下関行の827レに乗って、三保三隅駅でD51が牽く対向の上り824レを待っている時のことです。
撮影日:1971年8月15日
対向の列車に渡すタブレットを持った駅員さんが、下り線ホームから私の乗っている列車のデッキを通って線路に下りようとしています。
急いでD51694の機関士席側に小走りで駆け寄って行きます。ブローを利かせて缶圧を上げ発車準備万端のD51694のキャブ内は、今や遅しと次駅折居までのタブレットが届くのを待っている事がD51の吐く煙から想像できます。
タブレットを受け取ったD51694が動き出しました。
通票閉塞区間の駅で列車の離合ある場合は、先に駅に到着した列車が持って来たタブレットを後から駅に入って来る対向の列車に渡す準備が出来ているために先に出発することができて、待たされたほうの列車のほうが必ず出発はあとになってしまいます。そんなタブレット交換の風景もローカル列車ならではの楽しみでした。
最後まで御覧戴いて ありがとうございました。