「奥出雲おろち」号の乗車記を全3回でお伝えしています。
それでは出発進行!
■木次駅
この日は出雲市~木次間の延長運転がない日でしたので、宍道駅から普通列車で木次(きすき)駅までやってきました。
ところで首都圏の駅で「奥出雲おろち」号の指定券を買おうと、窓口に申込用紙を出すと、結構な確率で「木次」が読めないことに気がつきました。
端末に「キツ」と入力するものだから、駅名が出てこないようです💦
西日本のローカル線かもしれませんが、木次線という路線名もあるわけですし、もう少しお勉強してほしいですね。

乗ってきた普通列車が移動すると、同じホームに「奥出雲おろち」号が入線してきます。
そのまま乗車しても良いのですが、ここで食べ物、飲み物を調達しておかなくてはなりません。
■食料難にならないように
木次駅を出ると、食べ物や飲み物の調達が困難になるので、出発前にあらかじめ調達しておく必要があります。
かつては「奥出雲おろち」号車内に飲料の自動販売機がありましたが、現在は撤去されていますし、終点の備後落合駅には、飲料の自動販売機すらありません。
(唯一、スイッチバックで停車時間がある出雲坂根駅に飲料の自動販売機があるくらいです。)
特にアルコール類は、宍道駅から徒歩5分くらいの場所にあるセブンイレブンか、木次駅前のスーパーマーケット「ホック雲南店」で調達しておきましょう。
「ホック雲南店」では前日17時までに電話予約しておくと、「奥出雲和牛焼肉弁当」(1,000円)をホームまで届けてくれます。
このお弁当、ぶ厚くて柔らかい上質なお肉で絶品です😋
駅弁の1,000円と、スーパーのお弁当の1,000円の違いを見せつけられた感じです。

他には、有名な亀嵩駅そば弁当(予約制)、八川駅のトロッコそば弁当(予約可)という選択もありましたが、乗車した火曜日は両店とも定休日😓
(平日だからなのか)車内販売もなく、唯一出雲三成駅から、仁田牛弁当の販売員さんが車内に乗り込んできたくらいです。
沿線や車内での販売メニューはこちらのHPに紹介されていますが、流動的な場合もありますので、予約可能なものは予約しておくことをおすすめします。
■出発
木次駅を出発した列車は、時速30~40km/hのゆっくりとしたスピードで山間にはいっていきます。
トロッコ車両に乗っていると、線路脇の木の枝が車内に入ってきますので、窓側の方は怪我などされないようにお気をつけください。
しかしトロッコ列車というのは、景色は良く見えるし、ゆっくりと走るし、ローカル線を楽しむには最高な乗り物ですね🎉
普通列車に乗っていたら見えてこないものまで、見えてきます。
列車はトンネルに入ります。
木次線には全27ヶ所のトンネルがあるそうですが、下久野トンネルは最長の全長2,241m。
直線なので、トンネルに入った瞬間、はるか先に出口の光が見えますが、実はかなりの急勾配。
入口と出口の高低差はビル15階分に相当するのだそうです。
■車窓から
また、木次線ではレトロな駅名標を複数の駅で目にすることができます。
開業当時?昭和初期?から使われているのでしょうか🤔

車窓のハイライトは出雲坂根駅~三井野原駅間のスイッチバックとおろちループ。
他にも雰囲気がいい場所は沢山ありますが、ほとんどの見どころが備後落合行きの場合の進行方向右側になります。

■亀嵩駅
かつて、松本清張の「砂の器」ので有名になり、現在では駅舎内にそば屋があることで知られる亀嵩(かめだけ)駅。
そば屋さんも定休日だし、静かな駅なのかと思っていたら、なにやら賑やかな様子。

今日は、地元亀嵩小学校のちびっ子たちの遠足の日。
彼らは、亀嵩駅~三井野原駅まで「奥出雲おろち」号に乗車してくれました。

彼らは悪ふざけすることもなく、お行儀よく「奥出雲おろち」号を楽しんでいました。
また、三井野原駅で下車してからも、列車の出発を見送ってくれ、車内もほのぼのとした雰囲気になりました。
■スイッチバックの駅
列車は、最大の見どころである3段式スイッチバックがある、出雲坂根駅に到着します。
ここで進行方向を転換するため、往路6分、復路20分の停車時間があります。
