この箱根戦争の件に関して、黒幕と言われているのが五島である。
さて、この件に対し、記者に問われた五島はこんな事を語っている。
「芦ノ湖の件に関して私は全然、全く関知していない。
だいいち、箱根登山からの相談が無い。
ましてや、箱根登山の子会社の・・・孫みたいな会社?
何とかと言う会社?
そんなものに私が一々相談相手になっておっては、体が幾らあったって足りはしないよ。
ウワッハッハッハッ」と・・・
【五島慶太 1882-1959】
・・・・・・・・・嘘であった。
この、芦ノ湖の件で見せた、許可も得ずに勝手に足場を建設する等、強引なやり方の数々は五島のやり方そのものではないか!
「ましてや、箱根登山の子会社の・・・」
知っているではないか!
更に後の「空中作戦」なるものも五島のやり方そのものだ。
指示なら直接、小田急や箱根登山に言えば済む事である。
更には同時期に、この地で東急ターンパイク(現・MAZDA ターンパイク箱根)の建設に対し、これも西武と揉めているのである。
話を百歩譲って五島の言う事が正しいと信用したとしても、あくまで、
「芦ノ湖の件に関して私は・・・」
なので、その他は全部指示を出しているのである。
康次郎も誰が黒幕かは解っていて、はっきりと述べている。
「要するにあれは強盗。
人のものを取ろうとするのだから」と・・・
表現は何もワザワザ強盗を強調しなくても、泥棒・盗人でも良い筈である。
大体、黒幕が、「それは私です」とか、「私がやりましたぁ」
等と言う訳が無いのである。
こんな事をわざわざ聞いた記者もヤボと言うものであろう。
古今東西、黒幕自身が正体をばらす事等ないし、聞いた事も無い。
例え「些か見え透いている」と、してもだ。
だ・か・ら・「黒幕」なのである。
しかし、当時の経営者・財界人等の駆け引きも高レベルで面白いと思う。
余談だが、それに比べ、今の政治家は120万円のネギや8億円の熊手等、良くシャアシャアとそんな事が言えると思う。
余りにも低次元な言い訳で、こんな事誰が信じるのだろうか?
もし、信じている人が居たら、相当脳内お花畑なのであろう。
まぁ、ネタとしては面白いが・・・
この記事は2014-12-16
yahooブログにて掲載していました。