民鉄の覇者 東京急行電鉄 66、第一次伊豆・箱根戦争⑦(黒幕) | 犬と楽器と鉄道模型

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この箱根戦争の件に関して、黒幕と言われているのが五島である。
さて、この件に対し、記者に問われた五島はこんな事を語っている。

「芦ノ湖の件に関して私は全然、全く関知していない。
だいいち、箱根登山からの相談が無い。
ましてや、箱根登山の子会社の・・・孫みたいな会社?
何とかと言う会社?

そんなものに私が一々相談相手になっておっては、体が幾らあったって足りはしないよ。
ウワッハッハッハッ」
と・・・


イメージ 1
 【五島慶太 1882-1959】

・・・・・・・・・嘘であった。


この、芦ノ湖の件で見せた、許可も得ずに勝手に足場を建設する等、強引なやり方の数々は五島のやり方そのものではないか!

「ましてや、箱根登山の子会社の・・・」
知っているではないか!

更に後の「空中作戦」なるものも五島のやり方そのものだ。
指示なら直接、小田急や箱根登山に言えば済む事である。

更には同時期に、この地で東急ターンパイク(現・MAZDA ターンパイク箱根)の建設に対し、これも西武と揉めているのである。

話を百歩譲って五島の言う事が正しいと信用したとしても、あくまで、
「芦ノ湖の件に関して私は・・・」
なので、その他は全部指示を出しているのである。

康次郎も誰が黒幕かは解っていて、はっきりと述べている。
「要するにあれは
強盗。
人のものを取ろうとするのだから」と・・・

表現は何もワザワザ強盗を強調しなくても、泥棒・盗人でも良い筈である。

大体、黒幕が、「それは私です」とか、「私がやりましたぁ」
等と言う訳が無いのである。

こんな事をわざわざ聞いた記者もヤボと言うものであろう。
古今東西、黒幕自身が正体をばらす事等ないし、聞いた事も無い。

例え「些か見え透いている」と、してもだ。
だ・か・ら・「黒幕」なのである。


しかし、当時の経営者・財界人等の駆け引きも高レベルで面白いと思う。
余談だが、それに比べ、今の政治家は120万円のネギや8億円の熊手等、良くシャアシャアとそんな事が言えると思う。

余りにも低次元な言い訳で、こんな事誰が信じるのだろうか?
もし、信じている人が居たら、相当脳内お花畑なのであろう。
まぁ、ネタとしては面白いが・・・

 

 

この記事は2014-12-16

yahooブログにて掲載していました。