昨年(2019年)秋に快速「みよしライナー」を備後庄原まで延長する形で運転された「庄原ライナー」が、今年(2020年11月7日〜)も往路の広島10:05発・備後庄原行きのみ運転されることが先日発表された*1。復路についても、備後庄原-三次間の臨時普通列車が定期の快速列車に接続する形で運転されるとのことである。
個人的に昨年、「庄原ライナー」に広島から備後庄原まで乗り通す形で乗車した。本記事では、その時の乗車録を簡単に記したい。
「庄原ライナー」となるキハ47形タラコ色の2両編成は、広島駅9番線に9:52頃入線した。反対側7番線には、同じくキハ47形の呉線経由の観光列車「瀬戸内マリンビュー」号(尾道行き)が停車しており、2本の特別なキハ47形「快速」が広島駅に並んでいたと言える。
なお、瀬戸内マリンビュー号は昨年末に運転終了となり、つい先日「etSETOra」として生まれ変わったばかりだが、広島発が9:32となったため庄原ライナーとの同時入線は実現しないものと思われる。
庄原ライナーは広島駅を10:05に発車。三次までは通常の快速「みよしライナー」と同じダイヤで走る。
広島駅の発車案内板では「庄原ライナー」の文字が見当たらなかったが、広島から3駅の安芸矢口駅で駅名標を見たところ、列車名はあくまで通常通り「快速みよしライナー」と表示されていた。今年はこの表記が更新されるのかも気になるところである。
なお、行き先はしっかり「備後庄原」と表示されていた。芸備線の広島寄りの区間で「備後庄原」の表示が見られるのは非常にレアと言える*2。
広島から1時間半弱の乗車で、三次駅に到着した。
三次駅では数分間停車するのでホームに降りてみた。三次駅でも発車案内板の表示は「快速みよしライナー備後庄原行き」となっていた。
三次駅を発車すると、終点の備後庄原までノンストップである。この間に、乗務員より「記念乗車証」が配布された。
なお今年は、プレスリリースによると三次駅での記念カード配布となる模様である。
その後、福塩線の分岐駅・塩町駅などを通過しつつ、11:56に備後庄原駅に到着した。
三次より先の区間は通常キハ120系のみ運転されているので、キハ47形の、それも三次からノンストップの列車で駆け抜けるのは新鮮であった。
芸備線の三次以東は本数が少なく、またその先の備後落合から接続する新見方面や木次線はさらに本数が少ないこともあり、旅程全体を考えるとなかなか芸備線の途中駅で降りる計画は立てづらい面もある。その一方、このように増発という形で「庄原ライナー」が運転されることにより、備後庄原駅やその周辺を観光する機会になるのを実感した。
備後庄原駅など芸備線沿線には「芸備線全線運転再開」の横断幕が掲げられていた。10/23に1年以上続いていた災害運休から復旧し、早くも直後の10/26には庄原ライナーの運転が開始された。
今年も豪雨災害により最大1ヶ月ほど運休になった区間もあったが、現在は無事運転再開となっている。
昨年訪れたときは備後庄原駅の駅舎や駅前ロータリーが工事中であったが、つい先日、レトロな駅舎に生まれ変わったとのことである。今年も運転される「庄原ライナー」に乗って、是非とも訪れてみてはいかがだろうか。
*1:芸備線 広島~備後庄原駅間 快速「庄原ライナー」の運転について(2020/10/7 JR西日本)