こんにちは。
今日はNゲージ鉄道模型、整備をしているKATO 381系の話 第2弾です。
整備自体は終了しましたが、運転面でまだ問題を残しています。
整備を終えて試運転中の381系特急”しなの”(KATO 10-876)とEF58 157(KATO 3049)を、カント付きカーブレール上ですれ違い設定で撮影してみました。”振子機構”と称する車体傾斜機能の付いた381系の方が少し大きく傾いているように見えますが、微妙ですね。
クハの運転台側だけ傾斜機構が付いていないのも関係しているかも知れません。
381系特急電車は、カーブで高速通過が出来るよう、遠心力を用いて車体を傾けて走る”自然振子”式の車両です。低重心化のため殆ど機器を載せていないツルっとした感じの屋根、複雑な構造の台車など特殊な構造が見られます。鉄道のカーブレールには遠心力軽減のためカーブ内側が低くなるよう”カント”が付いていますが、振子式は更に大きく傾いて走行することになります。
写真は同じく整備後の試運転、室内の照明が落着いた感じになり、屋根もグレー塗装で自分のイメージに近くなりました。ベンチレーターのみ明るめのニュートラルグレー塗装です。
381系の整備(1)記事で書いた通り、KATOのこの製品は集電バネ形状の工夫によりカーブで大きく傾いて走る車体傾斜機構を備えていますが、その分脱線や集電不良が多い、運転の難しい車両です。2011年の購入以来、色々苦労していました。
まず電動車モハ381、他車と同じように台車付近の集電銅板に折り曲げが付いており、車体が傾斜します。”DCCフレンドリー”対応だったので、電動車用EM-13(モーター左の緑の基板)を差し込むだけ、DCC化は楽でしたが、集電不良を起こすことが多くありました。
そこで”踏ん張り”を効かそうと屋根上にウェイトを仕込んで4gほど自重増を図っていました。
今回の整備前からこの策は実施しており、M車の脱線や集電不良はこれまでも起こっていません。形状を工夫した板バネにより重量がかかるので車体の傾斜度は少し落ちているかも知れませんが、安定に運転出来て何ぼ.. と思います。
そこで今回モーター車以外にも屋根裏にウェイトを入れてみました。室内灯のチラつきや脱線防止の目的です。しかし、最初からあまりやり過ぎると...と思い2g程度、控えめの重量増にしています。両面テープで屋根裏に金属のウェイト4個を両面テープで貼付け、黄色い絶縁テープを貼っています。
そこにテープLEDの自作室内灯を貼り、山折りを入れた0.3mm白色プラ板を天井板として貼り付けています。写真はクハ381です。
このクハ381については集電銅板を一部床板に貼付けたり、1mmプラ板を挟み込んだりして浮き上がりを防止したりしてみました。通常KATOの”サスペンション機構”無しの古めの車両に行う作戦ですが、ヘッド、テールライト付の先頭車両はしっかり集電して欲しいですからね。
これでだいぶチラつきは抑制出来ていると思います。先頭車もDCCフレンドリーでFL-12基板を挿入するだけでDCC化出来ます。
この編成は号車札やサボ、行先表示は印刷済みなので弄る必要はありません。が、青矢印部、トイレの処理装置が付いていないのに気付きました。登場時の姿を再現とのことなので実車もこうだったのかも知れませんが、特急車両で昔の”垂れ流し式”表現はどうかなー?と思ったので、
循環式処理装置パーツを貼り付けています。廃車になったTOMIX485系に付いていたものだと思います。ちょっと削りを入れて、KATOのボディーマウントカプラーに瞬間接着剤貼付としています。トイレの無いモハ381を除く全車に付けました。
こうして整備を終えて運転しますが、冒頭の写真2枚、本線上運転では何ら問題なく安定して走ってくれます。6番ポイントやダブルクロス通過も問題ありません。しかしこの写真、複線片渡ポイントの連続区間ではやはり脱線が発生します。ここは先日のトングレール切断テストを行っているポイントですが、他の車両は問題なく通過するものの、この編成だけはダメです。機構上ポイントを低速で通過しても車体が傾いてしまう、短い距離の間に左右に傾き、ボディーマウント連結器にも捻じれの力がかかる筈、やはり難しいですね。
更にこんな状態の台車も発見されました。青矢印部、ピボット集電銅板が収まる穴が僅かに大きくなってしまっています。PM42によるショート検知で脱線時すぐに電源断にする対策は取っていますが、長年コケ続けて熱を持ったことがあり、溶けかけたものと思います。DCCならではの問題です。この状態での走行が脱線誘発の原因 も考えられます。
この台車は交換しなきゃなー。交換対象の識別のため白ペイントを入れています。今4台発見されています。
追記 この車両、2011年の購入時から数年間”倉敷支線”で走っていたと思います。こちらにはPM42を設置していませんでした。これも原因としてあるかも知れません。
なお、KATOのDCS50K,DCS51Kにもショート時電源断機能は付いていますが、動作が遅いのか、PM42の方が発熱抑制効果は大きいと思います。使用してみての経験側です。
もうちょっとあれこれ工夫が必要な感じです。
最後までご覧いただきありがとうございました。