鉄の道 唸りを上げて ハナが咲く

朝晩寒く感じる今日この頃です。プロ野球界では来季に向けての準備が始められており、引退や退団といった寂しいニュースが目立つようになりました。阪神タイガースの能見篤史投手からは球団広報を通じて「タイガースのユニホームを着て、皆さんの前でプレーするのは今季が最後」とのコメントが発表されました。

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今回は前回の記事の続きの内容になります。北条町駅から北条鉄道フラワ2000-3号に乗車して法華口駅に到着したところです

能見選手は兵庫県出石郡出石町(現在は豊岡市)出身の左投左打の投手で、平成16年(2004年)のドラフト会議自由獲得枠で社会人野球の大阪ガスより入団し、プロ1年目の平成17年(2005年)にはリーグ優勝を経験しました。長年タイガースのエースとして活躍されてきたことに感謝するとともに、残り試合でのご活躍と早く新天地が決まって現役続行出来ることをお祈り申し上げます。

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法華口駅新ホームを発車したフラワ2000-3号は唸りを上げて旧ホームの前を通過して粟生方面に走っていきました

能見選手と言えば美しい投球フォームから決め球のフォークボールで奪三振の山を築く姿が印象的な華のある選手でした。特に巨人戦に滅法強く、巨人キラーとして名を馳せました。打席に入れば強打者として定評があり、専用のヒッティングマーチを持っているほどです。歌詞は「鉄の左腕が 唸(うな)りを上げる 任せたぞ この勝負 今こそ決めろ のーうーみー のーうーみー」で是非ともまた甲子園の試合で聴きたい曲です。

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法華口駅新ホームの駅名標です。右側通行となっており、上り1番ホームは粟生行が発車します

今日、東京ドームで行われた巨人戦では能見選手の出番は巡ってこなかったものの、先発したサウスポー髙橋遥人投手が巨人のエース菅野智之投手に投げ勝って今季5勝目を挙げ、巨人キラーの称号は髙橋選手が受け継いでくれました。今年は開幕カードでのつまずきが響いてしまいましたが、巨人に対し髙橋選手のいるタイガースとの対戦に苦手意識を植え付けたことは来年以降に花が咲き実りの秋となるに違いありません。

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法華口駅行き違い設備の石碑です

「花が咲き実りの秋となる」を実現した事例が兵庫県内にあります。兵庫県加西市の第三セクターの鉄道会社北条鉄道です。北条鉄道の車両は「フラワ2000形」と称するディーゼルカーで、「フラワ」は加西市にある兵庫県立フラワーセンターに由来するそうです。北条ふらわさんと名乗る二次元キャラクター最も設定されています。そして今年9月1日のダイヤ改正で平日の列車増便を実現しました。

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法華口駅の駅舎は大正4年(1915年)に建てられ、平成26年(2014年)には国登録有形文化財に登録されました

列車増便を実現するために法華口駅に列車行き違い設備を設けました。従来は北条町駅と粟生駅の間に行き違い可能な駅が存在せず、概ね1時間間隔のダイヤだったのが、平日1日5往復(朝3往復・夜2往復)増便し、通勤・通学の利便性向上を図りました。

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法華口の駅舎内には「駅舎工房Mon Favoriモン・ファボリ」というパン工房があります

法華口駅に行き違い設備が設けられたのは、北条町駅と粟生駅のほぼ中間点にあるからだと考えられますが、現地を訪問して分かったことがあります。法華口には真ん中に「華」があるのです。英語に訳せばまさに「フラワーセンター」となるのです。

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法華口駅舎旧ホーム側の出入口です

フラワーセンターへのアクセスは北条町駅前のアスティアかさいから加西市コミュニティバス「KASAIねっぴ~号」がありますが、平日のみの運行であり観光には利用しにくい状況です。法華口駅からは鶉野飛行場跡までの無料シャトルバスが毎月第1・3日曜日限定で運行されているので、これをフラワーセンターまで延伸して常設化してくれたらさらに利便性が向上して県民として喜ばしいことになるので、実現をお願いしたいところです。

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法華口駅旧ホームには駅名標が残されています。新設された分岐器が確認できます

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新設された構内踏切を横断して下りホームへ行きます

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下りホームに掲出されている北条ふらわさんの看板です
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北条町行のディーゼルカーが到着しました

では、魚を捕まえに行ってきます!