こんにちは。
今日はNゲージ鉄道模型、私の所で唯一在籍している直流特急車両、381系の話です。例によって自作室内灯入れなどの整備を開始しました。381系特急の実車写真も出て来ます。
写真は整備前の姿です。KATO製の9両編成を2分割して撮影しています。またもや?座席パーツが全面青いので室内が真っ青(グリーン車は真っ赤)です。更に”登場時”を再現しているとのことで屋根は銀塗装ですが、485系などと同じく自分は銀色にテカる屋根は見たことが無く、これも違和感です。
製品はKATO 10-876 レジェンドコレクションの381系”しなの”です。2011年冬に購入していました。もう9年経つんだ..
実は381系時代の特急しなのにはあまり馴染みが無かったのですが、KATOがNゲージのこの製品に”振子機構”を搭載した というのを見て”これは面白そうだ”と買ったと思います。
製品の説明書には”特殊装置が付いているので、不必要な分解をしないように..”と書かれていますが、座席の塗装などは分解しなければ始まりません。モハ381をバラしたところです。
この製品の”肝”はボディー側の集電銅板の形状にあると思います。
写真青矢印⇔ の部分、集電銅板が上側に湾曲しているんですね。これが”特殊装置”と思われます。写真左上方向へカーブして行く時、台車も追随して左上を向きます。この時台車上側の集電ピンが湾曲部にかかり、バネが弱くなります。台車下側は湾曲無しの部分、バネが強くこの結果車体は写真上側に傾く という機構のようです。なるほどなー、よく考えられていると思います。板バネ式集電だからできる業 ということも出来るでしょうね。
後述のように運転が難しかったりしますが、こういった”工夫”のある製品、好きですねー。四国の2000系気動車など、381系以外の振子車両にも搭載されているようです。
この銅板を曲げちゃったり自分で整形したり、形状が変わってしまうといっぺんで脱線やら集電不良やら、走行がメチャクチャになるのは容易に想像できます。なのでこの扱いは慎重に、これがミソなんだと思っています。
銅板の形状を工夫して車体を傾ける訳ですから、”車体傾斜装置”に近いのかな?遠心力を使った自然振子機構でも無ければ(模型では無理でしょうねー)、まして線路形状を記憶してコンピューター管理走行する強制振子でも無し(もっと無理か、 笑)、例えばこういったポイント通過時にも車体は傾きます。なので脱線が多め、また本来集電を目的とする銅板形状を弄っているので、集電不良も起こしやすい..円滑運転は難しい車両という印象を持ちます。
また、先頭車の運転台側(青い矢印部)は、この傾斜機構が付いていないんですよね。最近のKATO別製品ではこちらにも傾斜機構が付いているものがあり、netなど調べていると銅板を交換されている方もおられるようです。私も興味はあります。しかし、肝心の先頭部に付けていなかったのには何か事情がありそうな気もするので、ちょっと怖いかなー..。
トレインマーク変換装置は”しなの”の文字と絵の2種類です。
さて、座席パーツのクリーム色系化、屋根のグレー塗装など行い、自作室内灯を入れ等行っています。写真はサロ381です。が、まだ作業が残っているのと、弄り出すとまたあれこれ思う所があるわけで...続きはまた書きたいと思います。
さて、ここから実車写真です。
当初模型を買った時は、先頭車の非貫通100番台が出たら、これをAssyで購入して”やくも”にしようと思っていました。自分は381系"しなの"には乗車していませんが、"やくも"には随分乗車しています。写真は最近の姿、”ゆったりやくも”のクロ381-139 原画の拡大で車番確認できました。この時は”特別なトワイライトエクスプレス”牽引機のDD51重単を狙って待っていました。この日DD51撮影終了後も普通列車から乗り換えてやくもに乗車している筈です。
今や唯一の381系現役特急 になるのかな?
2015/10 伯備線 方谷-備中川面 1014M やくも14号
しかし、国鉄色時代の”やくも”に乗ったり撮ったりできていませんでした。山陰初訪、初乗車が1996年、もう国鉄色では無かったと思います。
一方381系しなのは?というと..
こんな写真が残っています。山崎の有名撮影ポイントですね。これは向日町からの回送列車だったと思います。先頭車化改造されたクロ381が先頭の3+6連と思われます。
1990/10 東海道本線 山崎-高槻(島本) 列番不詳
多分同じ編成が方転して、大阪発の”しなの”として前後逆で走り去ります。国鉄色の9連、後ろは貫通型のオリジナル、模型車両に近い姿と思われます。この頃のモハ380は片パン走行だったんですね。模型の屋根塗色はこれら写真より、”濃いめ”のジャーマングレーを選択しています。
1990/10 東海道本線 高槻(島本)-山崎 2015M しなの15号
撮影区間を誤記載していたので訂正しました(2020/10/31)
なので、国鉄色の模型は現在も”やくも”化せず、”しなの”として走行させています。
余談ですが...
私事、三半規管、聴力系が弱く、車の峠道などはすぐに酔ってしまいますが、この381系は不思議と全然大丈夫でした。デビュー当時、基本立って乗車される車販の方など列車酔いが頻発したそうですよね。私的には車のようにカーブ遠心力で外に振られるより、線路のバンクや振子で内側に振られる方がしっくり来る..生まれつき体が”鉄道用”に出来ているのかも知れません(笑)。
最後までご覧いただきありがとうございました。