【近鉄】旅行需要&団体旅行の増加で復活!近畿日本鉄道15400系「かぎろひ」

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社会情勢により高安車庫で休んでいた近畿日本鉄道の団体専用車両「かぎろひ」が職場に戻りました。10月中旬に撮影した写真を用いながら「かぎろひ」の今をお伝えします。

「かぎろひ」とは

「かぎろひ」は近鉄が保有する団体専用車両で、旅行会社クラブツーリズムが運行しています。団体専用車両はJRも含め全国各地にありますが、特定の旅行会社が運営する団体車両は極めて珍しいです。「かぎろひ」は主に近鉄名古屋発、大阪上本町発で運行されています。

15400系「かぎろひ」は2011年にデビューしました。同車は1969年デビューの12200系からの改造車で、2両編成2本が在籍しています。

「かぎろひ」の愛称は万葉集などで使用された「陽炎」に由来し、近鉄沿線の京都・奈良・伊勢志摩の情景や重厚感、荘厳な感覚を意識しています。車両コンセプトは「旅行がもっと楽しくなる電車」とし、一般の近鉄特急車とは一線を画す仕上がりとなっています。

外装はクラブツーリズムが使用するバスの中から、最上級ブランドの「ロイヤルクルーザ四季の花」を採用。緑色とゴールドラインというデザインは黄色系統や白色系統が多い近鉄特急車両の中ではよく目立ちます。また出入口付近にはクラブツーリズムのロゴが貼られています。

車内は4列(2列+2列)のリクライニングシートを基本としつつ、団体専用車両らしい仕掛けが随所に見られます。シートは暖色系です。ヘッドカバーにはクラブツーリズムのロゴが描かれ、季節限定のデザインも運が良ければ見られるかもしれません。

車端部にはカウンターテーブルとイベントスペース(荷物置き場)があり、カウンターテーブルにはビールサーバーも。冷たい生ビールを片手に楽しい鉄道旅行ができます。

なお近鉄には「かぎろひ」の他に同じく12200を改造した団体専用車両、15200系「あおぞらⅡ」があります。「あおぞらⅡ」は主に伊勢方面への小学校の修学旅行に用いられ、「かぎろひ」と役割分担をしています。

職場復帰した「かぎろひ」

2020年は社会情勢により、国内ツアーであっても中止に追い込まれる事態に。「かぎろひ」はしばらくの間、高安車庫にて「自粛」生活を行いました。

社会情勢が落ち着いたことにより、ようやくクラブツーリズムのツアーも再開しました。同時に「かぎろひ」も職場復帰しています。

私は10月19日に大阪上本町駅にて「かぎろひ」を撮影しました。実施されたツアーはクラブツーリズムが運営する『「かぎろひ」号使用 大塚国際美術館 約5時間帯在とあべのハルカス展望台2日間』でした。

「かぎろひ」は近鉄名古屋駅~大阪上本町駅間を往復し、桑名、近鉄四日市、津で乗降扱いをしました。

12時40分頃、「かぎろひ」が大阪上本町駅7番線ホームに入線しました。「かぎろひ」の元の車両にあたる12200系は近鉄特急の中でも最古参に位置づけられますが、リニューアルのせいか古臭さはあまり感じません。少しだけJR西日本「トワイライトエクスプレス」に似ているような気もします。

クラブツーリズムが運営する車両ということもあり、同社のロゴが貼られています。そのため近鉄色が極めて薄い車両といえます。

車内は暖色系の2列+2列のリクライニングシートが並んでいます。ツアーでは1人2席利用だったようで、当分は定員を絞った形でツアーが行われるのでしょう。

大阪上本町方の車両にはカウンターテーブルがあります。残念ながらカウンターテーブルに置いてあった人形の顔を確認することはできませんでしたが、おそらく形からあべのはるかすの展望台「ハルカス300」のキャラクター「あべのべあ」だと思われます。なおビールサーバーは使用不可の状態でした。

ツアー客を降し、数分後には回送列車として大阪上本町駅を後にしました。クラブツーリズムのホームページを見ると、当分は「かぎろひ」を使ったツアーを開催するようです。観光庁が行っている「Go toトラベルキャンペーン」も適用されるので、気になる方はクラブツーリズムのウェブページを確認してはいかがでしょうか。

「かぎろひ」の撮影の際には「近鉄アプリ」が便利

ところでツアーの行程票を見ても、「かぎろひ」に関しては大ざっぱなダイヤしかわかりません。ここで活用したいのが近鉄が提供しているアプリ「近鉄アプリ」です。「近鉄アプリ」には列車走行位置があり、列車の現在位置をリアルタイムに確認できます。

「かぎろひ」は「貸切」「2両編成」で表示されます。ダイヤの詳細は表示されませんが、走行位置から大まかな到着時間が予測できます。また「あおぞらⅡ」や「楽」といった他の団体専用車両にも活用できるので、ぜひお試しください。

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