終電繰り上げで新幹線接続解消へ 西武鉄道ダイヤ改正予測(2021年3月予定)

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終電繰り上げで新幹線接続解消へ 西武鉄道・東武鉄道ダイヤ改正予測(2021年3月予定)

西武鉄道は2020年11月9日、プレスリリースにて2021年3月のダイヤ改正で終電繰り上げを行うと公表した( 2021年春 ダイヤ改正を実施します。 )。今回はこれから2021年3月実施予定の西武鉄道ダイヤ改正について見ていく。

2021年3月ダイヤ改正予測一覧はこちら!

1. 西武新宿線で終電繰り上げ実施も最終新幹線からの接続改善へ

今回の2021年3月西武鉄道ダイヤ改正では、新宿線や池袋線を中心に終電繰り上げを図る。

まずは新宿線。平日は西武新宿24時20分発以降に出発する準急新所沢行き2本と各駅停車上石神井行き2本を廃止する。これにより新所沢行き最終は西武新宿24時44分発の準急から24時14分発の準急に、上石神井行き最終は西武新宿24時47分発の各駅停車から西武新宿24時17分発に各駅停車にそれぞれ28~30分程度繰り上がる見込みだ。

なお新幹線接続について見ていくと、東海道新幹線最終「のぞみ64号」東京行きから品川連絡山手線経由の場合、高田馬場に24時13分に到着することができる。新所沢行き準急の最終が高田馬場24時18分発、上石神井行き各駅停車の最終が高田馬場24時20分発であることを考えると、西武新宿線ではこれまで通り新所沢まで接続できるようだ。

さらに東北新幹線最終「やまびこ70号」東京行きからの連絡も、大宮連絡高崎線・埼京線・山手線経由で高田馬場に24時09分に到着できるので、引き続き新所沢まで到達できるようだ。

ちなみに土休日の西武新宿→新所沢間の終電も今回のダイヤ改正より平日の終電に合わせることとなった。これにより新所沢行き最終は西武新宿24時07分発各駅停車新所沢行きから西武新宿24時17分発準急新所沢行きに終電が10分繰り下がる見込みで、これまで連絡できなかった東海道新幹線最終「のぞみ64号」東京行きから土休日も新所沢まで行けるようになった。




また平日は西武新宿23時58分発準急本川越行き最終を準急新所沢行きに短縮することで、新所沢→本川越間で終電を15分繰り上げる。さらに土休日は西武新宿23時43分発準急本川越行き最終を準急新所沢行きに短縮し、救済として西武新宿23時31分発準急新所沢行きを準急本川越行きに延ばす。これにより土休日も新所沢→本川越間で終電を12分繰り上げることとなった。また本川越行き最終は拝島線連絡最終列車も兼ねているため、拝島線の終電も12分~15分繰り上がることとなった。

これまで西武鉄道では平日と土休日で終電時刻を大きく変えていたが、今回のダイヤ改正では極力合わせることとしたようだ。

また西武新宿線では深夜時間帯以外でも減便を図る可能性がある。西武新宿線では2012年6月30日の拝島快速廃止に伴うダイヤ改正により昼間は急行毎時6本、各駅停車毎時6本の合計毎時12本にまで減便した。しかし旅客がそこまで減っていない状況で減便したため昼間でも急行を中心に混雑していたほか、土休日朝夕は運びきれなくなることから急行毎時8本、各駅停車毎時8本合計毎時16本の列車を設定している。

しかし2020年に入り旅客利用が落ち込みある程度回復したとはいえ前年比20%減のまま維持している。平日朝夕ラッシュ時の減便となると通勤時間帯に混ませたら余計状況が悪化するなどと言われそうであるが、ほとんどの人が気に留めない土休日の朝夕ラッシュ時を減便したって批判なんてそんな来やしない(少なくとも私は除くが)。そう考えると、詳細なプレスリリース公表でも公表しないだろうが、実際に2021年3月ダイヤ改正時の時刻表を公表した際に土休日朝夕ラッシュ時に減便を図り昼間同様急行毎時6本、土休日毎時6本に減便している可能性が高い

ちなみに西武鉄道は新宿線も池袋線も平日夕ラッシュ時の設定本数が比較的多いことから2019年以前でも他社線と比べて比較的世浮いている傾向にある(他私鉄は平日夕ラッシュ時の混雑率が速達列車で130%程度が多いところ、西武新宿線や西武池袋線は110%程度しかない)。そう考えると平日夕ラッシュ時の減便を積極的に行う可能性がありそうだ。




2. 西武池袋線で終電繰り上げ実施で最終新幹線接続解消へ

また今回の2021年3月実施予定の西武鉄道ダイヤ改正では、池袋線でも終電繰り上げを行う。

池袋線でも池袋24時20分以降発の準急小手指行き2本と各駅停車保谷行き3本を廃止する。

また元町中華街23時06分発準急小手指行き及び小竹向原24時25分発各駅停車保谷行きを西武線池袋発に置き換え、新たな終電とする。これにより西武線池袋からの終電は保谷行き最終が池袋24時45分発から24時18分発に27分繰り上がることとなったほか、準急小手指行き最終は池袋24時44分発から24時14分発に30分繰り上がることとなった。

また平日は池袋24時09分発準急飯能行き最終が準急小手指行きに短縮し、飯能への最終は池袋23時52分発準急小手指行きに17分繰り上がる。さらに土休日は池袋23時52分発準急飯能行き最終を準急小手指行きに短縮し、救済として池袋23時35分発準急飯能行きを5分繰り下げ池袋23時40分発とし飯能行き終電を12分繰り上げる。

新幹線連絡を見ていくと、東北新幹線最終「やまびこ70号」東京行きからは大宮連絡高崎線・埼京線経由で池袋に23時57分に到着できるため、今回繰り上がった準急小手指行きや各駅停車保谷行き最終に乗り継ぐことはできる。ただ平日は接続できた準急飯能行き最終列車には連絡できなくなる。また準急飯能行き最終は所沢で新宿線本川越行き最終に連絡していることを考えると、新宿線入曽~本川越の各駅も到達できなくなる(もっとも本川越近傍の川越市へは東武東上線で行けるのでそこまで大きく影響はないだろうが)。

ただもっと深刻なのは東海道新幹線最終「のぞみ64号」東京行きからの連絡だ。2020年現在品川連絡で池袋に24時18分着、東京連絡山手線経由で池袋24時23分着となっており、2021年以降の新しい終電となる池袋24時14分発準急小手指行き及び池袋24時18分発各駅停車保谷行きには連絡できなくなる。しかも品川での連絡時間が標準乗り換え時間の10分であることを考えるとこれ以上池袋到達時刻を繰り上げるのは無理だ。

また東京連絡地下鉄丸ノ内線利用でも、そもそも連絡時間が13分しかなく乗り継ぎがギリギリで、かつ池袋に到着できるのが24時14分となっている。辛うじて池袋24時18分発各駅停車保谷行き最終には連絡できるが、池袋24時14分発準急小手指行き最終には乗り換えられない。また東海道新幹線最終の東京着時刻が2021年3月ダイヤ改正で最大3分繰り下がる可能性が捨てきれないことを考えると、各駅停車保谷行き最終ですら連絡が難しくなりそうだ。

ちなみに東武東上線でも終電繰り上げを行うのだが、平日は川越市行き最終が池袋24時30分発の準急、成増行き最終が池袋24時35分発の普通に繰り上がり土休日の終電と同じになるだけなので、引き続き東海道新幹線最終「のぞみ64号」東京行きから山手線経由で連絡できる。おいおい西武は悔しいと思わないのか…

ちなみに関西大手私鉄は原則終電は大阪市内の始発駅24時25分発で設定しており、今のことろ終電繰り上げの予定はない。そう考えると大阪都市圏の2倍の人口がいる東京都市圏で24時18分にはすべての列車が西武新宿及び池袋から出発してしまうのは終電が早すぎると思うのだが。


3. 結び

今回の2021年3月西武鉄道ダイヤ改正では、終電繰り上げの実施を行う。

また西武池袋線では新幹線の最終接続から利用できなくなる区間が増えるなど、影響が大きい。

今後西武鉄道でどのようなダイヤ改正を実施するのか、見守ってゆきたい。

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