【キャラ桃】JR貨物EF210形300番台・326号機は新鶴見機関区へ初配置か

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JR貨物では、EF210形の増備を2012年より“セノハチ”越え後補機機能を付加した300番台として進めています。

EF210形300番台では吹田機関区に配置することで運用合理化を図っていることが特徴でしたが、2020年10月に落成した326号機は新鶴見機関区へ甲種輸送されており、新鶴見への初配置と見られる動きで注目を集めています。

新鶴見機関区としては10年ぶりの桃太郎新製配置に

JR貨物のEF210形は20年以上増備が続けられていますが、その愛称“ECO-POWER 桃太郎”の名の通り、岡山機関区での運用が始まりです。

1996年に試作車901号機(同機のみ試験期間に新鶴見機関区配置歴がある)・1998年には量産機0番台18機が一斉導入され、その後は現在まで岡山への集中配置体制となっています。

2000年(1999年度)から走行機器類構成を改めた100番台が投入され、外観としては109号機からシングルアームパンタグラフへ変更されましたが、引き続き岡山への集中配置が続きました。

2005年度からはEF65形代替のために新鶴見へ、2007年度からはEF66形0番台代替のために吹田機関区への配置も始まり、2010年度の173号機投入完了を以って100番台の投入が完了しました。

少し期間を空けた2012年からは山陽本線瀬野〜八本松の後部補機として活躍していたEF67形を代替するため広島車両所へ後部補機機能を付加した改良型の300番台を投入しました。黄色の帯を入れた新デザインとなり、黄色い桃太郎ということで“黄桃”などのファン愛称もあります。

2013年に広島車両所の機関車として営業運転を始めたもののすぐに吹田機関区へ転出、しばらくは送り込みで貨物列車の代走をする体制となったのち、翌2014年改正にて専用運用が設定されています。

その後は車体長の違いからか関西圏での活躍に留まっていましたが、2020年3月から東海・関東圏へ運用進出をしたほか、2020年度は今回の326号機で8機目となる久々(近い規模は100番台の最終年の2010年度に9機)の大規模な増備となっています。前年度より新しいイラストが付加されており、“キャラ桃”などの愛称も。

今後の動向が気になるところですが、JR貨物の機関車運用は旅客会社と異なり、異形式・同形式他区との運用持ち替えが毎年行われており、必ずしも新鶴見に新製配置=EF65形新鶴見機の運用に進出という動きとは断言できません

また、今回の新鶴見機関区への新製投入には疑問も残ります。

吹田機関区は依然として27機の100番台・25機の300番台という体制となっており、長年続けられていた形式ごとの運用合理化の観点で考えれば、300番台を引き続き吹田に配置して100番台を新鶴見に転出させた方が合理的にも思えます。

2020年3月改正で関東乗り入れを解禁していることから、もはやセノハチ機構はオマケとされ、ただの増備車として新鶴見へ新製配置に至ったのでしょうか。それとも配置変更の序章として、今後は10年前のEF65形のように、今後桃太郎同士の大転属が実施される可能性も捨てきれません

どの形式から置き換えを進める……?

JR貨物在籍の国鉄型直流電気機関車としては、平坦区ではEF65形が数を減らしつつも現役となっているほか、山岳線区向けのEF64形1000番台が中央西線の重連仕業や平坦線区にて運用されています。

このほか、EF66形0番台の27号機が唯一残存してファンから絶大な人気を集めていますが、それ以外の100番台についてもJR貨物設立直後に投入された形式で、一部が運用離脱となる動きも出ています。

今回新鶴見機関区に投入されたことで、今後はEF65形の運用が縮小……と考えるのが妥当でしょうか。

JR貨物のEF65形は2008年〜2011年ごろに高崎・新鶴見・岡山のエリアごとの配置から新鶴見への集中配置に変更・0番台と500番台の淘汰完遂・未更新1000番台の淘汰も進む激動の時代がありました。

その後は残存していた未更新機が淘汰されたのち、全機が更新機となったことで区別が不要となり、国鉄色で検査通過が続いており、様々な形態でファンを楽しませてくれる存在となっていました。

ここ数年は大きな動きもなく、新鶴見集中配置化以来は“安泰”という印象が強かったEF65形1000番台。

車齢的にもEF65形の本格的な置き換えが始まったと考えるのが自然ですが、車齢こそ国鉄型では若めながら平坦区での運用で持て余しているEF64形1000番台・高速貨物運用も多く走行距離が伸びているだろうEF66形100番台なども置き換えが同時進行しても不思議ではありません。ダイヤ改正までにある程度置き換えの優先順位が見えてきそうです。

EF65形を巡っては、ここ最近はJR東日本の工事用臨時列車などで活躍する機関車がクローズアップされていましたが、貨物機についてもしっかり記録をしておきたいですね。

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今回のお写真は、フォロワーのまるせつ様(@marusetsu901)より許可をいただいて掲載しています。

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