▲旧塗装時代の885系「かもめ」号

 

去る10月28日、JR九州は九州新幹線長崎ルート(以下、長崎新幹線)の開業時期と導入車両を発表しました

プレスリリースによると、開業予定は2022年の秋頃で、車両はJR東海の開発したN700S系が導入されます

 

東海道・山陽新幹線で活躍しているN700S系は16編成ですが、長崎新幹線に導入されるのは6両編成と短くなり、内外装はJR九州でお馴染みに水戸岡氏の手によって徹底的にリファインされます

従来のN700S系は白に青のラインが入ったものですが、長崎新幹線は白をベースに車体下部に赤があしらわれたものになります

 

JR九州としては、コーポレートカラーである赤を使いたかったのかもしれませんが、「かもめ」の名を受け継ぐのであれば885系旧塗装を継承して、黄色を使って欲しかったところです

 

また、同社の保有する新幹線車両である800系では、座席が全ての車両で横4列シートとなっていますが、「かもめ」用のN700Sは自由席が横5列となっています

山陽・九州新幹線直通用のN700系S・R編成と仕様を合わせただけにも思えますが、800系と比べるとややグレードダウンした感は否めません

 

ところで、長崎新幹線は当初軌間可変電車を用いて博多~長崎間で直通運転を行う予定でしたが、肝心の車両の開発計画が頓挫したため、当面はこの両都市間を移動する場合において武雄温泉駅での乗り換えが必須となります

 

新鳥栖~武雄温泉間をフル規格で整備する構想は、佐賀県が追加の財政負担に難色を示していることからしばらく乗り換えの不便さが続きそうなのが残念です

なお、新幹線開業後は博多~武雄温泉間に「リレーかもめ」号が設定されることになっています