8550の自作 61:ランボードしたデティールと、セーラー式インジェクター自作 | 鉄道省半田鉄道局

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1/80鉄道模型(Jゲージ)工作記事を中心に、鉄道と身の回りの出来事を書いてゆきます。
​(平成26年11月8日Yahooで開設、令和元年6月22日こちらに移転しました)

謎のポールは、HEADLIGHT STEPということは分かったのですが、ハタ坊様より9200形は□ですよと。慌てて明治の機関車コレクションを見たら、8150形, 8450形も四角く見えます。しかし同じボールドウィンの8500形第一次は図面で見た通り〇形。謎が増えました。ボールドウィンの仕様書は7170形だけしか見ていませんが、この記述はわからなかった。引き続き研究が必要です。

さて、悩んでばかりでもいけませんので、工作を進めています。

8550形や6400形は火室部分に台枠と結ぶ縦リンクが付いています。機関車工学に、この解説が載っています。

これはエクスパンションブラケット、いわば缶膨張受の簡易版のようなもので、スケネクタディー製はこれを採用しています。

付根の部分はリヴェットを打ったt0.3板を貼って、t0.5板から切出したリンクを止めました。このリヴェットは不規則な配列ですが、リヴェット打出し器で寸法通り(ただし0.25㎜の倍数のピッチに丸めて)打ちました。

逆転梃子とロッドも、フラットバーから作り出し、右キャブ下に取り付けました。分配弁は普通はキャブ床下ですが、8575号機はランボードの真ん中で、その配管も行いました。

セーラー式のインジェクターを自作します。実は少し前から、工作の合間にどうやって作ろうかと考えながらパイプを潰したりして検討してきました。右インジェクターは、オーバーフロー部分がキャブ外にあるのでキャブ内はそれを除いた部分です。Φ2-1パイプの片端を潰して、これを作用コック側にします。反対部分はオーバーフロー部分のΦ1.5に差込むためΦ1.5穴に拡大してあります。潰した近くの上下に0.7穴を貫通させて0.7真鍮線を通します。コックはΦ0.5真鍮線で、何故か剛性のない軟らかいものを使い折り曲げて平らに潰しています。下のコックは0.6径の虫ピンを差込んであります。0.7線の本体の付け根には管継手を合わせています。

左側は全部がキャブ内なので全体を作ります。オーバーフロー部分は、1.2×0.3帯板をなまして穴を明け、真鍮線を突き刺して差込み、帯板を本体にぐるっと巻いて上端で拝み合わせにしてオーバーフロー上のコック部分を表現しました。そのままでは角が出ていて鋳造品の感じが薄いので、ダイヤモンド回転ヤスリで舐めて丸っこくしています。真鍮線は、包丁で螺旋状に傷を入れる方法で布巻管表現したものです。

本物はこんな感じ(再掲載)です。

キャブ内に取り付けました。セーラー式インジェクター、正確にはその1887年タイプということなのですが、キャブ内でも結構存在感があります。右側は構造に配慮が足りず、胴長になってしまいました。まあ、今後も作る古典期は、この作り方でやってみます。

蒸気管の繋がる蒸気分配箱を作らねばなりませんが、ウィストジャパンの蒸気分配箱はヴァルヴの配列が違うので使えません。金岡工房の止め弁Aを利用した自作を考え、安井模型に問い合わせたら在庫なしとのこと。しかたないので、エコーの水管止め弁を使ってでっち上げることにします。

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