京阪ホールディングス第2四半期決算発表 今後の経営方針の策定も

決算情報
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大阪京都と滋賀を中心に事業を展開する京阪ホールディングスの第2四半期決算が発表されました。

第二四半期決算は63億円の純損失となりました。営業収益は570億円の減収となり、58億円の営業損失となりました。なお営業外収益増収のおもな要因は受け取り配当金の増加となっています。

セグメント別詳細

京阪ホールディングスでは京都タワー、ホテルなどを擁するレジャー・サービス事業の減収減益具合が最も大きく、次いで運輸事業となっています。

運輸事業、その中でも京阪電鉄は元々定期外旅客の収入が定期旅客の2倍近くあり、旅行などの移動制限のため大きな損失を生んでいます。同社分析によると、コロナウイルスによる損失額は約82億円と算定しており、大きな影響を受けています。

不動産事業は販売業に関しては前年度マンションの販売に伴う反動減で150億円程度の減収、賃貸業は前年度取得の物件により2億円の増収となりました。

頑張ったGOOD NATURE STATION

四条河原町近くにできたGOOD NATURE STATION.というホテル兼複合商業施設が通年寄与したおかげでその他事業は前年比4億円増収となりました。しかし一部施設の休業なども影響し、現在は赤字の模様です。

これからの予測

ホテルの稼働率は微増

分析によると、4月、5月で底をついた後微増が続いており、10月では稼働率50%近くまでになっています。この事から2020年度末までは50%程度の稼働率を維持できるという予測がなされています。

今後の事業方針

京阪ホールディングスでは決算発表と同時に今後の方針についても発表しており、当分の間「激変する事業環境の見極め期間」として経営基盤の見直しを行い、「安全安心」「構造改革」「BIOSTYLE」を方針として定めています。

現在決まっている投資に変更はない模様

現在進行中のプレミアムカー、新型ATSの拡充や沿線の再開発など現在推進中の事業については先送り、見直しの情報は無いので変更はないと思われますが、当期の設備投資に関しては抑制、削減で当初の計画より91億円の削減を発表しています。

また広告費用や動力費、修繕費などの抑制で当期は営業費135億円の削減を目標値として掲げています。

ダイヤの見直し?

今後の利用者の志向変化や需要の平準化に対する施策として「ライフスタイルに合わせた根本的なダイヤ改正の検討」が盛り込まれています。例として終電の繰り上げ、運転本数の見直しなどが挙げられています。勿論まだ「検討」と書いてありますし、大幅なダイヤ改正となるとそれなりの準備期間が必要な筈なので終電繰り上げ実施後、様子を見てダイヤ改正でしょうか、もし本当に実施するとなれば今後の車両動向が気になります。

他にもドローンを活用した構造物点検や遠隔制御による利用者対応など、デジタル化による合理化を予定しています。

BIOSTYLEの展開

京阪が質の高いQOLを提供しつつ環境にやさしいサービス・商品をひっくるめてBIOSTYLEというのですが(つまり京阪版SDGs)、このプロジェクトのほぼすべての事業での展開が計画されています。不動産事業では空き家を利用した持続可能な沿線街づくりを展開し「美しい京阪沿線の実現」という京阪ブランド確立に対する本気度がうかがえますね。

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