皆様こんばんは。ホームページ及びブログ管理人の神@北見です。

 

前回の続きでKATOさんから新発売のキハ58系モデルチェンジ車のうち、キハ28とキロ28を見てみたいと思います。キハ58 1100と共通点は割愛し、1エンジン車特有のポイントを見てゆきたいと思います。1エンジン車の方が相違が多く、頭を悩ませます。

 

<キハ28 3000>

↑キハ28 3000です。特にキハ58と同様コメントはありません。

 

↑全体的なプロポーションについてはキハ58と共通で、特にコメントはありません。気になるポイントもキハ58と同じです。

 

ではキハ28特有のチェックポイントを見てみます。

 

↑床下に注目です。7月に見たテストショットと同じく、機関予熱器の表現は実車と異なる形態になってしまいました…。あと、後位側の水タンクは、新製時より装備しているFRP製タンクになっています。

 

↑こちらがTomix製です。随分と床下の表現が違います。

 

分かりやすく並べてみます。

 

↑上がKATO製で、下がTomix製です。

 

↑上がKATO製です。機関予熱器が…、平窓車の9次車まで(397まで)と同じ古いタイプの表現になってしまいました…。正しくは下のTomix製の形態となります。

 

↑くどいようでスミマセン。何度も登場しますが、キハ28の454以降は機関予熱器が新型のWH250になり、前位側から2枚目の窓下になります。(JR車ではちょうどJRマークの真下) あと、細かいですがKATO製はラジエーターと油タンクの間にある機器の形状も違う(古い平窓車と同じ)ようです。KATO製の床下は水タンク以外全体的に平窓車用のままである気がします。

 

↑上がKATOです。まず大きな特徴としてKATO製はキハ28の18次車(1014以降)をモデルにしており、4VK用の吸気口が窓間にあり、縦長です。(黒丸) それに対しTomix製は17次車(1001~1013)をモデルにしており、4VK用の吸気口が窓下にあり、平窓車と同様横長です。これは実車通りの際となりますのでKATO製とTomix製で使い分けができるようになりました。なお、この4VK用吸気口の位置の違いに絡み、車側灯の位置(青丸)も実車に準じ異なります。このポイントは製品紹介でさらっと書いてありましたが、案内のとおり作り分けられていました。

赤丸の水タンクは、KATO製の方が古いFRP製タンク、Tomix製は換装後の新型のFRPタンクになります。1980年代前半まではKATO製のタンクが殆どでしたが、JR移行後1990年になるとほとんどがTomix製の表現である新型のFRPタンクになっています。したがって、比較的古い時代設定で使う(国鉄時代)場合はKATO製のタンクのほうがしっくりきます。逆に末期の姿であればTomix製の方がしっくりくるでしょう。

気になる方はTomixとKATOで水タンクを入れ替えるなどして変化を楽しむと良いかもしれませんが、面倒そうです。。。

 

 

↑妻面の表現に差は無いようです。キハ28は、ガラベンの表現でTomix・KATOともにあまり差がありません。

 

 

続いてキロ28 2500を見てみます。

 

<キロ28 2500>

 

↑Tomixに続いて、少数派の2500番台が模型化されてしまいました。今回はセットの製品がグリーン帯無し、単品がグリーン帯有りとなっています。

 

↑単品のキロ28 2500です。単品がグリーン帯有りになっています。屋根上の角型AU13が非常に違和感です。実車では新製時より小判型のAU13ENであり、極まれに短期間角型を付けていた車両があった以外、存在例が殆どありません。特にこだわって角型を付けたい場合以外は、通常の小判型に交換した方が良さそうです。

 

↑車体には特にコメントはありません。

 

↑床板は先ほどのキハ28と同じ現象を起こしており、機関予熱器の表現が旧型になっています。

 

↑Tomix製と比較します。下がKATO製で、キハ28と同じ状態になっています。Tomix製が正となります。

 

あとキロ28に限った事ではありませんが、床下機器の立体感はTomix製の方が良いような気がします。

 

↑KATO製の床下機器配置はちょっと立体感に欠けるような…

 

↑こちらのほうがしっくりきます。

 

↑キロ28もキハ28と同様、水タンクの表現に差があります。但しキロ28はキハ28と比べ余命が短いと想定されていたのか、新型FRPタンクに交換された例はキハ28ほど多くありません。特に晩年まで残った急行たかやま用の6001、丹後用の2511~2513、砂丘用のキロハ以外ではKATO製品の形態である旧型のFRPタンクの車が大多数でした。また、そもそもグリーン帯のあった1978年以前では水タンク換装は進んでいませんので、逆にTomix製品の方が違和感です。

 

続いて妻面です。

 

↑妻面です。キロ28はTomix製と結構相違があります。まずKATO製には引き戸の点検蓋がありません。また、制御用KE53ジャンパ栓納めの位置も異なります。私が見た限り栓納めは二つくっ付いて並んでいますので、Tomix製の方が正になりますが、全車を確認したわけではありませんので、KATO製のような車がいたのでしょうか。あと、ディテールではありませんが、Tomix製は妻面の屋根板と車体の隙間が大きく気になります。KATO製の方がこの点は綺麗に仕上がっています。

 

あと、全車共通ポイントで…

 

↑非常に細かくて恐縮ですが、便洗面所の臭気抜き窓の上辺が0.5mmくらいではありますが赤帯の中にあります。

 

↑Tomix製はHゴムが塗られていないので見づらいですが、臭気抜き窓の上辺は、赤帯とクリーム色の境界線にあります。

 

↑実車では帯の境界辺りに臭気抜き窓の上辺がありますので、KATOの窓の位置は若干違和感です。まぁそんなところ気にするなと怒られてしまいそうですが…。(2020年11月28日 写真追加)

 

ちなみにこうして側面を並べてみると、KATO製のAU13の表現も電車用と共通パーツを使っているので違和感です。気動車・客車用のAU13のルーバー表現はTomix製の方が正確です。どうしても気になる方は取り付け座を改造してTomix製に交換した方が良いでしょう。

↑実車のAU13。

 

 

ということで、新製品を見てみました。

 

実車では数あるキハ58系のなかで1割程度という少数派のグループでした。キハ58系の編成に混ぜるにせよ、編成に1~2両混じっていれば良いというような車ですので、そんなに大量に買うような製品では無いような気がします。そこへ敢えて参入したということは、今後もバリエーション展開を狙っているということでしょうか。非常に細かな点について色々見てきましたが、全体的に既出の平窓車と同じ思想で製作されており、Tomix製とどちらが好みかは意見の分かれるところでしょう。よく見ればTomixの方が良い点もあればKATOの方が良い点もあり、全体的なプロポーションも問題ないので、選択の幅が広がったと言えるでしょう。

 

さて、うちでも大量にモデルチェンジ車が増えてしまいました。これを使って何の編成を作ろうかな。ってすでに2か月近く前から急行「いなわしろ・いわき」を作るって言って放置状態ですね。さすがにそろそろ手を付ける!?

 

明日はこれらKATO新製品の小加工をしてゆきたいと思います。それでは次回もお楽しみに!!

 

是非私のホームページ

 

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にもキハ58系各車の解説がありますのでご覧になってください。