L.S.modelsはハンパじゃない。
何がってディテールじゃなくて走行性の悪さが。
これまでたくさんの人がL.S.modelsの車両に泣かされてきたのを目の当たりにしてきたし、自分も泣かされてきた。
とにかくまともに走らない模型なんだ。
脱線は当たり前、自然開放も当たり前、おまけに車輪の転がりの悪さといったら多少勾配があってもピタッと止まるレベル。
本当に手を焼く模型。
それがL.S.modelsという模型だ。
前回、というか今日、レイアウト側の欠点を補ってまともに走るようになったと報告したのもつかの間、逆走したらまたまた脱線が起こった。
編成はそのままで、機関車を反対側に連結して走らせたら脱線した。
なんだコイツは!
こんなに頑張ってレイアウトを補修したのにいったい何だっていうんだ!
さて、今度はどこがダメなのかな。
じっくり観察してみたら急カーブの所で脱線することがわかった。
うちのレイアウトの最小半径はR250ほどだけど、L.S.modelsはR230まで曲がれるよってアナウンスしている。
余裕があるのに何で脱線するんだろう。
バッファーとカプラー、そして車端部にあるステップだ。
左がL.S.modelsのCNLで右がFleischmannのユーロフィマ。
バッファーの高さがこんなに違う。
ディテール重視のL.S.modelsは実物に即した寸法なんだと思う。
一方でFleischmannの車両はもう20年以上前の製品で腰高になっていて走行性重視の造りになっているのがよくわかる。
どこがっていうと、バッファーとカプラーの間隔が圧倒的に違う。
では、他のメーカーと比べてどうか?
さっきのFleischmannよりバッファーの位置が低くなっている。
それでもカプラーとは干渉しない設計だ。
さらに、
バッファーの位置はほとんど変わらない。
どちらもバッファーとカプラーが干渉しそうな感じがする。
これこそが脱線の原因なのだ。
バッファーとカプラーが干渉しそうなのがよくわかる。
下がL.S.modelsで上が一般的なカプラー。
赤い矢印が示すとおりL.S.modelsのカプラーは根元がバッファーと干渉しないように厚みがない。
しかし、青い矢印が示すとおり、カプラーの連結部は厚みがあって一般的なカプラーと同じようにバッファーに干渉してしまう。
車両単体では大丈夫だけど、連結するとダメっていう残念っぷり。
赤い矢印が示すとおり、カプラーがバッファーに干渉しないようになっている。
一方で青い矢印が示すとおり、自然開放しないように下に厚みを出している。
バッファーとカプラーが全く干渉していないのがわかる。
うちのCNLが脱線も自然開放もしないのはこのカプラーのおかげ。
じゃあ、なんで急カーブでまた脱線するのか。
車端部にあるステップにカプラーが干渉して計算よりカプラーが首を振らない。
この引っかかりで急カーブを通過するときに車輪が浮いてしまって脱線するんだ。
ちょっと待てよ。
前は同じカーブでも脱線しなかったのに、なんで逆走するとダメなの?
その答えは編成にあった。
脱線しない走行方向の場合、この脱線する車両は機関車のすぐ近くに連結していて、脱線する走行方向の場合はほぼ最後尾に連結されている。
脱線しない場合、後ろにいっぱい車両が繋がっていて、転がりの悪い車輪のせいで重くて伸縮式カプラーが十分に引っ張られてステップと干渉しない。
脱線する場合は、後ろに車両がなくて軽いから伸縮式カプラーが伸びきらなくてステップに干渉する。
それだ!
ステップが邪魔していることがわかった。
文字通り矢印の所にメスではなくニッパーを入れてカプラーと干渉する部分を切り取ってやった。
その結果、逆走すると脱線する急カーブでもまともに走るようになった。
勝った!
L.S.modelsの脱線、自然開放に完全勝利した!
ちなみに
優勝です!
L.S.modelsに苦しめられている皆さま、是非ともやってみて下さい。
もう脱線とも自然開放ともお別れです。
ではまた!
「小さなヨーロッパと小さな鉄道」の歴史
↓
全ての始まり
https://gut.blog.ss-blog.jp/2010-09-01
サヨナラレイアウト
https://gut.blog.ss-blog.jp/2012-04-29
屋根裏ワンダーランドの始まり