こんにちは。
駅に戻ってきました。
前回の続きです。
秘境駅号は中井侍駅の次の駅、小和田駅に向かいます。
小和田駅に到着しました。
こちらは秘境駅ランキングが3位とトップ3に入る超秘境駅です。
小和田駅がどうして3位なのかについても触れつつ紹介していきたいと思います。
こちらが駅名板です。
駅名板の隣に恋成就駅 小和田という看板があります。
これは、皇后の雅子さまの旧姓が小和田であり、平成5年に当時皇太子であった天皇陛下と結婚した際、恋愛成就の駅として話題になったことから看板がついたそうです。
ちなみに、皇后さまの旧姓は「おわだ」なので、読みは違っていたりします。
もう1つ、駅名板の所在地が浜松市天竜区となっています。
こんな秘境駅が浜松市内にあるというのも驚きなのですが、もともと水窪町という町にあったのが合併して浜松市のエリア内になったという経緯があります。
この駅からは静岡県に入るのですが、
先程の地図のように厳密にはこの駅が境界と重なっているわけではありませんが、ホームには三県の境界を示す看板があります。
駅舎があるのでホームから降りて行きます。
早速水道があるのですが、いつのかわからない金属製のバケツがあり不気味です。
水道も蛇口のハンドル部分がなく、果たして使えるのかどうかすら怪しいです。
駅舎にも駅名板があるのですが、相当古そうなものです。
レトロ感があって良いと思います。
駅舎の建物の入り口には花嫁号というヘッドマークがついています。
調べてみると、実際に走った臨時列車のヘッドマークだそうです。
当時の水窪町が、雅子さまの結婚で駅がブームになった際、駅舎での結婚式を1組限定で募集したそうで、その結婚式の際に走らせたそうです。
駅舎の中には結婚式の時の様子の写真がありました。
一生の思い出になったでしょうね。
駅は昔は駅員がいたのか、窓口らしきものがありますが、カーテンで閉じられています。
公衆電話の看板もありますが、公衆電話はみつかりませんでした。
外に出てみます。
こちらが小和田駅の駅舎です。
木造でとても味のある駅舎です。
開業が1936年で、当時の駅舎がそのまま残っています。
駅入り口には蛍光灯があり、昼間も明るく照らしています。
NPOの杖が何本か用意されていました。
また、駅前にはいつのかわからないような朽ちたカブがありました。
不法投棄の可能性が高いのですが、この駅前にあると味があるようにさえ見えてしまいます笑
駅前にも三県境界駅の看板がありました。
駅まで通じる道は人1人が歩けるような道しかありません。
その道を秘境駅号の乗客がまるで隊列のように降りて行きます。
少し降りたところに休憩できる屋根付きベンチがあります。
わかりにくいですが、ベンチには赤文字で「愛」とかいてあります。これは先程の結婚式の際に設置されたものだそうです。
ベンチを過ぎてもひたすら下りが続きます。
すると、左手に屋根の朽ちた建物がありました。
これは製茶工場だったそうです。
トタン屋根もとれていてだいぶ痛々しい感じです。
右手には人気のない建物が現れました。
この廃屋はこのあたりの集落がダムで水没した60年ほど前からのものだといわれています。
状態としては経年の割には良いと思います。
看板があり、最寄りの集落の塩沢集落まで徒歩で1時間もかかるそうです。
さらに階段をおりていきます。
道は整備されているのでスニーカーで問題ないかと思います。
下には天竜川が流れています。
紅葉が反射していてとても美しいです。
秘境駅号に何回も乗車している人の話を聞いたところ、快晴でないとここまできれいには見えないそうです。
廃タイヤが落ちていました。
筆者はみつけられませんでしたがこのあたりにミゼットの廃車があるようです。
先程の廃屋を下から眺めます。
写真左の部分が吹き抜けになっていますが、壁が壊れてしまったのでしょうか。
それ以外はきれいに残っています。
発車時間が迫ってきたので駅に戻ります。
後ろの山の紅葉がとても駅舎とあってこれもまた綺麗です。
小和田駅を発車します。
メガホンで発車しますと係の人が言っています。
ちなみにこの警報機は小和田駅停車中、ずっとなっているのですが、周囲になにもないので警報機の音は廃屋のほうまで鳴り響いていました。
このあたりも秘境駅感を感じました。
列車は小和田駅の隣駅、大嵐駅を通過します。(手がうつってしまいました)
大嵐でおおぞれと読むのは難読ですね。
車内放送で説明があり、大嵐駅の駅舎は東京駅の駅舎をモチーフにして1997年に建築されたそうです。
なぜ東京駅をモチーフにしたのでしょうか笑
正面からみないとよくわかりませんが、煉瓦造り感をだしていたり、それとなく東京駅らしい雰囲気は感じました。
ちなみに、下り列車は16分ほど停車するので駅舎の見学もできたりします。
列車は久しぶりに水窪という、町らしいところに入っていきます。
水窪(みさくぼ)駅に運転停車し、
列車の交換がありました。
ここで飯田線秘境駅号の乗車記念品の配布がありました。
Shupoのヘッドマーク風ナイロントート、飯田線秘境駅号旅のしおり、長野県のコロナ対策の心がけのチラシ、10周年飯田線秘境駅号乗車証明書、秘境駅号ハンドタオルです。
一つ気になったのが、旅のしおりはもっと早い段階で配るべきだと思いました。
飯田線の見どころ等が書いてあるのですが、終わりかけに配ってもあまり意味がないように感じます。
(ちなみに下り列車は大嵐駅までと同じような区間で配るので、こちらは早い段階での配布になります。)
乗車証明書は伊那田島駅のもので、飛び出るタイプでなかなか面白かったです。(昨年は小和田駅のものだったそうです)
これも気になった点があり、上り列車は駒ヶ根発で伊那田島駅に停車するので良いのですが、伊那田島駅に行かない下り列車も、伊那田島駅の乗車証明書だったそうです。
下り列車は別の停車する駅のデザインにするか、もしくは上りも下りも停車する駅のデザインにしたほうがよかったかもしれません。
ハンドタオルはヘッドマーク原寸大で思ったより大きいです。
昨年はヘッドマーク原寸大のシールで持ってかえるのが大変だったそうなので、持ち運びしやすくかつ実用的なハンドタオルになったのは良い改良だったと思います。
列車は水窪駅から10分ほど走ると、渡らずの鉄橋という名所にさしかかります。
第六水窪川橋梁という、S字鉄橋となっていて、川を渡り対岸にいったのにまたもとの岸に戻ってくるという変わった鉄橋です。
もともと橋をかける予定はなく、地図で右側の部分をトンネルを掘っていくつもりだったのですが、トンネルが地殻変動により崩落したことにより橋をかけて迂回することになったそうです。
この渡らずの鉄橋の動画を撮影したのでご覧ください。
ずっと鉄橋で行って帰ってくるというのが面白い構造です。
列車は相月駅を通過します。
この駅も通過にはなりますが、秘境駅ランキング92位の駅で、駅の両側がトンネルになっていて挟まれている駅だそうです。
中部天竜駅の手前で、大きな水力発電所が見えました。
これは佐久間発電所といい、発電量が日本で3位だそうです。
紹介を忘れていましたが、373系にはボックス席があります。
6ボックスあるのですが、秘境駅号ではうち2つはJR東海の係員用となっていて、4つは旅行会社で予約した人が利用していました。
また、車端には路線図があり、これを見ながら秘境駅号にのっていると今どの位置にいるのかがよくわかり旅を楽しめます。
列車は浦川駅で12分停車します。
秘境駅でもないのですが、時間調整でしょう。
せっかくなので、駅の外にでてみます。
特に特徴があるわけではない駅で、
小さな商店が駅前にあるくらいでした。
続いて、東栄駅を列車は通過します。
この駅から愛知県に入ります。
この駅も駅舎が特徴的で、鬼のような駅舎です。
これは東栄町の無形文化財、花祭りの鬼の面をモチーフにしているそうです。
いろんな駅をみてきましたが、これはインパクトが相当強い駅舎でした。
列車は本長篠駅で列車交換のため、運転停車します。
日が暮れてきました。
豊川駅では、車掌から鉄道ファン向けの貴重な体験ができるとのアナウンスがありました。
普段使われることのない、ホームのない線路を通るとのことで、
実際に、ホームのない線路を通っていきます。
あまり筆者は興味がないのですが、多くの鉄道ファンが関心を持っていました。
豊橋 17:54着
駒ヶ根をでて、6時間少しで豊橋駅に到着しました。
長い長い旅でしたが、思ったより短く感じました。
それも秘境駅をいろいろ回ることができたからでしょうか。
ツアー客で集合して改札をでます。
飯田線秘境駅号10周年記念入場券を販売していたそうですが、すでに完売していました。
駒ヶ根まで乗っていたバスが先回りして豊橋駅前にいました。
バスで1時間半ほどかけ名古屋駅に戻り、この旅は終了です。
秘境駅号は一般発売だと相当枠が少なく、きっぷをとるのが困難ですが、ツアーだと座席が保証される上、gotoキャンペーンも使えたので結果的に普通に取るよりお得に旅行ができてとても経済的でした。
なかなか普段いくことのできない飯田線、訪れることが難しいトップレベルの秘境駅を回れてとても面白い旅でした。
天候にも恵まれ、紅葉や天竜川が綺麗でした。
ここまで読んでいただきありがとうございました。
次回もお楽しみに!