皆様こんばんは。ブログおよびホームページ管理人の神@北見です。
昨日は無事にKATO製キハ58系モデルチェンジ車とTomix製キハ58系四国シリーズのレビューが完了いたしました。次は今までに発売されていた製品のレビューを続けたいと思います。今回は、先週ご紹介した「ちどり」セットの続きで広島一般色です。
広島一般色(いわゆる黄色)は、TomixのHG旧製品の頃からありました。「九州」や「四国」と並び、1990年代末期当時の色変え製品の代表例であったように記憶しています。この製品は既に今年の7月に購入し、ブログでご紹介しようと写真を撮ってありましたが、ずっと後回しになっていました。。。
↑Tomix製HG旧製品のキハ58系広島色(一般色)セット。
これを先日「ちどり」をご紹介した際にその続きでレビュー投稿しようと思いましたが…
そういえば、これリニューアル後のHG製品でも出ていたような?? ということで、これとの比較のため慌てて新ロットの広島色を購入しました。
↑昨日のお届け品です。Web上で検索してワンクリックで届くという、非常に便利な世の中になりました。
↑広島色の2両セットです。こちらはHG新ロット製品です。
↑ということで旧ロットと新ロット製品が揃いました。これらの比較も交えて見てみたいと思います。
まずは旧ロット製品からです。これは既に2020年7月に写真を撮ってあったものです。背景などが異なりますがお気になさらずに…
↑Tomix旧HG製品の広島色です。キハ58+28が2組入っています。
↑キハ58、キハ28とも単品の塗り替えとなっており、特にとりたてて特徴はありません。HゴムはJR西日本車の特徴を反映し、黒仕様となっています。
↑整備後の写真になりますが、クーラー脇の通風器は当時発売されていた九州色と同じ角型のものになっています。これは実車を反映したものになります。
↑実車も、建築限界に合わせて断面五角形になった角型通風器になっています。
通風器とHゴム以外は単品の塗り替えとなっており、とりたてて特徴は無いので新ロット製品へ移りたいと思います。
↑こちらが届いたばかりの新ロット製品です。早速開けてみます。
↑うーむ、先ほどの旧ロット製品と同じく単品の塗り替えのようです。そして屋根上の通風器が角型になっておりHゴムも黒で先ほどと同じです。
↑後位側・便所側です。便所窓が横長小窓になっている訳でもなく、至って普通の車両です。
うーん、特徴が無さすぎてレビューするにも困ります。
では旧ロット製品と新ロット製品を比べてみましょう。
↑左2両が新ロット製品、右の2両(列車無線アンテナが取付済み)が旧ロット製品です。ぱっと見何も違いがありません。
↑屋根上は良く見ると新ロット・旧ロット共に水タンクがビード表現の少ないツルツルの物が付いています。この水タンク含め両車に差はありません。
キハ58だけ抜き出し、新ロットと旧ロットを並べてみます。
↑左が新ロット、右が旧ロットです。右の旧ロットは種別幕がステッカー式ですが、私は以前整備した際に白で塗装しています。左の新ロットは種別幕が別パーツになっており「普通」が取付済みです。それ以外色合いも含め差がありません。
↑左2両が新ロット、右4両が旧ロットです。折角なのでちょっと変えてくれると面白かったのですが…。
↑広島色のキハ58系は実車も数が多かったので良いのですが、こんなに要らなかったかな。全く同じと分かっていたら新ロットは買わなかったかもしれません…。
↑収納スペース不足なので、キハ45やキハ47と合わせて同じ箱に収納です。元箱は旧ロットの広島色セットです。
ということで、何だか面白みの無いレビューになってしまいました。。。
最後に実車のロットとの検証をしてみたいと思います。
今回の製品はキハ58・28ともに単品の塗り替えとなっていました。キハ58は9次車以降13次車まで、キハ28は9次車のみがこの模型の形態に該当します。
広島色になったキハ58系のうち、上記に当てはまる車を太字下線付きで示してみます。
キハ28:2015・2036・2104・2107・2113・2145・2147・2199・2305・2313・2319・2324・2326・2328・2394・2429・2430・2437・2443・3023
キハ58:95・111・174・218・287・288・291・292・437・439・505・539・554・587・602・684・719・793・1027・1031・1103
キハ28は、該当するのは2394の1両しか居ません。2394より前の番号の車は運転席窓バランサー点検蓋が無く、2394より後の番号の車は機関冷却水給水口の位置が車体中央付近になります。本当にこのTomixが製品化した車両は応用が効かなくて困ります。というかキハ28は設計変更による外観の大きな変化がキハ58より多く、模型化の際は非常に困りますね。
キハ58は、該当するのは基本的に9次車・10次車に該当し、上に挙げた554・587・602の3両のみとなります。ただ11次車以降はデッキ上に通風器が増設されたグループですが冷房時に多くの車両でこの通風器が撤去されており、また残っている車も屋根上に別パーツの通風器を載せるだけで簡単に再現できるので13次車までは簡単に再現可能です。そうすると684・719・793でも大丈夫になります。
しかし、そもそも広島地区のキハ58系は先日の「ちどり」セットでもご紹介しましたが、キハ58 400番台、キハ28 2300番台にある乗降ドア下部の丸窓がありません。
↑キハ58 719
↑キハ28 2429
このように広島地区では例外なく乗降ドア下部の丸窓がありません。
↑なので、この丸窓は非常に違和感です。昨日のJR四国色と同じですね。
このように、製造時の設計変更、そして製造後の後天的改造の全てを模型に反映するのは難しいのが実情です。他の系列でも同じような悩みはあるのでしょうが、キハ58系は突出して難しいと思うのは気のせいでしょうか?(細かいところを気にしすぎ!?) 例えば115系電車や103系電車は1980年代まで製造されており、長期間の製造によって仕様変更が多いのは理解できます。しかしキハ58系の平窓車は1961年に登場し1967年までしか製造されていません。このような短期間の製造でこのように多数のバリエーションに分かれてしまっているというのは、この系列の面白みと言えるでしょう。
さて、このように模型自体は取り立てて特徴の少ない製品でした。しかも旧ロットと新ロットで、ロット違いによる根本的な変更点(種別幕の別パーツ化、TNのスプリング化、新集電台車黒色車輪)くらいしか違いがありません。先日JR四国色のモデルチェンジ車が発売されましたが、広島色でもモデルチェンジ車がいますし、また0番台車も多くいます。金型はあるのですから、こういったバリエーションも広げてくれると楽しいのですが、まぁ無理でしょうかね。
ということで今回はキハ58系広島色のご紹介でした。それでは次回もお楽しみに!!
是非私のホームページ
http://kami-kitami.sakura.ne.jp/index.html
にもキハ58系各車の解説がありますのでご覧になってください。