていたツートンカラーに準じたカラーを纏っており、横須賀線の「スカ色」に対して中央本線を走ることから「山スカ色」と呼ばれていました。
 国鉄時代に「山スカ」色が信越本線長野以北や篠ノ井以南を走る姿は70系電車以来見た記憶はありませんが、しなの鉄道が復刻させたことから軽井沢から妙高高原までの間で見ることができるので、かつて70系が走っていた時代も脳裏に甦ってきます(私が中学生の頃まででした)。



古間~牟礼 18:57 344M

 こちらは「しなの鉄道」標準色を纏った編成。
 信越本線が電化される前の旧線跡を利用した道路脇からの撮影です。
 上に広域農道の跨線橋が跨いでいて線路脇の草も多いので、必ずしも撮影に適したところとも言えませんが、戸草トンネルに入るときにタイフォンを鳴らすので、その音を録ることができるので私にはお気に入りの場所なのです。


妙高高原~黒姫 19:44 348M

 こちらもトンネルに入るときに鳴らすタイフォンの音が録れるのでけっこう気に入っていて、最初の動画とはトンネルの反対側となります。

 しなの鉄道は最近までJR東日本から譲渡された国鉄型車両ばかりでしたが、JRの新潟地区のローカル列車用のE129系にじゅんじたSR1系がデビュー、やがてすべての車両が新型車両に置き換えられます。
 また、妙高高原以北のえちごトキめき鉄道も新潟地区を走っていたJR東日本のE127系が譲渡された車両なのでこちらでは臨時列車として115系が乗り入れてこない限り国鉄型タイフォンの音を聴くことはできません。






 もう少しするとこのあたりに降る雪は根雪となって深い積雪に覆われることでしょう。




今日は映画の日


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 食べないですね。
 何かを見ながら食べるということはあまりしないです。