■奥出雲おろち号
奥出雲おろち」号は、JR木次(きすき)で運行されている観光列車。
春~秋の週末を中心に、夏休みや紅葉シーズンには平日にも運転されています。
木次駅~備後落合駅の1往復(多客時には、往路のみ出雲市~木次間延長運転)で、1号車トロッコ車+2号車控え車+機関車という編成で、青と白のデザインになっています。
 
「おろち」とは、もちろんこの地方に伝わる神話「ヤマタノオロチ」に由来しています。
 
 
機関車が連結されているのは木次方。
機回しは行わないので、往路の備後落合行では、機関車は最後尾になります。
そのため、客車であるスハフ13 801には運転台や前照灯が取り付けられ、ユニークな前面になっています😁
 
 

■1号車(トロッコ車両)
備後落合方の1号車がトロッコ車両
皆さんのお目当てはもちろんこの車両です👏
 
側窓部分が大きく切り取られ、開放感満点の客車です。
 
 
外から見るより、車内から見る方がより開放的な印象。
幌などの設備は、一切ありません。
 
指定席券はこの1号車を取るわけですが、座席タイプが2種類あります。
 
 
まずは車端に4区画あるL字型の席
席番は、1.2.15.16ABCD席です。
 
短辺部分がA席、長辺部分がBCD席で、
備後落合行の時には15A、16Aが進行方向向き、木次行の時に1A、2Aが進行方向向きです。
おろちループが見える景色がよい側は、偶数番号の区画になるので、2番、16番です。
 
グループならば問題ありませんが、相席になった場合に、奥側にあるA席だと席への出入りに苦労しそうです💦
 
 
 
その他の区画は4人用ボックス席
テーブルもあって良い感じですが、大人4人で座るとかなり窮屈に感じます。
 
おすすめ座席は、おろちループ側の偶数番号の区画(ボックス席では4番~14番の偶数)となります。
ボックス席のため、A席とD席が窓側で向かい合わせになります。
 
なお、備後落合行きの時の進行方向向きはD席、木次行きの時の進行方向向きはA席となります。
 
 
1号車トロッコ車両の最前部はこんな感じ。
左端に運転席があり、その他は乗客に開放されているので、たっぷりと前面展望を楽しむことができます🙌
 
 
照明は蛍光灯ではなく、ランプを模したデザインになっています。
客車内の窓上の部分には、日本神話に登場する神様などの名前が描かれています。
(木次線のほとんどの駅には、日本神話の神様の名前などが愛称として付けられています)
 
 
今回使ったきっぷです。
往路は、4人用ボックスのおろちループ側(偶数番号)の進行方向窓側(D席)。
復路は、L字型席のおろちループ側(偶数番号)の短辺席(A席)。
※復路は2BCD席が空席でしたので、L字型席を独り占め。L字部分に足を延ばして座っていました。
 
 
なお、トロッコ列車は、想像以上に寒いときがありますので、防寒対策をしっかりとして乗車されることをおすすめします。
(これじゃ少し暑いかなあと思うくらいの用意で、丁度いいと思います)
 
 
■2号車(控車)
荒天時やゆっくりと過ごしたいときには、2号車の控車を利用することができます。
2号車の座席指定券は発売されませんので、全て空席ですが、1号車の指定席と同じ席番の席を使用するように案内されています🤔
 
こちらは、冷暖房完備でお手洗いや洗面所を備えています。
 
塗装を除いては、12系客車の雰囲気がそのまま残されていて貴重な車両です。
 
 
JR西日本ではなく、日本国有鉄道の銘板がそのまま残っています。
 
 
車内は簡易リクライニングシートが並び、12系客車というより14系客車の雰囲気ですが、飾り気のない現役の客車列車の雰囲気を楽しめそうです。
 
 
鉄道マニアの方の中には、トロッコ車両よりもこちらの控車目当ての方もいるようです。

もちろん向かい合わせにすることもできます。
 
 
奥出雲おろち」号は、備後落合まで来ても、乗り換えが不便なため、往復利用する方が多いです。
そのため、復路は控車でゆっくりと過ごす方が多い印象です。
 
 
■機関車
控車の車端部までくると、機関車のお顔をアップで眺めることもできます。
奥出雲おろち」号塗色の機関車は2両あり、この日はDE15 2558でした。
(もう1両はDE10 1161です)
 
 
冬季は除雪用の機関車として使用されるためラッセルヘッド取付部(中央の黒い部分)はそのまま残っており、車両番号の一部が削られています。
 
側面からは車両番号を確認できます。
 
 
次回その② では、木次駅出発の場面からお伝えしています。