新宮駅【和歌山県】(紀勢本線【きのくに線】。2016年訪問) | 『乗り鉄』中心ブログ(踏破編)

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今回の【駅】コーナーは、
和歌山県南東部の熊野灘沿いのある都市・新宮市の中心部にある紀勢本線の主要駅で、当駅を境に和歌山方面がJR西日本、亀山方面がJR東海の管理となる会社境界駅でもある、
新宮駅 (しんぐうえき。Shingu Station) です。
 
 
駅名
新宮駅 (JR西日本の管理駅)
 
所在地
和歌山県新宮市
 
乗車可能路線
JR西日本:紀勢本線 (和歌山・大阪方面)【愛称:きのくに線】
JR東海:紀勢本線 (亀山・名古屋方面) 
 
隣の駅
亀山方…………鵜殿駅 (三重県)
和歌山市方……三輪崎駅 
 
訪問・撮影時
2016年10月、2020年8月
 
 

新宮駅の駅舎です。東側に位置します。
1952年に完成した古い駅舎が改修されながら現在も使われています。一部2階建て(改札口部分は吹抜構造)の立派な駅舎です。
駅前にはヤシの木が植えられていて、南国ムードを演出しています。

また、ロータリーを有する駅前広場が整備されています。
 
 

駅前(東側)の様子です。東を望む。

右手に新宮駅があり、右前方の木陰に熊野交通のバスターミナルがあります。
駅周辺は市街地で、北へ向かう狭い道路沿いには商店街が形成されています。しかし空洞化が進行していて、寂れています…。
また、熊野速玉大社へは北西へ約1.3km、新宮城跡のある丹鶴山は北へ約1kmです。丹鶴山にはかつて「旅館二の丸」が営業していて、山麓からのアクセスルートとしてケーブルカーが敷設されていたのは有名な話です。ケーブルカーの廃線跡が現在も一部残存しています。廃線跡探訪の記事はこちら
 
 

改札口の様子です。右側に出入口があります。
自動改札機はありませんが、和歌山方面のJR西日本区間は交通系ICカード『ICOCA』のエリアで(2020年10月時点で紀伊田辺までは特急停車駅のみ『ICOCA』が利用可能ですが、2021年3月には紀伊田辺までの全駅で『ICOCA』が利用可能になる予定です)、ICカード用の簡易改札機が設置されています。
改札機の右手前(モニターがある柱の裏)に『みどりの窓口』があり、さらに右手前には自由席特急券が購入可能な自動券売機があります。
また、改札口の左手前にはキヨスクがありますが、当駅では現在、駅弁の販売はありません。キヨスクの左側には待合室があります。
トイレは改札内外にありますが、多機能トイレは改札内のみ設置されています(1番のりばにあります)。
 
 

駅名標です。新宮駅はJR西日本の管理駅なので駅名標はJR西日本仕様です。
下部は「きのくに線」のラインカラーであるアクアマリンに塗られています。
尚、新宮駅には駅ナンバリングは導入されていません。
 
 

新宮駅は単式ホーム、島式ホーム各1面の計2面3線の地平構造です。
ホーム上屋は終端方(手前側)2両分に設置されています。
右(東)の単式ホームが1番のりば(主に特急『くろしお』が使用、特急『南紀』紀伊勝浦行きも使用)で、駅舎・改札口に面しています。
そして左の単式ホームが右から2番のりば、3番のりばの順で、主に和歌山方面の普通電車、亀山方面のJR東海列車が使用します。駅舎(改札口近く)と2・3番のりば(ホーム亀山方の端)の間は地下道で結ばれています。また、1番のりばと2番のりばの間に留置線が1本あり、3番線の外側(西側)にも留置線が数本あります。
ホームにはベンチ、飲料自動販売機、洗面台、待合室(2・3番のりばのみ)、トイレ・多機能トイレ(1番のりばのみ)があります。
写真は亀山方を望む。
 
 

2番のりばより亀山方を望む。ホーム端に地下道の出入口があり、駅舎・改札口がある右側1番線に通じています。この先は亀山駅までJR東海の管轄で非電化区間が続きますが、厳密に言えば少し先の丹鶴トンネル出口までがJR西日本の管理区間で、さらにトンネルの手前まで電化されていて、JR西日本の電車が留置線から本線へ転線する際の折り返し線としても使用されています。
この先、市街地の中を掘割区間で北上し、丹鶴山をトンネルで抜けるとJR東海の管理区間へと変わります。そしてすぐに熊野川(新宮川)を渡り、中ほどで三重県紀宝町へと越境します。熊野川を渡り終えると山間部へと進み、やがて右へカーブすると短いトンネルを抜けて平地に広がる旧・鵜殿村(現・紀宝町)の住宅地へと入り、左へカーブして北越紀州製紙の専用線跡と合流すると鵜殿駅へと至ります。
 
 

2番のりばより和歌山市方を望む。当駅から和歌山市駅までは電化区間です。
少し先まで右側(西側)には留置線用地が広がっています。
また、以前は左に見えるJR西日本の事務所のすぐ先で左へ貨物線(元は紀勢本線旧線)が分岐していて、熊野地貨物駅へと線路が延びていました(廃線跡探訪の記事はこちら)。
この先、住宅地の中を南東へ進み、県道231号線をアンダーパスすると右へカーブして熊野灘の海岸に沿ってしばらく走ります。そして断崖区間へ入り短いトンネルを2本抜けます。その後は住宅地へ入り、三輪崎駅へと至ります。
 
 
あとがき
私が新宮駅で下車(乗車)したのは2002年、2008年、2009年、2016年2020年の計5度です。2002年は紀勢本線の乗りつぶしのため、2008年は紀勢本線の車窓風景撮影&新宮周辺の廃線跡探訪のため、2009年と2016年は紀伊半島一周乗り鉄の際に、系統分断駅ゆえに必然的に当駅で下車し、駅の外へ出ました。そして2020年は紀勢本線に乗り鉄時に当駅近くのホテルに宿泊するため下車しました。駅前は南国ムードが漂っていました。しかし市街地ながら商店も人通りも少なく、寂れた印象でした。
 
東京からですと東海道新幹線に乗り名古屋駅で下車。特急『南紀』に乗り継いで当駅下車です。新幹線と特急の乗り継ぎですと最長で6時間弱滞在でき、日帰り訪問可能です。尚、『青春18きっぷ(伊勢鉄道経由)』利用で普通列車の乗継でアクセスする場合、始発利用ですと(品川4:35発も5:10発も同じ)新宮駅には17:04着で、すぐに戻るとしても伊勢鉄道経由で名古屋(23:12着)、さらに先へ行っても豊橋止まりです(24:11着)。まぁ、臨時夜行快速『ムーンライトながら』の運転日は翌朝には東京に戻れますが…(名古屋23:20発、東京5:05着)。逆に往路で『ムーンライトながら』を利用した場合、新宮着が13:20です。そして13:26発の列車でとんぼ返りした場合、静岡県の原駅(24:04着)までしか戻れず、どうあがいても日帰り訪問は不可能です。効率良く訪問する場合は『ムーンライトながら』の利用が不可欠です。
一方、大阪からですと新大阪駅または天王寺駅から特急『くろしお』の新宮行きに乗り終点下車です。特急利用の場合はじゅうぶん日帰り訪問可能ですが、滞在時間は東京方面から訪問する場合と同じく滞在時間が最長6時間弱となります。尚、『青春18きっぷ』利用の場合は最速で新宮着が13:24で、17:06発の紀伊田辺行きに乗らなければその日のうちに大阪に戻る事ができません(天王寺着23:36)。同じ近畿地方にありながら、いかに新宮が遠いかを実感する事になります。
 
食料・飲料について、駅にキヨスクがあり、駅前にコンビニもありますが、気軽に入れる飲食店はほとんどありません。心配な場合は事前に用意しておきましょう。
 
東京、大阪とも到達難易度が高く、日帰りの場合はタイトな日程になりますが、紀勢本線を乗り鉄の際は、ぜひ一度は新宮駅でも駅の外に出られてみて下さい!
 
(参考:Google地図、Wikipedia)