KATOのもう一つの実車保存車が製品化 | 金屋代かずおのお部屋

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周防大島町を拠点に鉄道旅行・鉄道もけいの活動を行っています.

(KATOはもう1両実車を保存しています)

 

今日は第1金曜日です.既にKATOは2021年3〜4月の発売予定品を発表していますが,さらに追加の発表がありました.

 

KATOは主に高校生,「T-TRAK」を使用した一般の方を対象にレイアウトの技術を競う「鉄道模型コンテスト」に大きな貢献を行っていますが,2020年8月に福岡市で予定されていたコンテストは中止,2020年11月に東京都で予定されいたコンテストは「オンライン開催」として開催されることになってしまいました.鉄道模型コンテストの開催にあたり,出展者からは出展料を,会場入場者からは入場料をとっていますが,仮に中止になったとしても,会場関連費・オンライン開催の配信関連費・人件費はかかりますので,物販などを自ら行って費用を回収する必要はあります.そのために「コンテスト限定品」がありますが,九州大会むけの「DE10 1195」(リンク切れ注意,執筆日現在筆者は入手できておりません)に加え,オンライン開催となった東京大会向けの製品が用意されることになりました.

 EF65 536

KATOは,「EF65 536」のカットボディを「埼玉工場」に保存しています(鶴ヶ島市のもので,「坂戸工場」ではありません).ある意味では待望の製品化といえます.カットボディは埼玉工場敷地内の目立つ場所にありますが,通常は非公開です.

現在カットボディで保存されている当機が「いまだ現役で活躍している」という設定の元,以下の仕様で製品化されます(太字はカットボディには明らかに存在しない機能です).

  • 前面・ランボードHゴムは黒
  • ナンバー(EF65 536)取り付けずみ・メーカーズプレート(東洋電機・汽車会社)印刷済み
  • パンタ台は灰色
  • 運転台窓にデフレクター付き
  • 避雷器はLA17,JR無線アンテナ付き,側面のJRマークなし
  • 検査表記「13-5 埼玉工」(実際に,平成13年(2001年)5月に設置されました)
  • ヘッドマークはKATO・関水金属のロゴ
基本的には「クリアファイル」「鉄道模型収納箱」など同様の「KATOブランドのグッズ」扱いで良いと思いますが,侮れない一品です.
特に,JR東日本のイベント列車でよく使用される「EF65 501」をKATO製品で欲しいと思っていた方は検討に値すると思います.
「EF65 501」はTOMIXで昨今リニューアル再生産されましたが,実車にないスカートの運転台側ステップが表現されている,さらに旧製品では運転台窓のデフレクターがないなど,間違いがあるのも事実です.
この製品は,Hゴムをグレーに戻せれば民営化直前の姿に模すこともできますし(製品状態で「黒」であるのはモチーフからの要請でありやむを得ません),「TOMIXの24系25型」に付属しているJRマークを貼るのも,はたまたKATOらしく「埼京線205系KATO TRAIN」「京急デハ268」を工夫して引かすのもよろしいのではと思います.
ただし,メーカーズプレートが印刷済みであるため,この製品を直接川崎重工製である「EF65 501」にすることはできません.
販売価格は10%税込で8,000円です.
11/7追記:「3060-1」と窓を交換すると,「JR東日本のEF65 501(無線アンテナはなし)」と「1986年11月〜1987年3月のEF65 536」が再現できます.
 
比較対象としては「3060-3 P型特急色(JR仕様)」でしょうか.こちらはメーカー希望小売価格が10%税込で7.810円,JRマーク付き・ヘッドマークなしとなっています.
この形態で有名な機関車は535号機ですが,こちらは製造元の東芝に保存されており,「3060-3」では再現できないようになっています.やはり,「3060-3」の背景にはこの536号機があったと思います.
 
この製品は,KATO直営店(オンラインショップ含む)および,主に過去の鉄道模型コンテストに出店していた,あるいは「T-TRAK」用具材を取り扱っていたなど,2020年の鉄道模型コンテストに協賛していた一部の販売店でのみの取り扱い(詳しくはこちら)で,2020年11月末ごろの発売となります.山口県内では「サンパークあじす」内の「sMALL wORLD」などで取り扱いがあります.執筆当時は「九州大会」の関係か九州地区の店舗が多めになりますが,おそらくはもう少し増えるのではないのかと思います.
2020/11/24追記:実際に取り扱い店舗が山口県を含めて追加されていましたので,記述を変更しました.
 
売り上げはおそらく,今後の「鉄道模型コンテスト」の開催資金にも充てられるであろうと思います.ことこのコンテストに出場するような「鉄道研究同好会」「地歴研究同好会」「美術部(鉄道模型のジオラマは一般的な美術作品とは性格が異なります)」は,他の部活動でいう「インターハイ」「総文」などは存在せず,活動の発表の場が限られます.少なくない高校生がこのような活動に青春をかけています.中にはこの活動を行なっているからこそ,高校で居場所を見つけているというような生徒もいるかもしれません.筆者も導入を検討しています.とはいえ,この趣旨を踏まえた「お布施」の印象は拭えません.
(最終配置はJR貨物高崎機関区であるため,導入レポート記事のテーマは「【模型製品】東京北・大宮・高崎」です.)
 

「sMALL wORLD」のさらなる変化

筆者は本日,たまたまスケジュールを空けており,「sMALL wORLD」を訪問しました.
 
 
ポイントが追加され,レンタルレイアウトの営業を行っているメインレイアウトの8本の線路が全てつながりました.
最近は貨物列車,それも国鉄時代のそれにはまっています.このような「普通貨物列車」こそが,鉄道の基本であるような気がします.ツム1000・ワム580000や,飯田線・小海線に継走する設定の中央本線の列車がメインとなりますが,それでも何の不満もなく鉄道模型を楽しむことができてしまっているあたり,筆者の考えが変わってきている気がします.「地元優先」ではかえって厳しい楽しみ方になるかもしれません.
デモとしてテールライトが光るEF210-300が走っていましたが,この車両はKATO製品ベースの改造であるとのことです.