JR東日本では、多様化する通勤スタイルに合わせて、2021年春より時差通勤や繰り返し利用する利用者向けの新しいポイントサービスを発表しました。

多様化する通勤スタイルに合わせたJRE POINTの新サービスについて|JR東日本

概要は以下の通りです。

【1 快適な時差通勤を応援するポイントサービス】
●対象エリア:
JR東日本在来線首都圏エリア

●対象利用者:
Suica通勤定期券を利用で、「JRE POINTに登録」「JRE POINT WEBサイトに登録」によりエントリー完了した利用者

●ポイント還元方法:
Suica通勤定期券により対象エリアの駅でポイント還元対象となる時間帯に入場した場合にJREポイントを還元。
・早起き時間帯(ピーク時間帯より前の時間帯) 15ポイント/日
・ゆったり時間帯(ピーク時間帯より後の時間帯) 20ポイント/日

●開始時期:
2021年春より1年間の期間限定での実施を予定

●還元イメージ:
jre_jrepoint_offpeak
(上記発表資料(https://www.jreast.co.jp/press/2020/20201110_ho01.pdf)より引用)

【2 回数券のように繰り返し利用する利用者向けのサービス】
●対象エリア:
JR東日本の在来線全てのSuicaエリア

●対象利用者:
「JRE POINT」にSuicaを登録し、Suicaの入金(チャージ)残額で繰り返し対象エリア内の在来線を利用した場合

●ポイント還元方法:
・同一運賃区間の利用が同一月内に10回で、運賃1回分相当のJRE POINTを還元
・更に月11回以上の利用で、1回毎に運賃の10%相当のJRE POINTを還元

●開始時期:
2021年3月1日

●還元イメージ:
jre_jrepoint_repeat
(上記発表資料(https://www.jreast.co.jp/press/2020/20201110_ho01.pdf)より引用)


詳細は、上記発表資料をご覧下さい。



JR東日本では、昨年10月よりSuica・モバイルSuicaでの乗車金額に応じて、JRE POINTを乗車金額の0.5%または2%分を還元するサービスを実施しています。
【参考】
【JR東日本】Suica乗車にポイント付与開始。モバイルSuicaは2%(2019.10.1〜) : 阪和線の沿線から

今回はこれに加えて、今般の新型コロナウイルス感染症の影響から、オフピーク通勤や在宅勤務が増えてくる等、通勤スタイルが多様化していることを踏まえて、新たなポイント付与のサービスを実施することが発表されました。


一つ目の「時差通勤」については、Suica定期券利用者を対象に、対象エリアの駅ごとに設定されたピーク時間帯を外して利用した場合に、ポイントが加算されることとなっています。
ピーク前が15ポイントに対し、ピーク後が20ポイントと、後の方が付与ポイント数が高いのが意外でありますが、月20日程度ピーク後に利用すると、400ポイントが追加で付与されるわけなので、オフピーク通勤を進めるインセンティブになりそうな感じです。


もう一つの「繰り返し利用」向けサービスですが、これは現行の回数券をイメージしたポイントサービスといえるでしょう。
即ち、1ヶ月に10回利用すると1回分のポイントが付与されることとなり、この点は回数券の考え方を引き継いでいるといえますが、11回目以降では、利用毎に10%相当分のポイントが付与されることとなります。

この手のポイントサービスでは、回数券よりも若干割引率(還元率)が低いこともままあるわけですが、今回の繰り返し利用のJRE POINT付与サービスでは、1ヶ月のうちに10回利用すれば1回分のポイント還元される上に、それ以降、1回利用毎に10%相当のポイントが還元されることから、単純に考えると、1ヶ月に11回以上乗車する場合は回数券よりもおトクになることになりそうです。

勿論、回数券は購入後3ヶ月間有効なのに対し、繰り返し利用でのポイント付与は1ヶ月単位での還元となるので、月ごとに利用回数が変動する場合には、回数券が有利な場合もありますが、ともあれ、「多様な通勤スタイルの応援」という意味では、有利なポイントサービスといえるでしょう。


私自身は、首都圏エリアでもJR東日本エリア在住でもないことから、これらのポイントサービスとは無縁となりそうですが、面白そうな取り組みだけに、他事業者に広まっていくのかどうか、注目しておきたいニュースに感じました。




●関連ニュースサイト:
JR東、時差通勤や複数回乗車でポイントを還元するサービスを導入 - 鉄道コム
JR東日本、Suicaを同一区間で繰り返し使うとJRE POINT還元。月10回乗ると1回が実質無料 - トラベル Watch



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